白湯メイクは、流行に敏感でいたい女性にとって気になるメイク方法の一つではないでしょうか。働く大人女性に似合うやり方を押さえて、毎日のメイクに取り入れてみましょう。白湯メイクの特徴や仕上げのポイント、おすすめのコスメを紹介します。
白湯メイクとは
『白湯(さゆ)メイク』とは、どのようなメイクを指すのでしょうか。流行のきっかけや、似ているメイクとの違いも合わせて見ていきましょう。
透明感のあるナチュラルメイク
白湯とは水を沸かしただけの、何も入っていないお湯のことです。白湯メイクは、白湯のように透明感のあるナチュラルなメイクを指しています。
中国上海市で活動するアイドルグループSNH48の元メンバー『鞠婧禕(ジュー・ジンイー)』が始めたメイクを、中国の若者が白湯メイクと呼ぶようになり、日本にも広まりました。
白湯メイクは名前のとおり、余計なものが混じっていない、透き通ったような印象に仕上げるのが特徴です。色の彩度が低めでラメなどを使わないため、大人っぽく落ち着いて見えるメイクといえます。
純欲メイクとの違い
白湯メイクと似たメイク方法に『純欲(じゅんよく)メイク』があります。こちらは中国圏で人気のSNSがきっかけで広まり、日本でも流行しました。
『純欲』は、純粋無垢なのにどこかセクシーな様子を表す造語です。純欲メイクの特徴も、少女のあどけなさと大人の色気を兼ね備えている点にあります。
白くてツヤのある肌や全体的に丸みを帯びた雰囲気、ピンクを取り入れた血色感がポイントとされ、シンプルさが際立つ白湯メイクに比べると華やかなイメージがあります。
白湯メイクの特徴
一見ナチュラルでも、実はしっかりと作り込んでいるのが、白湯メイクの大きな特徴です。具体的なポイントを見ていきましょう。
全体的に彩度が低め
白湯メイクでは、赤やピンク・ゴールドなどの華やかな色をほとんど使用しません。肌はツヤを消して陶器のようになめらかな質感に仕上げ、目元や唇には彩度の低いベージュ系やブラウン系をメインに使います。
とはいえ、ノーメイクや部分メイクのような地味な印象になるわけではありません。化粧下地やファンデーションで丁寧にベースを作るのはもちろん、眉・まつ毛・涙袋もそれぞれきちんと色を盛っています。
また唇には彩度は低いものの適度にツヤのあるアイテムを使い、自然な華やかさを演出します。
潤い感のある唇
白湯メイクには、潤い感のある唇が欠かせません。単にツヤ感だけで選ぶのではなく、唇本来の色をよりきれいに見せてくれるコスメを選ぶことがポイントです。
『MLBBカラー』や『粘膜カラー』と呼ばれるリップを使うと、唇の自然な色を生かしながら潤い感を出せます。上から透明グロスやティントタイプのリップを重ねると、さらに柔らかくみずみずしい印象になるでしょう。
ただし唇がガサガサだったり皮がむけたりしているようでは、白湯メイクも台無しです。メイクしない日もリップクリームなどで保湿して、潤いを保つようにしましょう。
大人にもピッタリ!取り入れ方は?
落ち着いた印象の白湯メイクは、働く大人女性にもよく似合います。ベースメイク・アイメイク・リップメイクのステップ別に、上手な取り入れ方を見ていきましょう。
ベース編
白湯メイクの主役は、白くて濁りのない肌です。マット系のファンデーションやフェイスパウダーを使い、人形のように凹凸や色ムラのない肌に仕上げましょう。
とはいえ、ファンデーションの厚塗りはNGです。くすんだ肌の色をトーンアップさせる化粧下地や、クマ・色ムラをカバーしてくれるコンシーラーを併用するとよいでしょう。
また乾燥しやすい大人の肌は、マットな質感にすると疲れた雰囲気になり、老けて見える恐れもあります。メイクの前に美容液などで保湿するとともに、化粧下地も保湿成分が入ったものを選ぶようにしましょう。
ファンデーションを薄く塗り、最後にフェイスパウダーで余分なツヤを抑えれば完成です。なお化粧下地やフェイスパウダーは『ラベンダーカラー』を選ぶと、透明感を出しやすくなります。
アイメイク編
アイメイクは、彩度低めのナチュラルカラーのみで仕上げるのが基本です。アイシャドウは原則マットタイプを使うとよいでしょう。まぶたはアイホールに薄いベージュを伸ばし、二重幅にはやや濃い目のベージュを塗って引き締めます。
ブラウン系のアイライナーをまつ毛のきわに沿って引き、目尻を5mm程度延長して垂れ目にしましょう。涙袋もナチュラルカラーのコスメを使ってしっかり作ります。
まつ毛は強めにカールさせ、ブラウン系のマスカラを塗ります。まつ毛が短い人や、カールが下がってしまう人は、部分用つけまつ毛で控えめに盛ると白湯メイクらしさを出せます。
リップ編
前述のとおり、リップメイクでは自然なツヤ感や潤い感を意識するのがポイントです。赤ちゃんのようにピュアで血色がよく、思わず触りたくなるようなぷるぷるした唇を目指しましょう。
リップを塗るときは、わざとらしくならないよう注意が必要です。リップブラシやペンで輪郭を縁取ったり、何度も直塗りしたりするとナチュラル感がなくなり、白湯メイクらしさが損なわれてしまいます。
最初に唇のフチをファンデーションでぼかしてから全体に薄くリップを塗り、中央にはやや濃い色を乗せようにすると立体感が出て効果的です。
白湯メイクにおすすめのコスメは?
白湯メイクに挑戦するなら、コスメも適したものをそろえましょう。パーツ別のおすすめアイテムを紹介します。
POLA「ディエム クルール プライマーLN」
POLA(ポーラ)の『ディエム クルール プライマーLN』は、白湯メイクの鍵を握るともいえる『透明感』の演出に最適な化粧下地です。
くすみを軽減する青と、カバーとトーンアップの役割を持つ白の2種類のパールがバランスよく配合されて、肌に透明感とツヤを与えます。
肌への密着度が高く、表情に合わせてストレッチするので、凹凸のないなめらかな質感が長続きするのもうれしいポイントです。保湿効果の高い美容成分を配合しており、大人肌の乾燥対策にも適しています。
ETUDE「プレイカラー アイシャドウ ベイクハウス」
薄いベージュから濃いブラウンまで、白湯メイクに使いやすい10色のアイシャドーがセットになったパレットです。ベーカリーに並ぶ焼きたてパンをイメージした配色で、パレットのフタにもかわいいパンのイラストが描かれています。
マットだけでなくラメやグリッター入りのテクスチャーも入っていて、単体でも組み合わせても使い勝手がよく、さまざまなメイクに活用できます。
仕事やランチには白湯メイクでも、パーティーや夜の食事には華やかメイクで行きたいというケースは多いでしょう。このパレットをポーチに入れておけば、目元のイメージチェンジも簡単にできそうです。
hince「ムードインハンサーウォーターリキッドグロウ 02 ボーダーレス」
hince(ヒンス)の『ムードインハンサーウォーターリキッドグロウ』は、付属のチップで塗り広げるリキッドタイプのリップです。彩度を抑えた半透明カラーがどんな肌にもなじみ、自然で清楚な雰囲気を演出します。
べたつかずさらりとしたテクスチャーなのに、乾燥せずしっとり感が続くのもポイントです。重ね塗りしても厚ぼったくならず、むしろ透明感が深まるため、化粧直しの手間も少なくて済むでしょう。
なおカラーは10色展開です。白湯メイクには『02 ボーダーレス』がおすすめですが、年齢や肌のトーンに合わせて好きな色を選んでみてもよいでしょう。
構成/編集部