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空き地ロケから始まった番組がココまでの人気に!熊本発のローカル番組「ヒロシのひとりキャンプのすすめ」が愛される理由

2022.12.15

■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!

2022年11月27日、東京・八重洲ブックセンター本店で『ヒロシのひとりキャンプのすすめ 公式本』刊行記念、トーク&サイン本お渡し会が開かれた。

『ヒロシのひとりキャンプのすすめ 公式本』(Gakken)。初版は番組オリジナルステッカー限定カラー封入

『ヒロシのひとりキャンプのすすめ 公式本』は、テレビ朝日系列であるKAB熊本朝日放送番組内の名シーンを紙上に再現するほか、ヒロシさんとともに番組を盛り上げるソロキャンパー芸人の集い「焚火会」の道具紹介、ロケ地ガイド、まゆたんとヒロシさんの本音トークなどを収録した書籍で、ヒロシさんとKAB熊本朝日放送との共著。

サイン本のほかに寒い中出席してくれたファンのために、ヒロシさんが自費で購入した使い捨てカイロもプレゼント

2冊購入者特典のサイン入りのマスク

イベント参加に必要な整理券を手にしたラッキーな人は80名。番組自体は熊本エリアのみの放送だが、TVerのおかげで全国で視聴できるようになったからか、北海道や九州など全国から熱心なファンが集まった。

キャンプ場から会場に直行した人もおり、中にはヒロシ完コピ女子も。滝沢園キャンプ場でのキャンプ後に電車で東京駅へ来たそう。

ヒロシさんも思わず身を乗り出し「(インスタントジョンソン)スさんじゃなくて俺の完コピだよね。このグローブが100円? 俺が買った時は130円だったのに、それより安いじゃないか。ザックの後ろについている熊はなに?」と問うほど。ファンが「じつはジャニーズのファンでもあって、推しの色なんです」と2名のタレント名を挙げると「気が多いなぁ」と少し残念そうな様子も。

時節柄握手はできないが、こんな風にアクリル板ごしに会話ができるのは最高の記念となったようだ。

トークショーでは野外料理研究家のベアーズ島田キャンプさんとの私物プレゼント抽選会が行われたり、番組キャラ「まゆたん」の中の人・竹原ディレクター、御手洗カメラマンも登場。進行を務めるKAB舩津さんはまゆたんの声担当であり、番組ファンには夢のようなひととき。

トークショーではヒロシさんが「綾小路きみまろさんみたいにマダムを総取りしたくて、あの(ヒロシです)キャラを作りました。『ヒロシのひとりキャンプのすすめ』も、北海道の番組みたいにローカルから全国区にしたくてステッカーを作ったりしたんです」と数々のオマージュを告白。

ほかにも竹原ディレクターの出演者に対する当たりの強さに差がある理由、御手洗カメラマンが選ぶ「焚火会」料理ナンバーワンなど数々の裏話を披露するほか、一度聞けば頭の中をグルグル回る5分超の大作「あっちゃん(ヒロシさんの愛猫)の歌」公開やベアーズ島田キャンプさん熱唱など盛りだくさん。

「最初は別の番組の1コーナーだったので、数か月に1回くらいしか放送されませんでした。しかも『熊本にはキャンプ場がありません』と言われ、空き地でロケをしたんです。そんなスタートでしたが、初回をチェックしただけで面白い、イケる! と確信しました。単独の番組になって、週一放送になるまで時間がかかったけれど、信頼できる優秀なスタッフばかり。ディレクターは僕の番組収録中にほかの番組の編集をするとかいろいろあるけれど、絶対に離れたくありません」(ヒロシさん)

「この番組をできるだけ長く続けたいと思っています。直近の目標はTVerのお気に入り登録10万人突破!」(竹原ディレクター)

番組では出演者が好き勝手に動くし、声を務める舩津さんが「こんなこと言っていいの?」と毎回驚くほど番組キャラのまゆたんは言いたい放題だが、決して嫌な感じはしない。それもこれも番組スタッフと出演者の絆の強さがあればこそなのだろう。

『ヒロシのひとりキャンプのすすめ 公式本』でもピリッと毒を効かせた一言が満載で、電波が届かないキャンプ場で読み返せば番組を見た気になれる。テレビ番組をアナログに楽しめる一冊だ。

ヒロシのひとりキャンプのすすめ

取材・文/大森弘恵

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