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ヨーロッパを旅行するなら知っておきたいシェンゲン協定と加盟国

2023.02.26

ヨーロッパ諸国への旅行を予定している人は、『シェンゲン協定』について把握しましょう。制度の仕組みや加盟国、注意点などの詳細を分かりやすく紹介します。新たに導入される『ETIAS』についても確認し、旅行の計画を立てる際に役立てましょう。

シェンゲン協定とは

シェンゲン協定という制度があることを知らない人もいるのではないでしょうか?まずは、制度の内容や加盟国について紹介します。EUとの違いについてもチェックしましょう。

加盟国間で出入国検査が不要になる

シェンゲン協定は、ヨーロッパ諸国間において、出入国する際に国境での出入国検査が不要になる制度です。

1985年にルクセンブルク・ベルギー・オランダ・西ドイツ・フランスの5カ国が締結した協定と、1990年に締結された補足にあたる協定からなります。最初にルクセンブルクのシェンゲンで締結されたことから、シェンゲン協定と呼ばれています。

1997年には、EU(欧州連合)における新しい条約である『アムステルダム条約』にも取り入れられ、1999年に発効されました。

加盟国をチェック

EU加盟国では、フランス・ドイツ・イタリア・オランダ・スペイン・ギリシャ・オーストリア・スウェーデンをはじめ、多くの国がシェンゲン協定に加盟しています。EU非加盟国の中で協定に加盟しているのは、スイス・ノルウェー・アイスランド・リヒテンシュタインです。

EU加盟国のアイルランドは、協定の適用除外を受けています。EUを離脱したイギリスも適用除外です。EU加盟国で協定を締結していない国はルーマニア・ブルガリア・キプロスで、クロアチアは2023年1月に加盟が決定しています。

なお、シェンゲン協定が適用される領域を『シェンゲン圏』と呼びます。

EUとの違い

EUとシェンゲン協定は、どちらもヨーロッパ諸国の制度であることから、同じものだと混同している人も少なくありません。しかし、実際には全く異なる制度です。

EUは、政策や通貨などを加盟国内で共有する欧州連合のことです。一方、シェンゲン協定は、あくまでも出入国が気軽にできるようにする仕組みのことであり、EUとは加盟国も異なります。

EUとシェンゲン協定は、加盟国以外の国の人からみたときに大きな違いがあります。具体的に説明すると、例えばEUの場合は加盟国の国民であれば、EU圏内で住む国や働く国を自由に選択可能です。しかし、国籍がEU圏外である日本人がEU圏内で住んだり働いたりしたい場合は、ビザ取得などの法的な手続きが必要とされるのです。

一方、シェンゲン協定においては、シェンゲン加盟国以外の国籍を持っている人でも一度シェンゲン加盟国に入国すれば、検査なしで圏内での出入国が可能となります。

シェンゲン協定加盟国を旅するポイントは?

空港にいる旅行者

(出典) photo-ac.com

シェンゲン協定のおかげで出入国が簡単になり便利ですが、決まりもあります。旅する際に気を付けなければならないポイントを確認しましょう。

滞在期間の注意点

シェンゲン圏内において、ビザなしでの滞在可能期間は『あらゆる180日間内で最長90日まで』です。180日間に2回以上シェンゲン圏に入国した場合は、全て合わせて90日まで滞在が可能という意味になります。

例えば、10日滞在した場合、その日から180日の間に滞在できるリミットは最長80日です。180日経過する前に90日を使い果たした場合には、最初に入国した日から180日経過してから再入国が可能になるということです。

また、ビザなしで滞在するためには、過去10年以内に発行されたパスポートを持っていて、シェンゲン圏内からの出国予定日から3カ月以上の有効期限が残っている必要があるため、注意しましょう。

参考:シェンゲン領域諸国への渡航|外務省 海外安全ホームページ

パスポートは携帯が基本

国境を超える際は、パスポートを携帯することが大切です。シェンゲン圏内は出入国検査なしで行き来が可能ではあるものの、パスポートの確認がないとは限りません。

テロ対策などで本人確認が必要になるケースも考えられます。パスポートを携帯していないと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあるでしょう。

実際にパスポートを携帯しておらず身分証明ができなかったことで、不法入国者として身柄を拘束されたケースもありますので、念のためにもパスポートは持っておきましょう。

ETIASについて

パスポートと国旗

(出典) photo-ac.com

ニュースなどで耳にしたことはあっても、『ETIAS』がどのような制度なのか、よく分からないという人もいるでしょう。制度の内容や申請方法について紹介します。

新たな電子渡航認証制度

ETIASは『European Travel Information and Authorisation System』の略で、『欧州渡航情報認証制度』のことです。2023年11月から導入される予定で、シェンゲン圏への渡航者を事前審査・認証する仕組みです。

オンライン申請をしてから審査が通り許可が出て、はじめてビザなしで渡航できます。出入国の記録などを簡単に追えるようにするもので、シェンゲン圏の安全を守る目的などから作られた制度です。

申請に必要なものもチェック

2023年1月現在でETIASが必要となる国は、イタリア・ドイツ・フランス・スペイン・スイスなど、27カ国です。旅行の予定が決まったら、渡航先が対象国かどうか確認しましょう。

申請には、有効なパスポートが必要です。オンライン申請のためインターネット環境も必要なので、パソコンもしくはタブレットやスマホ、申請の際に使用するメールアドレスなどを準備しておきましょう。

支払いもオンラインで行うため、クレジットカードも必要です。申請費用については、まだ発表されていません。

また、ETIASの有効期限は3年です。ただし、途中でパスポートの期限が切れてしまうと、ETIASも同時に失効となります。パスポートの有効期限が短い場合は、パスポートを更新してからETIASを申請するのがおすすめです。

構成/編集部

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