今や懐かしい(?)マスクなしの初詣風景(撮影/2016年)
個人の価値観を重視するようになり、感染対策も最低限に
日本国内で初めてコロナウイルスの感染者が確認された、2020年1月から3年が経とうとしている。
ウイルス感染によるパンデミックで世界的に経済影響をもたらし、日本でもその影響は大きいものになったが、この3年間で生活習慣や個人の働き方、価値観などさまざまな意識や行動の変化があった。
政府でもコロナ感染に関する行動制限や自粛要請などをはじめ多くの対策を講じてきたが、実際にはどのような意識と行動の変化があったのだろうか。
そこでJob総研では733人の社会人男女を対象に、コロナへの危機感、感染対策、マスク着用、感染報告、ワクチン接種、政府のコロナ対策への関心度などさまざまな観点から3年間の意識や行動の変化を調査した「2022年 コロナ禍の行動変化調査」を実施。回答結果にデータ分析を添えて公開した。
感染対策を意識する人が大きく減少、コロナ禍3年間の危機感の変化
2020年〜2022年の3年間での「危機感」の変化を聞くと、「とても変化があった」36.4%、「変化があった」38.2%、「やや変化があった」16.6%を合算した91.2%が”変化があった派”となった。
大きく変化が見えるのは「危機感が強かった」の回答で、2020年には53.3%で半数以上が強い危機感を持っていたのに対して、2021年には22.1%に下がり、2022年は10.2%にまで下がっている。
また「危機感が強かった」と「適度な危機感があった」を合算した回答でも、2020年は85.8%に対して、2021年は78.4%で微減、2022年には46.8%と大きく減少する結果に。
2020年〜2022年の3年間で「感染対策意識」の変化を聞くと、「厳重に対策していた」の回答が2020年では55.5%で半数以上だったのに対して、2021年には32.7%に下がり、2022年は14.1%にまで下がっている。
また「厳重に対策していた」と「対策していた」を合算した回答でも、2020年は88.4%に対して、2021年は84.5%で、2022年は63.6%と大きく減少する結果になった。
2020年〜2022年の3年間で「感染報告意識」の変化を聞くと、「感染報告は極めて重要」の回答が2020年では66.6%だったのに対して、2021年には52.1%に下がり、2022年は28.5%にまで下がっている。
また「報告は極めて重要」と「報告は必要」を合算した回答でも、2020年は88.8%に対して、2021年は85.9%でほぼ横ばいだが、2022年には69.8%と減少する結果になった。