国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行なうゲームエイジ総研から、今年配信された新作アプリを含めた、2022 年アクティブユーザー数などのデータが発表された(※)。
※同社が運用するマーケティングデータサービス『iGage』の2022年1月1日~2022年11月30日の期間データより。
最も多くのユーザーを獲得したのは『LINE:ディズニーツムツム』
2022年1月から11月で、アプリの最大MAUをランキング化。もっともユーザー数の多かったアプリは『LINE:ディズニーツムツム』の669.9万人。
2位のアプリと比較すると230万人以上差をつけている。人気不動のIPとスキマ時間などを利用してカジュアルに遊ぶことのできる点が、アクティブユーザーの獲得と維持に大きく影響を与えていると考えられる。
『モンスターストライク』や『パズル&ドラゴンズ』といった長期運営されているタイトルの一方、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』や『ウマ娘 プリティーダービー』などの配信からあまり時間の経っていないタイトルなどもランクインした。
このことから配信から経過した時間は、必ずしもアクティブユーザー数に大きな影響を与えるわけではないことがわかる。
男女別に2022年もっともプレーされたのは、男性では全体2位の『モンスターストライク』が332.9万人、女性では『LINE:ディズニーツムツム』がもっとも多く452.1万人だった。
男女ではプレーされているアプリに大きな違いがみられ、男性側では『勝利の女神:NIKKE』のような美少女系ゲーム、女性側では『ディズニーランド ツイステッドワンダーランド』のような女性向けタイトルがそれぞれ上位に入っている。
そんな中で男女ともに上位になっている『Pokémon GO』は、性別問わず多くのユーザーにプレーされていることがわかる。
最もMAU(マンスリーアクティブユーザー)が多かった新作アプリは『勝利の女神:NIKKE』
2022年に配信開始された新作アプリでも最大MAU(マンスリーアクティブユーザー)が100万人を超えたアプリが目立ち、5タイトルが確認された。2022年もっとも多くのMAUを記録した新作アプリは『勝利の女神:NIKKE』で117.0万人だった。
わずか1万人差で『Apex Legends Mobile』が続いた。そのほかに最大MAUが100万人を超えたのは『ヘブンバーンズレッド』、『鋼の錬金術師 MOBILE』、『遊戯王 マスターデュエル』の3タイトル。
100万人を超えたタイトルは、新規ゲームIP作品が2タイトル、既存のゲームIPが1タイトル、その他マンガ・カードゲームのIPが2タイトル。特定の種類のIPに偏る傾向は見られなかった。
2022年は男性ユーザー中心のアプリが躍進した年
男女別に2022年もっともプレーされた新作アプリのアクティブユーザー数について、男性でもっとも多かったのは『勝利の女神:NIKKE』の108.3万人で、『遊戯王 マスターデュエル』と『ヘブンバーンズレッド』が続いた。
女性では『BTS Island:インザソム』の34.1万人がもっとも多く、それに『夢職人と忘れじの黒い妖精』、『鋼の錬金術師 MOBILE』が続いた。
男女を比較すると、最大MAUは圧倒的に男性ユーザーのほうが多かった。女性は、2022年の全アプリでの女性ユーザーランキングのMAUと比較すると非常に少なく、今年は女性ユーザーを引き付ける新作アプリが少なかったようだ。
『勝利の女神:NIKKE』 『ヘブンバーンズレッド』といった美少女系ゲームや『遊戯王 マスターデュエル』など男性に人気の高いカードゲームのデジタルカードゲーム版や『鋼の錬金術師 MOBILE』、『ソードアート・オンライン ヴァリアント・ショウダウン』など、男性の支持率が高いIPをモチーフにしたモバイルゲームなど2022年は男性ユーザー中心のアプリが躍進した年だったといえるだろう。
https://www.gameage.jp/release/report/index_050.html
構成/KUMU