こんにちは。
弁護士の林 孝匡です。
宇宙イチ分かりやすい解説を目指しています。
今回は裁判例の解説です。
女性職員が
「上司の腕が・・・私の胸に当たってるんですけど」
と、男性上司を訴えました。
そのほか
「私の手を触ってマウスを動かしてくるんですけど」
「とにかく距離が近いんですけど」
などを主張しました(ほかパワハラの主張もあり)
以下、事件を詳しく解説します。
どんな事件か
女性のXさんは、長崎県の非常勤職員(30代後半)
上司Yは課長補佐(男性・40代)
Xさんは上司Yの隣の席でした。
Xさんの訴えは、以下の4つです。
▼ Xさんの訴え ~その1~
・必要もないのに接近してくるんです
・私の手を握ってマウス操作をしてきます
・上司Yの腕が私の胸に触れるんです
これ、セクハラですよね!
▼ Xさんの訴え ~その2~
上司Yが
「俺じゃダメかな」
「俺の前ではそういうことをいってもいいけど 」
「俺の何が気に食わないの」
って言ってきたんですけど、セクハラですよね?
▼ Xさんの訴え ~その3~
上司Yの指示が理解できないからメモをとろうとしたら
「メモをとるな」って…。これパワハラじゃないですか?
▼ Xさんの訴え ~その4~
辞めたいことを上司Yに伝えたら、
「俺の何が気に食わないのか」
「逃げるのか」
「俺に対して失礼だと思わないのか」
と言われました。パワハラですよね?
入社から辞めるまでの経緯は以下の通り。
(セクパワが原因で約3ヶ月で職場に行けなくなっています)
H30
3 面接(上司Yが面接を担当)
4.1 任用
もうソッコーでトラブルが発生したようです。
5.30 H参事に対して「上司Yからのハラスメント」について相談
5.31 F総括に対して同じ相談
6.5 XさんはH参事とF総括と面談
6月上旬~6/21 有給休暇、夏季休暇を取得
6.18 Xさんは退職届を提出(「6.21で辞めます」と)
6.22 XさんはH参事とF総括と面談。退職届を撤回。
6.25 Xさんは人事課担当者と面談。
上司Yによるハラスメントの調査を求めた
6.26~7.31 適応障害を理由として無給休暇を取得
~ 以降もずっと ~
H31.3.28 雇用期間が終了