■連載/綿谷さちこのクレカの強化書
ドコモがデジタル口座サービス『dスマートバンク』を開始した。三菱UFJ銀行の口座とドコモを利用している人がお得とのことなので、早速、使い始めてみた。
『dスマートバンク』のサービス。
dポイントが貯まって手数料も優遇される『dスマートバンク』
『dスマートバンク』はドコモと三菱UFJ銀行が共同開発したバンキングアプリ。dアカウントでログインし、三菱UFJ銀行の口座を紐付けることで、お金をスマートに管理することができる。筆者はすでにユーザーだが、まだ三菱UFJ銀行の口座を持っていない人はアプリで新規口座開設手続きが可能。
なおサービスの利用には、三菱UFJ銀行のスーパー普通預金(メインバンク プラス)とインターネットバンキングの『三菱UFJダイレクト』の利用が必要。
『dスマートバンク』を利用することで、口座残高や入出金明細をアプリで簡単に確認できる。三菱UFJ銀行でもアプリを用意しているが、筆者は利用していないので、スマホで残高などを確認できるのは便利だと感じた。
『dスマートバンク』のサービス構造。
メリットは、ドコモの携帯電話や『dカード』の引き落としに、三菱UFJ銀行の口座番号を登録すると、毎月50ポイント(3年目以降は毎月25ポイント)が貯まること。給与または年金いずれかの1回10万円以上の受け取りでも毎月5ポイントが貯まり、年間で最大660ポイントが得られる。
給与または年金いずれかの1回10万円以上の受け取りや、Eco通帳の利用をしていれば、三菱UFJ銀行のATM時間外手数料や他行宛振込手数料の優遇もある。筆者は近年、ほぼキャッシュレス決済で、ATMでお金を引き出す回数が減ったが、急に現金が必要になることもあるので、ATM時間外手数料などが優遇されるのは嬉しい。他行宛振込手数料の優遇はなかなかメリットがありそうだと感じた。
『dスマートバンク』を利用するメリット。
また、口座残高を「おサイフ」とし、そこから目的を決めて「貯金箱」に分けて貯蓄することができる。筆者は旅行資金として、毎月1万円を積み立てることにした。ただ、この貯金箱はあくまでこのアプリ内でのことなので、おサイフ残高が少ない場合、ATMで引き落としてしまう可能性があることに注意したい。
貯金する目的やタイミング、金額、目標金額などを設定して「貯金箱」を作成。
貯金箱は2種類あり、「はたらく貯金箱」を選ぶと、『THEO+ docomo』による資産運用ができる。詳しい知識がなくてもプロとAIによるおまかせで資産運用できるので、貯金に慣れてきたら、すぐに使わないお金を少しずつ運用してみるのもいいだろう。
「はたらく貯金箱」で資産運用することも可能。
『メインバンク プラス ポイントサービス』とどっちがお得?
三菱UFJ銀行ではPontaポイントが貯まる『メインバンク プラス ポイントサービス』というサービスもあり、筆者は昨年6月のサービス開始から登録している。
このサービスでも同様に三菱UFJ銀行の利用でポイントが貯まるのだが、資産運用や住宅ローンのサービスを利用していない筆者が得られるのは、三菱UFJダイレクトへのログインで月5ポイント、三菱UFJデビットカード引き落としで月10ポイントとなり、年間最大180ポイントだった。そこで年間最大660ポイントと、より得できる『dスマートバンク』に乗り換えることにした。なお、『dスマートバンク』に申し込むと、『メインバンク プラス ポイントサービス』は自動解約される。
『メインバンク プラス ポイントサービス』のメリット。
今回、ドコモは金融サービス仲介業および電子決済等代行業の登録を行なったことで、『dスマートバンク』のサービスを実現。
『dスマートバンク』においての両社の役割。
ドコモでは金融系の様々なサービスを提供している。ドコモユーザーの筆者は『d払い』や『dカード』、家計簿アプリの『スマー簿』なども利用しているが、それぞれのアプリをバラバラに管理しなければいけないところがやや面倒に感じる。これらのサービスが『dスマートバンク』の登場で、より連携して使いやすくなることに期待したい。
ドコモの様々なサービスとの連携を図る。
なお、『dスマートバンク』のサービス開始において、現在、3つのキャンペーンを実施中。筆者は『d払い』の支払い方法を『dカード』にしているので、チャージ方法を選択していない。そのため、『dスマートバンク』の登録口座を設定すると200ポイントもらえるようなので、設定しようと思っている。キャンペーンはいずれも2023年3月31日まで。事前にエントリーが必要なので、忘れずにやっておこう。
『dスマートバンク』サービス開始キャンペーン。詳細はキャンペーンサイトを確認のこと。
dスマートバンク
https://dsmartbank.docomo.ne.jp/
取材・文/綿谷禎子