1ギガとは何メガのことを指すのでしょうか?毎日多くのデータのやり取りを行う中で目にする『ギガ』や『メガ』に関して、理解が曖昧なままというケースは少なくありません。『ギガ』と『メガ』の違いに加え、データ通信の基礎知識について解説します。
1ギガ・1メガとは何の単位?
ファイルのダウンロードやストレージの容量を示す際に用いられる『ギガ』や『メガ』という単位ですが、具体的に何を指す単位なのでしょうか。
1ギガ・1メガという単位について解説していきます。
データの大きさを表す単位
1ギガ・1メガは、正式には1GB(1ギガバイト)・1MB(1メガバイト)と記します。この『バイト(Byte)』というのが、データサイズの大きさを表す基本単位です。
最小単位である1バイトは半角英数文字1文字分のデータ量を指し、そこを起点に1,024倍ごとに『KB(キロバイト)』『MB(メガバイト)』『GB(ギガバイト)』『TB(テラバイト)』の順で大きさの単位が変わっていきます。
つまり1キロバイトは1,024バイトで、1メガバイトは1,024キロバイト、1ギガバイトは1,024メガバイトというように、大きさを表せるようになっているのです。
データ容量を指す場合
スマートフォンを購入する際、それぞれの端末の情報欄には必ず『16GB(ギガバイト)』や『128GB』などと表記されています。データの大きさを示すギガバイトですが、この場合表しているのは、スマートフォンに搭載されている記憶装置のメモリ容量です。
保存する写真や音楽ファイル、インストールするアプリなどが増えれば増えるほど、その分このメモリ容量は減っていきます。そのため、16GBのように数が小さいと人によってはすぐに容量が少なくなってしまい、128GBと数が大きければ多くの人が十分な量のデータを保存できる端末であるということになります。
データ通信量を指す場合
一方で、スマートフォンを契約・購入する際には、『データ通信量10GB』などの表記も契約書などで見かけるでしょう。この場合は記憶装置のデータ容量ではなく、インターネット通信で利用可能なデータ量を表しています。
これは携帯電話の契約プランの要となる指標で、基本的にデータ通信量が多いほどプランの価格も高くなります。
携帯電話キャリアではプラン上でデータ通信量の上限を定めており、通信量の上限をオーバーすると、通信速度が低速になることが一般的です。
同じギガバイトという単位を使っていても、『データ容量』と『データ通信量』とでは意味するものが全く違ううえに、この二つの間に相関関係もありません。このことを十分に理解し、購入の際などには間違えないように注意しましょう。
データ通信量1ギガで何ができる?
契約プランのデータ通信量上限を実際の使用量が超えると、通信速度が格段に低下し、同じファイルのダウンロードでもより長い時間がかかることになります。
そのため、1ギガの通信量で何ができるのかを知っておいた方が、上限オーバー回避につながるでしょう。
ここでは、データ通信量1ギガを基準として、代表的なスマートフォンの使用方法ごとに必要とされるデータ通信量を解説していきます。
動画視聴なら1日数分
YouTubeなどの動画配信サービスを利用している人は多いと思いますが、動画視聴には多くのデータ通信量が必要です。
動画の画質によって通信量は変化していき、画質が良いほど通信量も増えていきます。例えば高画質のHDでYouTubeを視聴したとして、1ギガで60〜90分程度の視聴が可能です。
多くの人がほぼ毎日何らかの動画を見ていると想定し、毎月の1日ごとの視聴可能時間を割り出すと、1日あたり2〜3分程度となります。
Twitterなら1日約116ページ
SNSの中でもTwitterは、主に閲覧する内容が文章である場合はデータ通信量を減らすことが可能です。
文章のツイートを中心に閲覧するのであれば、1ギガあたり約3,490ページ、30日で割ると1日あたり約116ページとかなり多くの投稿を見られます。
しかし、これはあくまでも文章のツイートを中心に閲覧する場合の話であり、写真や動画とのセット投稿をたくさん見ればその分通信量は増加するため注意しましょう。
ニュース記事を読むなら1日約29記事
ニュース記事もTwitterと同様、文章が主体の記事を読む場合であれば、相当な数の記事の閲覧が可能です。
Webサイトによって多少の違いはありますが、例えば1ページあたりにかかるデータ通信量であれば概ね300キロバイト程度といえます。そのため1ギガあれば約3,490ページ、1日あたりでは約116.5ページとTwitterと同量の閲覧が可能となります。
ニュース記事は3〜4ページで1記事の構成となっているパターンが多いことを考慮すれば、4ページあるニュースを毎月1日あたり約29記事読める計算です。
データ通信量がかさむ原因は?
スマートフォン1台で、様々なコンテンツやアプリを楽しめるようになった昨今では、誰もが毎日膨大な量のデータのやり取りを行っています。
ここでは、知らず知らずのうちに多くのデータ通信量を消費する二つの要因について解説していきます。
画像や動画の多いWebサイトやメールの閲覧
YouTube・TikTok・Instagramなどの動画、または写真がメインのサービスでは、投稿を見るだけでもかなりのデータ通信量が必要です。
自分が見ているコンテンツの途中に挿入されている動画広告や、写真だけでなくイラストが多く掲載されているWebサイトを閲覧する場合などでも、文章が中心のコンテンツよりも多くのデータ通信量がかかります。
動画・画像・写真といったビジュアルコンテンツは、今やコミュニケーションや情報収集においては必須となっています。これらのコンテンツに触れないことは難しいため、通信料がかさむ原因となってしまいがちです。
インターネット電話・ビデオ会議を行う
通話料無料というメリットにより、LINEなどのインターネット電話を利用している人は多いでしょう。しかし、このインターネット回線を利用した電話は通話料が無料である反面、データ通信量は発生しているという点に注意が必要です。
FaceTimeなどのビデオ通話を使用すれば、音声通話に比べてさらにデータ通信量がかさみます。近年のリモートワークの浸透や働き方の多様化によって増加した、オンライン会議も同様のことがいえます。
頻繁にビデオ通話やオンライン会議を行う場合は、スマートフォンをデータ使い放題プランへ切り替えるか、もしくはWi-Fiを使用するなどして、通信量に関する対策を練るのが賢明でしょう。
構成/編集部