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スバル「レガシィ・アウトバック」「レヴォーグ」と考えるアウトドアとクルマのある生活

2022.12.12

スバルのブランドイメージを牽引するクロスオーバーSUV「レガシィ・アウトバック」

スポーツワゴンとして人気のレヴォーグ。日本市場に合ったサイズ感と高い実用性とのベストバランス。

スバルのブランドイメージをグローバルで牽引するクロスオーバーSUV「レガシィ・アウトバック」と、国産スポーツワゴンの代表格「レヴォーグ」の2台とともに、里山ライフの先人たちを、二日間の日程で訪ねるというドライブプランのインビテーションが届いた。「SUBARU×里山life体験会」と名付けられたその趣向を凝らしたテストドライブには、アウトドアとクルマのある生活との親和性、そしてクルマ社会におけるSDGsについてつねに考えてきた、スバルならではの思いが込められていた。

移動の幸福を味わうためのプレミアムなしつらえ

お気に入りのスポーツカーのステアリングを握り、ただただアクセルを踏み込むことばかりに熱中し、なににも増してそれが楽しかった頃は、カーオーディオの音質など正直どうでもよかった。いや、もう少し正確に言えばエグゾーストノートが響きわたり、街の雑音などが容赦なく入り込んでくるようなキャビンで「音質にこだわったところで意味がない」と思っていた。車内にはとりあえず音さえ流れていればよかった。

だが、その考えを一変させてくれたのが徳大寺有恒さんのディムラー・ダブルシックスに乗ったときだった。美しく磨き込まれたローズウッドのセンターコンソールには当時、国産高級オーディオの最高峰として憧れていた「Nakamichi」のデッキが備え付けられていた。英国車特有のレザーシートの香りが漂うキャビンには、確かジャズの代表的なナンバーが流れていた。その奥行きを感じさせるクリアなサウンドを耳にしたとき「こう言う移動空間を作り出せるんだなぁ」と感心した覚えがある。残念ながらNakamichiは90年代のデジタル化の流れに乗り遅れ、姿を消すことになるが、以来、サウンドも「大切なスペック」と考えるきっかけになった。

そして次なるサウンドの世界を見せてくれたのが3世代目のスバル・レガシィだった。アメリカのハイエンドカーオーディオだったマッキントッシュのシステムをオプションとして採用したのである。この頃、同社は日本のクラリオンの子会社であり、製造も日本で行われていたはず。それでも培ってきたブランドイメージを守るため、音へのこだわりには妥協がなかった。スピーカーを取り付けるドアの内側には強固な土台を設け、音割れなどへの対処まで施した。例えそれが重量増を招いたとしても、信念は曲げなかったのである。同時に「快適な移動空間」を提供するためなら、クルマにとってネガティブな要素であっても飲み込んでしまおう、といったスバルの姿勢にも感心したものである。

そしていま、里山ライフの先人たちを訪ねるために訪れた千葉県鴨川市の山間のルートをともに駆け抜けているレガシィ・アウトバックには「ハーマンカードン」のシステムが備え付けられている。アウトバックの音響特質に対して、最高の精度で適合するよう設計されたパーツを駆使し、10年以上に渡りスバルとともに開発してきたシステムだという。走りの良さを求めて剛性を飛躍的に高めたスバルグローバルプラットフォームがアウトバックの音響空間づくりにも貢献してくれたと、ハーマンカードンの技術者はいっている。

いやが上にも期待値が上がるサウンドシステムを楽しむため、USBメディアに落とし込んできたのはエリック・クラプトンの名盤として知られる「アンプラグド」。あくまでも個人的な趣味だが、この空間で音を楽しむなら、やはりアコースティックサウンドがいいと考えてのセレクト。息づかいまで聞こえてきそうな臨場感に包まれながら走っていると、『Tears in Heaven(ティアーズ・イン・ヘブン)』では、やはり目頭が熱くなる。クルマを止め、ドライバー側のウインドウーを半分ほど降ろすと、冷たさを含んだ空気が鳥のさえずりを連れて車内に流れ込んできた。アコースティックサウンドと、柔らかな自然の音が溶け合っていく。

こうしたサウンド作りを始め、スバルは「移動することの幸福感」を、とても大切にしてきたメーカーだと感じる瞬間だ。それを支えるための先進運転支援「アイサイトX」であり、より多くの路面状況に対応をするための4WD技術だったりする。実に平和な気分のまま、目的地のひとつして指定された施設に到着した。

快適で幸福な瞬間のためにやるべきこと

都内をスタートし、首都高と東京湾アクアラインなど高速道路を1時間程度走れば到着する千葉県鴨川市。東関東自動車道館山線・鋸南保田ICから長狭街道に降り、外房の鴨川方面へ20分ほど走った山あいにドライブの目的地は設けられていた。東京から片道100㎞圏内で、途中には景勝地として知られる「大山千枚田」や雰囲気のいい古民家カフェ、そして体験農園などが点在し、時節柄もあってだろうが東京との二拠点生活や里山ライフのエリアとしても注目されているポイントだ。ドライブで海と山の生活を手軽に楽しめることを経験すると、その人気も納得出来る。

2021年8月にスバルはこの地に「SUBARU 里山スタジオ」という野外スタジオを開設している。7年ほど放置状態で荒れていた公営キャンプ場の敷地を、地元行政や地域住民との連携を取りながら借り受けて整備を行った。企業が力任せに手を入れるのではなく、あくまでも地元との共生に重きを置き、自然の状態を出来る限り残した雰囲気の中で、スバル車の撮影や試乗を行い、情報発信の拠点にしようという施設だ。こうした姿勢からも、スバル車がアウトドアを楽しむため、どれほど高い適応力を持ち合わせているかを証明しようという狙いが見える。事実、このスタジオに乗り込み、木漏れ日が差し込む小道を抜け、キャンプサイトなどを利用してみると、スバル車の走りや実用性、つまりスバルらしさがどのようなアウトドアライフを創り出してくれるのかを、再確認できるから不思議なものである。

こうした社会性を持った確実な活動に支えられているからこそ、スバルのブランドイメージは醸成されていくのである。ハーマンカードンをサウンド作りのパートナーとしことに加え、またひとつ“らしさ”をこの地で発見できた満足感を抱きながら、いよいよ里山生活者との交流会の場に向かった。そこには4名の鴨川移住者が我々の到着を待っていた。

人と自然が共に豊かになるような関係を築いていくというパーマカルチャーを推奨するオーストラリア出身の「ヘイミッシュ・マーフィー」さん。つぎに都内で園芸業を経営した後、2014年からこの地で畑作りを始め、現在ではハーブやエディブルフラワー(食べられる花)の生産と、レストランや一般の人たちに向けたシェアファームなどを運営している「井上隆太郎」さん。そして本業の一級建築士として都会で仕事をこなしながら、この地に惚れ、自らで土地を探し、セルフビルドで電力会社に頼らず電力を自給自足するオフグリッド小屋を建て、二拠点ライフを送る「神向寺信二」さん。最後は長年、本田技術研究所で最先端の技術開発や、ルノーF1の世界などに身を置き、クルマ業界でも知られた存在の「藤井照久」さん。現在、奥様と数台の愛する車と愛犬や愛猫、そしてヤギたちとともにガレージライフを送っている。

ここまで聞くと、誰もが楽しく気ままな里山ライフを楽しんでいるように思うはず。しかし各人の生活スタイルこそ、少しずつ違ってはいるが「自然や地域コミュニティとの関わりあいや、施設の維持管理にまつわる苦労」など、理想論だけでは語れない現実が多くあるという。休日になればガレージから車を引き出し、周辺のワインディングを駆け回り、帰宅すれば庭にしつらえたテーブルでワインとチーズを味わいながら夕陽を眺める。そんな里山ライフの断片的なシーンだけからは見えてこない現実がそこにはあったのだ。自然は手を抜けばあっと言う間に容赦なく人間の生活エリアに入り込んでくるし、整備するのはそこに暮らす人間である。

房総半島の山あいに広がる棚田を背景にクルマやキャンプシーンの撮影に対応できる。広さは東京ドーム2個分で、敷地内には愛宕神社の祠などがあり、地域との共生も図りながら運営しているという野外スタジオである。

どんなシーンにも対応できる快適なエクスプレス

先人たちの言葉によって里山ライフの素晴らしさと厳しさを知った後にステアリングを握ったのは「レヴォーグSTI Sport」。スバルが長い間、培ってきたステーションワゴンの歴史を、しっかりと受け継いでいるスポーツワゴンで、手頃なボディサイズの中に広くスクエアな荷室は使い勝手の良さと実用性の高さを実現している。久し振りに走らせたレヴォーグは、なによりも軽快である。日本の市場を第一に考えて作り込まれたワゴンであり、キャンプシーンで見かける機会が多いことでも、アウトドアとの親和性の高さはすでに実証済みだと思う。当然、スバルが大切にしている4WDの軽快で適応力の高い走りと、最先端の運転支援のアイサイトに支えられた安心感はここでも健在である。

走れば走るほどに楽しくなるスポーツワゴンだが、その個性の先には、走りだけではなく、多彩なアウトドアライフが見えてくる。これもスバルが長年に亘って築いてきたイメージが影響しているからだろう。たとえば雪国にいる友人のスキーヤーやボーダーたちからの人気の高さでもそれは分かる。日本人として初のワールドカップ第1シード選手であり、映画「私をスキーに連れてって」を始めとした80年代のスキーブームを牽引した海和俊宏氏は「ナショナルチーム時代、スバルが我々を支えてくれていた」といっている。そして自身の愛車としても、さらに主宰するスクールのオフィシャルカーとしてもスバルを採用している。古くから雪国での信頼度は高く、安全で快適な移動の担い手として頼りにされている好例だと思う。

もちろんレヴォーグの手軽さがあれば、ウインターシーズンばかりでなく、1年をとおしてアウトドアの用具をしっかりと積み込み、海辺でも高原でも気兼ねなく出掛けることができる。現在、SUV全盛とはいえ、「走りや燃費、さらに先進装備の充実度など、さまざまな観点で見ればベストバランス」といってもいいように感じたのだ。

そして持参したUSBメディアを今度はレヴォーグのジャックに差し込んだ。残念ながらこちらにはハーマンカードンのシステムは用意されていない。だが、それほどの落ち込みはない。レヴォーグ、それもスポーティなSTIにふさわしいサウンドシステムが装備されていたし、今度はアコースティックサウンドと水平対向エンジン特有のボクサーサウンドとのセッションを楽しみながら、新しい感覚のドライブの始まりである。

都市とアウトドアフィールドを結ぶアウトドア・エクスプレスの心地いい走りを味わいながら、里山ライフの先人たちを訪ねるというミッションは無事に終えることができた。

地域イベントなどの開催場所として自宅とは別に藤井照久さんが作った「Hangar eight(ハンガーエイト)」が試乗会の拠点。メーカーの開発者と里山生活者、そしてメディアの交流の場となった。

「Hangar eight」の敷地内にはキャンプシーンでスバル車がどのようにフィットしているのかをテントなどで演出。実際にここで夜を明かした参加者もいる。

アルペンのスキー選手からヤマハでスキー開発に携わり、その後本田技術研究所に入り、コンピュータプログラムやF1関連の業務に携わった藤井照久さん。その後に独立し、ルノー関連の仕事を行が仕事に疑問を感じ、放置されていた約6000坪の土地を取得して、2016年に移住。敷地内で伐採した材木を使い建物などを建て、独立国「モナカ公国」を名乗る。奥さんと数台の愛車、そして愛犬や愛猫、ヤギたちと暮らす。

2003年に週末を過ごすための別荘を建てたことがきっかけとなり、2012年には金融業の仕事を辞め、この地に移住。パーマカルチャーを学びながら、循環型の環境を整えたというヘイミッシュ・マーフィーさん。今年、ジビエ肉の解体施作り、ジビエ肉やジビエソーセージの加工、「嶺岡ジビエ」の名称で販売を開始。

都内での園芸業などを経営する中で、消費社会の矛盾や大切な植物の扱いに疑問を感じるようになる。その後、農地や採草放牧地を利用して農業経営を行うことのできる「農地所有適格法人『苗目(なえめ)』」を立ち上げた井上隆太郎さん。里山の環境再生を行いながら新たな挑戦を展開する。

電気は太陽光発電、温水シャワーなどの温水は太陽熱温水器で供給し、トイレは水を使わない環境に優しいコンポスト・トイレ。東京との二拠点生活を送る建築家の神向寺信二さん。

東京から一番近い棚田として人気の「大山千枚田」もこのエリアにある。長狭街道を内房側に降りれば保田漁港などもあるなど、山海の幸にも恵まれた温暖な地として移住者にも人気だという。

(スペック1)
レガシィ・アウトバック
車両価格:4,290,000円~(リミテッドEX)
全長×全幅×全高=4,870×1,875×1,675mm
最小回転半径:5.5m
最低地上高:213mm
車重:1,690kg
駆動方式:4WD
エンジン:水平対向4気筒DOHCターボ 1,795cc
最高出力:130kW(177PS)/5,200~5,600rpm
最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1,600~3,600rpm
WLTCモード燃費:13.0km/l

(スペック2)
レヴォーグ
車両価格:3,762,000円~(STIスポーツ)
全長×全幅×全高=4,755×1,795×1,500mm
最小回転半径:5.5m
最低地上高:145mm
車重:1,550kg
駆動方式:4WD
エンジン:水平対向4気筒DOHCターボ 1,795cc
最高出力:130kW(177PS)/5,200~5,600rpm
最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1,600~3,600rpm
WLTCモード燃費:16.5km/l

問い合わせ先:スバル 0120-052215

TEXT:佐藤篤司(AQ編集部)
男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書「クルマ界歴史の証人」(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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