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「なんとかなるさ」ではなく「やればできる」、自分の才能ではなく努力を信じる楽観主義のすすめ

2023.01.25PR

東大、フランス国立研究所、MENSA(全人口の上位2%の知能指数を持つ人が入会できる国際グループ)などで世界のさまざまな「頭のいい人」を見てきた脳科学者・中野信子氏。そんな中野氏が「物忘れを防ぐ『検索タグ記憶法』」「『誰かのために』が脳に快感と若さをもたらす」「挫折がなくなる『やらないことリスト』の作り方」など、仕事や勉強、人生がうまくいく脳を活用した31の習慣を解説した著書が世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみたです。

本稿ではこの本から一部を再編集、「世界で通用する、本当に賢い人たち」が実践している少し意識を変えるだけで、誰にでも今日からできるコツをお届けします。

中野信子著/アスコム
世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた

才能ではなく自分の努力を信じる

アルジェリア出身のFさんですが、彼女の性質として特筆すべきことに、「楽観主義である」ということがあります。

ここでいう「楽観主義」は、物事を「なんとかなるさ」と脳天気に考えるという意味ではありません。彼女の楽観主義のポイントは、「やればできる」と考えているところ。つまり、自分の力を信じているのです。

これは「自分に特別な力がある」と思い込むことではありません。「誰にでも、できることをきちんとやれば、絶対に結果が出る」と信じるということです。

誰もが「すごい」と思う成果をあげても、Fさんは、「自分に特別な才能があったからだ」と考えることはありませんでした。そうではなく、「自分がちゃんと準備をしただけ」と考えるのです。

そのように自分の力を信じているFさんは、自分だけでなく、他の人にも「やればできる」力があることを信じていました。こうした他者への信頼があると、変にかしこまったり、威張り散らすことがなく、対等に付き合っていけるのです。

「それぞれの人間には立場というものがあるけれど、個々の持つ可能性には基本的には差異がない」と考え、そこに上下の区別をつけることなく、対等に接していくのが彼女の流儀です。この接し方が、職場の中で信頼を生み、結果的にいいチームを作っていける基礎になっていました。またそれが、彼女の人間的な魅力となって輝いていたのです。

楽観主義はチームビルディングに必要な考え方

「やりたいことができるように準備して行動すれば、目標は必ず達成できる」とFさんは考えて、行動しています。

何かを達成するのには時間が必要だということも、自分の体験からわかっているので、仲間の成長を辛抱強く待つことも心がけています。また、時間がかかることがわかっているから、無駄な時間を使ってしまわないように注意するクセもついていきます。結果として横道にそれることなく、目標に向かって最短ルートを設定できるのです。

Fさんは、誰もが「やればできる」と信じているので、誰かと一緒にチームを組んで何かを達成していくことが苦になりません。そして、仲間がやりやすい状態を作る工夫をするのです。こうした協力関係が築けるのも、楽観主義者の際立った特徴といえるでしょう。

それでは、楽観主義の人は、どうして困難に立ち向かうことができるのでしょうか?

また、私たちは、どうすればこのような楽観主義を身につけて、困難に立ち向かえるのでしょうか?

何か新しいことをやるときには必ず、いいことも悪いことも起こるものです。そのとき、「やればできる」がベースにあると、あったことをそのまま、「現実である」と受け入れることができます。良い結果を出していくには、現実を受け入れて、それについてどう対処するかを考えることが必要です。時には、非情なまでに現実的になる必要もあるでしょう。

「こんな仕事は私にはできない……」「こんなことは嫌だ」という感情は誰にも起こるものです。でも、楽観主義の人はそういった好き嫌いという感情に支配されずに、非常に合理的な判断をします。嫌いだという感情があっても、目標のためにそれが必要なら行動する。ただそれだけなのです。

敵に感謝ができるのも楽観主義者の強み

このような生き方の人は、いつも未来に向かって準備をしているので、目の前にあることに不安を感じることが少なくなります。また、精神状態も安定しています。

この安定した精神状態による余裕が、不測の事態にも対応できる柔軟性を生みます。こうすることで、「やればできる」という自信がさらに強くなります。誰かをおとしめることなく、目標に向かってぐんぐん進んでいくことができるのです。

「何でも来い! 何か起これば、起こったときに対応する。そのために準備は怠らない」というのが、Fさんのスタンスでした。そして、「やればできる」の楽観主義の人ほど、悪い状況だけでなく、面白いことも逃さずキャッチできたりします。

同じような楽観主義者でも、「なんとかなるさ」という安易な考えの人には、こうした芸当は無理な話でしょう。

「やればできる」という信念を持っていた彼女だからこそ、「敵に感謝する」なんていうアクロバティックなこともできたのです。敵に心から感謝するなんて、言葉にするのは簡単ですが、やってみると意外にできないものです。

「自分の目標を定めて、現状を具体的に見据えながら、どうやったらそこにたどりつけるか」

心を静かにして、それを分析してみることから始めてみましょう。

どんなに遠く見える目標でも一歩踏み出せば、必ずその目標に一歩近づくのです。

☆ ☆ ☆

脳のパフォーマンスは使い方や習慣次第で大きく変わります。「世界で通用する、本当に賢い人たち」が実践している『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』を参考に脳の上手な使い方を学んでビジネスに活用してみてはいかがでしょうか。

中野信子(なかの・のぶこ)
1975 年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。現在、東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授。著書に『脳はなんで気持ちいいことをやめられないの?』『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『サイコパス』(文藝春秋)、『空気を読む脳』『ペルソナ脳に潜む闇』(講談社)、『キレる!』『「嫌いっ!」の運用』(小学館)など多数。また、テレビコメンテーターとしても活躍中。

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