アメリカのモータースポーツ界を代表する2つの企業が再集結
アンドレッティ・グローバルとゼネラルモーターズ(以下GM)は、自動車とモータースポーツにおける米国の2大勢力として、FIAフォーミュラ・ワン世界選手権への参戦を目指すことを発表した。
GMはキャデラック・ブランドとして参戦し、アンドレッティ・キャデラックチームは米国を拠点に、英国にサポート施設を設置する予定としている。
これによりモータースポーツ界に輝かしい伝統を持つアメリカを代表する2つの企業が再集結し、これまでの両ブランドのレースでの実績を基に、国際的な活躍の場を広げる機会が生まれることになりそうだ。
2022年5月に開催されたF1世界選手権スペイン・グランプリ
F1は世界的に安定した成長を遂げており、2023年にはオースティン、マイアミ、ラスベガスでレースが開催される予定で、米国でもその勢いを増している。
アンドレッティ・キャデラックチームは、FIAが正式なプロセスを開始した際に、関心表明書を提出する予定としている。もし選出されれば、チームは少なくとも1人のアメリカ人ドライバーを起用し、できるだけ早い時期の参戦を目指す。
キャデラックVシリーズは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権やピレリ・ワールド・チャレンジなど、サーキットで成功を収めてきた実績がある。
2017年以降、キャデラックはIMSAでアメリカのスポーツカーレースの最前線で戦い、キャデラックDPi-V.Rで数々の勝利、表彰台、そしてチャンピオンシップを獲得してきた。
キャデラックは、新型ハイブリッド車「キャデラックV-LMDh」でスポーツカーレースを継続し、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とFIA世界耐久選手権にグローバルで参戦する予定。
アンドレッティ・グローバルは、アンドレッティ・オートスポーツをはじめとするアンドレッティ・レーシング・ベンチャーの親会社であり、世界的なレース企業。
アンドレッティ・レーシングチームは、現在、世界の7つのトップクラスのシリーズに参戦しており、それぞれのレースで成功を収めている。
アンドレッティとGMは、2012年にシボレーがNTTインディカー・シリーズに復帰した際もチームを組み、2シーズンで9勝を挙げた。また、2012年のドライバー、チーム、マニュファクチャラーの各タイトルを獲得している。
■アンドレッティ・グローバル会長兼CEO マイケル・アンドレッティ氏のコメント
「私たちは、アンドレッティ・グローバルとそのレーシングチーム・ファミリーを成長させるとともに、常に次の展開を視野に入れています。私たちはF1の新チームとしてふさわしく、シリーズとパートナーに価値をもたらし、ファンに興奮を与えることができると、強く感じています。
この目標を達成するために、GMとキャデラックが、私たちと共にいることを誇りに思います。GMとアンドレッティは、レースへの愛から生まれた伝統を共有しています。私たちは今、モータースポーツへの情熱と革新への献身を結集し、真のアメリカのF1チームを構築する機会を得たのです。
FIAの評価プロセスにおいて、我々はFIAが提示した手順とステップに引き続き従っていきます。その一方で、私たちは、アンドレッティ・キャデラックのF1参戦が正式に承認されるという幸運に恵まれた場合に備えて、前向きな準備を続けていきます」
■ゼネラルモーターズ社長 マーク・ロイス氏のコメント
「ゼネラルモーターズは、レース界におけるこの歴史的な瞬間に、アンドレッティ・グローバルとチームを組めることを光栄に思っています。私たちは、モータースポーツとエンジニアリングの革新において長く豊かな歴史を持っており、アンドレッティ・グローバルと組んでアメリカのF1チームを結成することで、シリーズとスポーツに対する世界的な関心をさらに高めることができると思うと胸が高鳴ります。
キャデラックとF1は、ともにグローバルな魅力を高めています。私たちのブランドは、100年以上にわたるモータースポーツの血統を継承し、独自のアメリカらしいイノベーションとデザインをF1にもたらす機会を得たことを誇りに思います」
関連情報:https://www.cadillacjapan.com/
構成/土屋嘉久