PC作業も「運動」である。それが何時間も持続するはずはない。
従って、予め「行動時間」と「休憩時間」を決めて取り掛かるべきだ。仕事中にスマホのアラーム機能を使ってタイマー代わりにする同業者を、筆者は知っている。そんな彼には『Ticktime Cube』というガジェットを勧めたい。
これは製品名通り、キューブ型のタイマーである。Bluetoothでスマホと接続し、専用アプリを使えば……と言いたいところだが、『Ticktime Cube』にスマホと連携する機能はない。
平たく言えば、ただのデジタルタイマーだ。
しかしこの「ただのデジタルタイマー」が、ディスクの上では無類の大活躍をしてくれる。
本体を転がしてカウント開始
『Ticktime Cube』の側面には「1」、「3」、「5」、「10」と数字が書かれている。
これは要するに、この面を上に向ければ数字毎のカウントが自動で始まるということだ。「1」なら1分、「10」なら10分である。
数字の下に描かれている指紋マークをタップすれば、その数字通りの時間が追加される。つまり倍数設定も可能ということだが、同時に手動で秒単位の細かい設定もできる。
タイマーが終了した際のアラームは音量調整可能で、それを止めて代わりにバイブレーションで終了を知らせる設定も用意されている。
『Ticktime Cube』の機能をざっくり書けば、こんなところだ。
しかし、これが普段の仕事に心地良いメリハリを与えてくれる。たった55gの小さなタイマーが、PC作業の能率を確かに向上させてしまうのだ。
たとえば、これから30分はPC作業に集中しようと決心する。直後、『Ticktime Cube』の「10」の面を上に向け、指紋マークを2回タップする。これで30分のカウントが始まる。
あとはアラームが鳴るまで黙々と仕事をする。ただひたすら、黙々と。実はここ数日に筆者が書いた記事もそんな具合で仕上げているのだが、気がつけば『Ticktime Cube』が時間終了の音を奏でている。
直後、筆者は「5」の面を向ける。つまり5分間の小休止だ。それが終わったら、再び「10」の面を上にして指紋マークを2回タップ。
これを数サイクル繰り返しているうちに、いつの間にか記事が完成している。
仕事でもトレーニングでも
レビュー記事とは、結局は「筆者の主観」である。
スペックや機能については、プレスリリースを読めば分かる。『Ticktime Cube』の場合はMakuakeに出展されているから、そのページに飛んで一通り目を通せばどのようなものか把握できる。
問題は「それを使った場合、どのような効果がもたらされるのか」だ。
30分働いて5分小休止してまた30分働いて次は15分の長い休憩を取る……という規則正しいサイクルを続けると、いつの間にかやるべき仕事が終わりに近づいている。
人間は機械ではないが、やはり時間で区切ったリズムに対しては脳より先に肉体が反応するようだ。
もちろん、この『Ticktime Cube』は仕事以外に使えない製品というわけではない。
たとえば2分動いて1分休むというようなインターバルトレーニングにも、『Ticktime Cube』をそのまま使うことができる。何なら、ボクシングのスパーリングにこれを用いてもいいだろう。
工夫次第で、様々な用途を見出せるのも『Ticktime Cube』の特徴だ。
生活の一場面で活用してみる
とはいっても、筆者の貧弱な想像力ではどのような用途にこれを使えばいいのか、あまり多くのパターンは思いつきそうにもない。
仕事、トレーニング、たまの料理。それ以外に何があるのか? と問われれば、正直考えつきそうにない。
何たって筆者澤田真一は、至極凡庸な38歳の独身男である。何か気の利いた芸ができるというわけでも、意識の高い趣味があるというわけでもない。
加齢と共に身体も固くなり、今や前屈すら一苦労するような有様の情けない中年男、そして小市民だ。従って最近では、寝る前に股割りのストレッチをするようにしている。スマホのアラーム機能を使って、きっかり5分間。
……ん? 考えてみればこの場面に『Ticktime Cube』を導入できるのではないか? というわけで実際にやってみたが、これはスマホを操作するよりも遥かに簡単で、煩わしさを感じることが一切ない。
それはそうだろう。『Ticktime Cube』にとっての「操作」というのは、単に転がすだけなのだから。
このような具合に、生活のちょっとした場面で用いることができる『Ticktime Cube』。
Makuakeでは4,980円(1月9日現在・一般販売予定価格8,890円)で販売されている。
【参考】
息抜きしながら生産性UPを叶える、秘密の小道具。Ticktime Cube-Makuake
取材・文/澤田真一