「自宅のスペースは限られていて夢のまた夢……」と諦めている人はいないだろうか? 最後は、狭くても快適なデスク環境を構築した達人を紹介しよう!
アップデートこそ楽しい。自分だけのコックピットを!
理想のワークスペースづくりに広さは関係ない。
「コンパクトですが、オフィス以上のパフォーマンスを発揮できるスペースになったと自負しています。今では、自分にとってのベースキャンプのような場所です」
そう語るのは、会社員として働く傍ら、ウェブマガジン『毎日、文房具。』の編集長も務める髙橋拓也さん。コロナ禍、在宅ワークを余儀なくされたものの、夫婦で暮らす家は1LDKで新たに使えるスペースはなく、〝省スペースで効率よく仕事ができる環境〟を追求し、今の形に行き着いた。
髙橋さんのデスク空間づくりの鉄則は、〝立体化〟と〝定位置化〟。
「デスク幅は70cmです。狭い分、机上台を設置して段差をつけたり、ツールスタンドを活用したりと、収納はできるだけ縦に積む方法を取り入れています」
ほかにも、電卓など、寝かせると場所を取るものはレタースタンドに縦置きに、ヘッドホンは吊るしたりと、デスク幅内にものを収める“立体化”の工夫が随所に。
「あと重要なのが、〝定位置化〟です。手に取れる範囲に使用頻度が低いものが混在すると、必要なものを探すのに手間と時間が発生してしまいます。デスクに置くのは使用頻度が極めて高いものだけ。それらの居場所を決め、使ったら定位置に戻すことを徹底しています」
一度整えるとついそのままにしがちだが、定期的に必要なアイテムや置き場所などを見直して、常に自分にとって使い勝手のいい状態を模索し続けているという。
今では、髙橋さんにとって、仕事だけでなく、趣味や創作活動に没頭できるパーソナルスペースだ。
「狭いスペースですが、自分の時間を過ごすための大事な空間です」
髙橋さんのようにスペースが限られていても、工夫次第で自分だけの基地は作ることができる。むしろ、足かせがあるほうが試行錯誤する過程は楽しいかもしれない。
創意工夫で「狭さ」を攻略!
机上台を置くことでデスク上の収納スペースが広がる。台の下はキーボードを収めることができ、ぶら下げツールやクリップ式のカップスタンドなどを利用すれば、コンパクトなデスクも想像以上の収納力を発揮する。
幅70cmのワークスペースを構築
ウェブマガジン「毎日、文房具。」
編集長 髙橋拓也さん
日本中の文房具のすばらしさを世界中に伝えることをライフワークとする。ワークスペースづくりをまとめた著書、『仕事がはかどり暮らしが整う おうちワークの文具術』(玄光社)が好評発売中。http://mai-bun.com
取材・文/坂本祥子
DIME2023年1月号では「マネしたくなる!最強の仕事基地」を大特集!
2022年11月発売のDIMEでは「マネしたくなる!最強の仕事基地」として、ガジェット系YouTuberやインフルエンサー、さらには家具メーカーに「理想のデスクの作り方」を総力取材! 作業効率が超アップするガジェットや、一気に見栄えがよくなる工夫などを紹介しています。
付録は「携帯型スティック加湿器」! スリムな形状なので持ち運びやすく、必要なのは水を入れた容器とUSB電源だけ。勢いよく噴射する強力ミストで、身の回りの潤いを保つようにしてください。
文/DIME編集部