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コロナ禍で男女の出会いは「自然な出会い」が減少し「自律的出会い」の需要が高まる見込み

2023.01.01

愛知淑徳大・友池助教が日本コミュニケーション学会九州支部大会で中間発表

タメニーが運営する結婚相談所『パートナーエージェント』は、2022年9月から愛知淑徳大学グローバル・コミュニケーション学部の友池梨紗助教と「交際を目的に出会った男女の関係発展を促進・妨害するコミュニケーション的要素の研究」について共同研究を実施。

その研究結果として、友池助教が日本コミュニケーション学会第29回九州支部大会で行なった、恋愛における「自律的出会い」に焦点を当てた探索的調査の中間発表について公開した。

第16回出生動向基本調査では、異性の交際相手と知り合うきっかけとして職場経由が減少して、SNSやアプリなどを介した出会いが増えていることがわかった。

現在「自然な出会い」は減少しているが、SNSでの出会いや婚活サービスなども増加して出会いの数は増えている。ただ、デジタルコミュニケーションの機会が増えて、対面コミュニケーションになるとどのように異性と関わればいいかわからないという人も増えているという。

そこで『パートナーエージェント』は、友池助教と進めている共同研究で、現代のコミュニケーションから考えた婚活支援の新たな知見を見出すことで、婚活支援を行う企業や政府・自治体のコミュニケーション支援強化の一助になればとコメントしている。

お見合い結婚や職縁結婚の衰退に伴い、出会いの場がさまざまな方向に拡大

現在は昔ながらのお見合い結婚や職縁結婚の衰退に伴い、「自律的出会い」の需要が高まり、出会いの場がさまざまな方向に広がっている。交際目的で出会うかどうか分類すると次のようになるという。

出会いは大きく、「偶発的出会い」と「自律的出会い」に分かれる。「偶発的出会い」は、偶然、同じコミュニティにいた人との出会い→きっかけがあれば仲良くなるかもしれない。「自律的出会い」は、交際を目的に行動した結果で生じる恋人になるかもしれない人との出会い→交際を前提に効率的に相手との関係を深めようとする。「偶発的出会い」と「自律的出会い」のそれぞれ特徴を割り出すと次のようになる。

「自律的出会い」の研究結果について

これまで同じコミュニティ内の相手と日々のコミュニケーションの蓄積によって親密な関係が育まれて交際につながり、結婚に至るケース「偶発的出会い」が多かったが、現在は主に職縁結婚の衰退に伴って「偶発的出会い」が減少し、恋愛交際を望む人たちには「自律的出会い」が求められている。

「自律的出会い」は、「偶発的出会い」と目的が異なることから従来のようなコミュニケーションではうまくいかないケースも多いという。関係構築時には「相互の値踏み」が行われるなど、「複数の相手と同時進行」でやり取りする人が多いことからマッチングが困難になり、「偶発的出会い」よりも個々のコミュニケーション能力が問われる傾向にある。

その結果、思うように交際や結婚にたどり着けず、結婚したいと考えている男女の非婚化へもつながっているという。今回の研究では、「自律的出会い」のツール選択に着目して、次のような結果になった。

(1)人はどのようにツールを選択しているのか。

研究結果:自分の置かれた環境や年齢に合ったツールを選択している。

解説:回答者が初めて利用した恋活・婚活ツールについて聞いたところ、利用時の年齢が大きく影響していることが明らかになった。18歳から21歳までは「紹介」が一番多かったのに対して、多くの人が社会人になる22歳時には「マッチングアプリ」の利用が一番多かった。社会人になって出会いの幅と自由に使える時間が制限される中で、自分の理想にあった相手を効率よく探す人が増えることを示唆しているという。

(2)経路探索の間(「出会いの経路」にたどり着くまで)に行われる周囲の人とのコミュニケーションはツール選択にどのような影響を及ぼすのか。

研究結果:友人や親とのコミュニケーションによって恋活・婚活の意欲に変化が見られる+周囲の人との対話によって恋活・婚活の成功率が変わるかもしれない。

解説:今回、初めての恋活・婚活ツール利用前の周囲の人との恋愛交際に関する話(恋バナ)の頻度について質問すると、「よく話していた」と回答した人は「たまに話していた」、「あまり話していなかった」、「全く話していなかった」と回答した人と比べて、さまざまなツールを同時進行で活用していたことが明らかになった。これは周囲の人とのコミュニケーションと恋活・婚活の意欲が相互関係にあると考えられる。アンケート実施時の交際相手の有無と初めての恋活・婚活ツール利用前の周囲の人とのコミュニケーションの関連を見たところ、現在交際相手がいる人はいない人と比較して、「よく話していた」、「たまに話していた」を選択。このことから周囲の人と恋愛に関する会話を多く交わす人ほど、交際に至ることが高い可能性が示唆された。

(3)自律的出会いでも人によって合うツール・合わないツールがあるのだろうか。あるとすれば、人はどのようにして選択していけばよいのだろうか。

研究結果:あると考えられる。ツールによって生じるコミュニケーションの弊害に変化が見られるため、自身の性格などに合わせて選択する必要がある。

解説:今回、恋活・婚活ツール利用経験者に自分に合っていたツール・合わなかったツールをそれぞれ質問すると、各ツールのメリット・デメリットが見えきた。マッチングアプリが自分に合っていたと回答した人の多くが「自分の好きなタイミング、場所で使えるのがよい」といったマッチングアプリならではの利便性について言及していた一方、合わなかったと回答した人たちは「メッセージのやりとりが面倒」、「対面で会えるまでのステップが多すぎる」など不便な点をあげている。自身の性格や環境などを考慮してツールを選択することで、より効率的に交際相手と出会えるのではないかと考えられる。

友池梨紗助教のコメント

伝統的な見合い結婚や職縁結婚が衰退傾向にあるなか、現代の日本の未婚者、とくに社会人にとって「(自然な)出会いがない」というのは回避できない問題になっています。コロナ禍も相まってマッチングアプリなどの利用が増えている状況を見る限り、今後ますます自律的出会いの需要は高まるでしょう。

一方で、自律的出会いは多くの人にとって新しい選択肢であり、どのツールが自分に合っているかわからず利用に至らないケースも考えられます。手軽だからという理由でマッチングアプリを利用した結果、メッセージのやり取りに疲れてしまい自律的出会いそのものを諦めてしまうといった人も少なくないでしょう。

本調査から見えてきたように、どのツールにもメリット・デメリットが見受けられます。会うまでのステップは多いけれど自分の空き時間に使えるマッチングアプリ、会える人数は限られるけれど信頼のおける友人お墨付きの紹介、限られた時間の中で多くの人にアピールしないといけないけれど交際を求めている人に必ず会える婚活パーティーや街コン。それぞれの特徴を見極めて、効率的な恋活・婚活を進めることが今後鍵を握るのではないでしょうか。

https://tameny.jp/pressroom/20221222/

構成/KUMU

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