「ロボティクスで、世界をユカイに。」を掲げてさまざまなコミュニケーションロボットやIoTプロダクトを企画・開発するユカイ工学は、新たな休憩体験を提案するクッション『fufuly(フフリー)』を発表。初公開の場となった米国ラスベガスにおける「CES 2023」では、「CES 2023イノベーションアワード」を受賞した。
なお製品は開発中のため、仕様など予告なく変更となる場合があり、発売時期、販売価格は2023年1月時点では未定。
休息や休憩を促す呼吸誘導型のロボットクッション
呼吸するクッション『fufuly』は、抱きかかえて使う呼吸誘導型のロボットクッション。東京大学が行っている呼吸や休憩に関する研究をベースに、呼吸をするように膨らんだり縮んだりするテクノロジーを活用して、JT、博報堂、ユカイ工学が開発・商品化を目指すプロジェクトから生まれた。
多忙な現代人は日常的に身体的・精神的にストレスを抱えており、現代社会を生きる人々にもっと休息や休憩を意識して促したいとの考えから、ゆったりとした気分に寄り添って自然と深呼吸をしたくなるようなプロダクトができないかと考えて作られた。
東京大学の研究ではロボットの動きに合わせて呼吸のリズムと深さが誘導されることが確認されており、生物が持つ「呼吸の引き込み現象」に注目して、クッションの伸縮から抱えるだけで無意識に呼吸のリズムと深さの両方が同調される仕組みをプログラムに取り入れた。
使い方は簡単で、スイッチを入れて抱きかかえるだけ。呼吸や息のような製品コンセプトが伝わるように、息をモチーフにしてデザインし、抱いている時に安心感を得られるようにクッションにくびれを作って抱えやすくしてある。素材も安らぎを感じるような柔らかいベロア素材を採用している。
●専門家の声
東京大学・大学院新領域創成科学研究科特任講師
伴祐樹さん
「緊張をほぐしたり、心を落ち着かせるためには深くゆったりとした呼吸をすることが重要ですが、気がつかないうちに呼吸が浅くなっている人が少なくありません。一般的には、クッションを抱きしめることで心が和むと言われており、呼吸と合わせて穏やかな時間が過ごせるのではないかと思います」
『CES 2023』展示会概要
会期:2023年1月5日~1月8日
開催地:アメリカ・ネバタ州ラスベガス
ブース:Venetian Expo – Hall A-C、ブース番号:50026
ユカイ工学出展内容:『fufuly』(初公開)、ライトロボット「LIGHTONY」、BOCCO emo、甘噛みハムハム、Qoobo、Petit Qoobo
構成/KUMU