日本にはさまざまな記念日があり、『双子の日』もその一つです。公式に認定されていないものも含めると複数あるため、日にちと併せてそれぞれの由来を紹介します。一卵性と二卵性の違いなど、双子にまつわる豆知識も確認し、知識を深めましょう。
双子の日はいつ?
そもそも『双子の日』が存在することや、複数あることを知らなかった人もいるのではないでしょうか?そこでまずは、双子の日がいつで、どのような日なのか由来を紹介します。
双子のどちらが長子かを定めた12月13日
1874年の12月13日に明治政府が戸籍上の必要性から、多胎児の場合は先に生まれた方を長子とすると定めました。この法令が出された日である12月13日が、双子の日です。
法令が出される以前は、どちらを長子にするかは明確に決まっていませんでした。地域によっては、後から生まれるのは先に受精し子宮の奥にいると考えられることから、後から生まれた子を長子とするケースもあったようです。
なお、現在では多胎児の場合はリスクを考慮して、自然分娩ではなく帝王切開を行うことも珍しくありません。その場合は、医師が最初に取り上げた子が長子となります。
語呂合わせの2月5日
2月5日もふたごの日ですが、こちらはひらがなで書きます。現在は閉業してしまいましたが、双子グッズの専門店『ベラミ』が制定した記念日です。『2(ふた)』と『5(ご)』と読めることから、創業時にPRとして定めたとされています。
ベラミが創業した2006年以前は、双子用のグッズが手に入りにくい状況でした。それを変えたのが、ベラミです。双子育児を楽しめるグッズを数多く手掛けたパイオニア的存在といえるでしょう。
日本多胎支援協会の設立日・2月22日
2010年2月22日に『一般社団法人日本多胎支援協会』が設立されたことから、2月22日は『ツインズデー』とされています。和暦にすると平成22年で、『2』が五つ続くこともツインズデーとされたゆえんです。
日本多胎支援協会は、日本のどこに住んでいても安心して多胎児を産み育てられる環境の実現を目指している団体です。行政・保健・医療・福祉・保育・教育など幅広い分野でサポートを行っています。
ツインズデーには、さまざまな地域で多胎児を育てている家族が集まり、交流を深めるイベントなどが行われています。多胎育児の悩みなどを相談し合える大切な場となっているようです。
いい双子の日もある?
双子の日のように公式に認定されているわけではないものの、『いい双子の日』とされる日もあるようです。いつを指し、どのような日なのかを紹介します。豆知識として、家族や友人に教えてあげるのもよいでしょう。
語呂合わせの11月25日
11月25日は、語呂合わせで『11(いい)』『25(双子)』と読めることから、この日を『いい双子の日』とする動きも見られます。一般人に留まらず、芸能人の間でも広まっており、いい双子の日とハッシュタグを付けてSNS投稿したことが注目されることも珍しくありません。
アニメやドラマの公式サイトなども、SNSに投稿して盛り上がりをみせています。今後さらに広まり、いい双子の日が定着する日が来るかもしれません。
双子にまつわる豆知識
双子と一口にいっても、実際には受精卵の数などによってタイプが分かれます。どのようなタイプや違いがあるのか紹介します。『ミラー・ツイン』についても見ていきましょう。
一卵性と二卵性の違い
双子には『一卵性』と『二卵性』という二つのタイプがあります。『卵性』とは、受精卵の数のことです。
一卵性は、一つの受精卵が二つに分割し生まれたものです。もとの卵子が同じであるため、性別・血液型・DNAも同じになります。
二卵性は、もともと二つの卵子がそれぞれ受精し生まれたものです。最初から異なる卵子の受精卵であるため、遺伝的に同じものを受け継いでいる確率は約50%です。
性別や血液型が異なることもあり、男女の双子の場合は二卵性になります。
参考:一卵性と二卵性 | ふたご研究とは | 大阪大学大学院医学系研究科附属ツインリサーチセンター
膜性による分類も
双子は、赤ちゃんに栄養を送る役割を持つ『胎盤』と赤ちゃんを包んでいる『羊膜』によって、さらに三つのタイプに分かれます。
胎盤が一つで羊膜が一つ・胎盤が一つで羊膜が二つ・胎盤が二つで羊膜が二つの3タイプです。二卵性の場合は原則的に胎盤と羊膜が二つずつですが、一卵性の場合はどのタイプにもなり得ます。
『胎盤と羊膜が一つずつの場合は、へその緒がからみやすいため注意が必要』というように、タイプによって妊娠中の注意点が異なるため、まずはどのタイプなのか知ることが大切だといわれています。
参考:双子を妊娠したときの膜性診断―卵性診断との違いとは | メディカルノート
鏡に映したようなミラー・ツイン
ミラー・ツインは、英語のミラー(鏡)とツイン(双子)を組み合わせた言葉です。鏡を見ているように左右対称の特徴を持っている双子を指します。
容姿などが非常に似ていることが多い一卵性の双子の中には、右利きと左利き、つむじが右巻きと左巻きなど、ミラー・ツインの特徴を持つ人たちがいます。性格や志向などが、鏡像的になるケースもあるようです。
また、近年は、目の疾患などでミラー・ツインが見られることが分かっています。ミラー・ツインがどれくらいの割合で生まれるのかなどについては、はっきりと分かっていません。
構成/編集部