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男女の結婚意欲は30代で逆転?20〜30代の独身男女に聞いたイマドキの結婚観

2023.01.11

一昔前、バブルな時代では年齢をクリスマスケーキに見立て結婚適齢期を話題にしたものだが(※)、令和の時代の結婚観はどのように変化しているのだろうか。
※25日(歳)を過ぎての売れ残りは価格(価値)が下がる、という例え話

リブセンスが運営する提案型マッチングアプリ『knew(ニュー)』は、男女444人を対象に「20・30代独身男女の結婚観」に関するアンケート調査を実施した。

20・30代独身男女の66.7%は「いずれ結婚するつもり」

「Q.結婚についてどのようにお考えですか。いずれ結婚するつもり/一生結婚するつもりはない、考えに近い方をお選びください」という質問に対して、「いずれ結婚するつもり」と回答した人が全体の66.7%であった。

年代別に見ると、20代は7割、30代は6割。年代が上がると結婚への意欲は低下する傾向にあるようだ。特に女性の場合は顕著で、20代で73.6%だった結婚願望が30代で58.9%にまで減少していた。その減少度合いは男性のおよそ2倍。

国立社会保障・人口問題研究所の2021年の調査結果(※1)では「いずれ結婚するつもり」と答えた人が男女ともに8割を超えていたので、今回の調査結果はそれを下回る結果となった。

(国立社会保障・人口問題研究所の調査は18~34歳を対象にしており、今回の調査は少し年齢が高い20~39歳を対象にしている。対象年齢および年齢が上がるにつれて結婚意欲が下がる傾向が、結果の違いに影響している可能性がある)

パートナーとの理想の関係性、第1位は「結婚(婚約+同棲)」

結婚するか否かに関わらず一生付き合っていくパートナーが欲しいと考える人に「現時点で考えるパートナーとの理想の関係性」を5つの選択肢の中から選んでもらったところ、約半数の人が「結婚(婚約+同棲) 49.3%」と答えた。

パートナーとの理想の関係性も多様化しつつあるが、「婚約(同棲にこだわらない)」や「同棲(婚約にこだわらない)」と選択した人は10%程度にとどまり、やはり「結婚(婚姻+同棲)」という関係性を望む人の割合が高いことが判明。

年代別に見ると、20代が「結婚(婚姻+同棲)」を理想の関係ととらえている割合が最も高く、30代になるとその割合が5%ほど減り、その分「結婚にも同棲にもこだわらない」人が5%ほど増えていた。ところが、男女別に見てみると特徴的な違いが見て取れる。

男性は、20代よりも30代が10%以上高く「結婚(婚姻+同棲)」をパートナーとの理想の関係性と考える傾向にあることが分かった。20代で44.8%だった割合が、30代で54.9%に増加している。

そして、男性とは対照的に、女性が「結婚(婚姻+同棲)」をパートナーとの理想の関係と考える割合は、20代の57.1%から30代の38.6%に、18.5%も大幅に減少していた。これらの要因はどこにあるのだろうか。

男性の場合は、身近な友人の結婚を機に結婚を意識することが多い、あるいは「家庭を持って一人前」という昔の価値観を持つ人が少なくないことが考えられるかもしれない。

一方、女性の場合は、好きな人と結婚することに憧れを抱く人が多いが、友人の話やSNSを通して、良い面ばかりではない結婚のリアルや家庭と仕事の両立の大変さを知り、結婚に対して気が引けてしまう可能性がある。

それが「婚約にも同棲にもこだわらない」割合が最も高いのが30代女性(30.0%)、最も低いのが30代男性(12.7%)という結果にも繋がっているかもしれない。

一生結婚するつもりがない人の「結婚したいと思わない」理由、第1位「自由でいたい」

「Q.結婚についてどのようにお考えですか。いずれ結婚するつもり/一生結婚するつもりはない、考えに近い方をお選びください」という質問に対して、「一生結婚するつもりはない」と回答した人は全体の33.3%であった。

「一生結婚するつもりはない」と回答した人に「結婚したいと思わない理由」を聞いたところ、全ての性別・年代で「自由でいたい」を理由にあげる割合が50%を超えている。

結婚することで、自分の時間やお金に制限がかかる、束縛される、自分以外の誰かに責任を負う、というイメージがあるようだ。

また、性別・年代別で比較すると次のような特徴が見える。

「今の生活に満足している」ことを結婚しない理由にあげた割合は、20代男性が42.4%であるのに対し、30代男性では9.5%に激減した。反対に、女性は30代の方が割合が高まっている。

男性の結婚しない理由「今の生活に満足している」が30代で激減する要因は何だろうか。20代はキャリアを築くため懸命に働き、余暇は趣味や交友関係を楽しむ人も多く、結婚について考える人は少ないのかもしれない。

それが30代になると、仕事に慣れ経済的にも余裕が生まれることで、結婚し家庭を持つという次なるライフステージへの欲求が強くなる可能性もある。

また、女性の結婚しない理由第2位に「経済的余裕がない」が上がり、その割合が男性の約1.3倍であることも興味深い。

推測だが、共働きが一般的となった今、家計の安定は女性の収入も大きな役割を担っており、昨今の物価上昇に加え、教育費や住宅ローンなどの負担を考えると、結婚後の状況に不安を覚える人が少なくないのではないだろうか。

そして、「結婚に良いイメージが無い」ことを結婚しない理由に上げる割合については、女性のほうが男性より1.7倍も高く、『女性は結婚に憧れがある』というイメージは変わりつつあるようだ。

結婚に良いイメージが無い理由としては、自身の経験に基づく場合もあれば、先述のとおり結婚後の苦労話を見聞きする機会が多いことも結婚に対するマイナスイメージの形成に影響しているのではないかと考えられる。

婚活中の人の65.2%がマッチングアプリを利用、その実態は?

現在婚活中の人に「Q.マッチングアプリを利用していますか」と質問したところ、65.2%が「利用している」と回答した。

年代別に見てみると、20代よりも30代の利用率が10%ほど高く、性別で見てみると、男性の利用率は女性よりも15%高い結果に。なかでも、30代男性の利用率は約8割にのぼり、婚活の手段としてマッチングアプリが認知されていることが伺える。

婚活中のマッチングアプリ利用者に、「Q.マッチングアプリをきっかけに恋人ができた経験がある場合、アプリを使い始めてどのくらいの期間で恋人ができましたか」と質問した結果、約8割の人が1年以内に「恋人ができた」と回答。

期間別に見ると、マッチングアプリをきっかけに恋人ができた経験がある場合、マッチングアプリを使い始めて「1年以内」に恋人ができた人は10人中8人、「半年以内」に恋人ができた人は10人中7人と高確率となっており、その割合に男女差はなかった。

職場や学校・趣味の場、知人からの紹介など、自然な出会い方をしたいと考える人も少なくないが、どのような出会い方であっても、交際や結婚に至るまでに、お互いを知り、信頼を深めながら関係性を築いていく過程は変わらないはず。

また、明治安田生命の調査(※2)によると、2022年に結婚した5人に1人が、マッチングアプリで相手と出会っているそうだ。

マッチングアプリが出会いの方法として一層社会に定着すれば、今後もマッチングアプリがきっかけとなる交際や結婚は増えていくだろう。

調査概要
結婚観に関する調査
調査対象:独身の男女(年齢:20~39歳)
調査サンプル数:444名(男性 222名・女性 222名)
調査エリア:全国
調査期間:2022年11月1日~11月2日
調査方法:インターネット調査

※1 国立社会保障・人口問題研究所 2021 年社会保障・人口問題基本調査 <結婚と出産に関する全国調査>
※2 明治安田生命 「いい夫婦の日」に関するアンケート調査

関連情報:https://knew.jp/

構成/Ara

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