「猫は液体」という言葉がある。
まるで液体のように柔軟で、ちょっとした隙間を縫って移動することもできることを指すものだが、さらに猫は運動能力も高い。
高い場所にも登るし、ジャンプして低所に飛び降りることも可能。
このため、猫を飼う際に大切になるのが、脱走をいかにして防ぐかという点。
猫の脱走はいつ起きるか分からないし、迷子になった飼い猫を探すのはなかなか困難…
一度外に出てしまうと、パニックに陥って思いがけない場所に逃げ込むこともあるし、車道に飛び出して交通事故死することもある。
今生の別れのきっかけが逸走というのは悲し過ぎるので、対策は必須となる。
ただ、どんなに気を付けていても、猫が100%外に出ない環境を作ることは難しいのも事実。時には飼い猫が逃げ出し、行方不明になることもある。
そういうときに頼れるのが、専門家。この場合は、猫専門のペット探偵がこれに該当する。
今回は、これまで多数の猫の捜索に携わったペット探偵社「ペットレスキュー」代表、藤原博史さんに、活動実績と実際の捜索で直面した苦労。また脱走を防ぐために飼い主が持っておくべき心構えについてのインタビューをさせていただいた。
猫を飼っている方。または今後猫を家に迎えたいと考えている方は、ぜひ最後までチェックしていただきたい。
ペットレスキュー・脅威の出動実績!
今回、筆者がペットレスキューにコンタクトをとった理由。
それは過去に知人から「ペットレスキューに出張依頼を申し込み、たった1日で脱走してしまった飼い猫を発見してもらった」という話を聞いていたからだ。
もう一つ、ペットレスキュー代表の藤原さんは、2020年にTBSの某ドキュメンタリー番組にも出演しており、その活動の様子が放映されたことで知名度も高まっている。
もちろん他にも優秀なペット探偵社はいくつかあるが、このような経緯もあって、色々と話を伺いたいと思っていたのである。
まず藤原さんには、ペットレスキューの現段階までの活動実績を質問させていただいた。
松本 逸走した猫を発見するというのはかなりご苦労も多いのではないかと素人ながら考えるところですが、まず藤原さまのこれまでの活動実績。保護した動物のおおよその数が分かりましたら、教えていただけますとさいわいです。
藤原さん 1997年開業なので、活動から25年になります。
これまでに保護したペットは5,000匹以上になります
(筆者注:ペットレスキューのウェブサイトによると、発見率は80%にも及ぶ)