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客観的に自分を評価できているか?短所を受け止めて自信につなげる方法

2023.01.07PR

東大、フランス国立研究所、MENSA(全人口の上位2%の知能指数を持つ人が入会できる国際グループ)などで世界のさまざまな「頭のいい人」を見てきた脳科学者・中野信子氏。そんな中野氏が「物忘れを防ぐ『検索タグ記憶法』」「『誰かのために』が脳に快感と若さをもたらす」「挫折がなくなる『やらないことリスト』の作り方」など、仕事や勉強、人生がうまくいく脳を活用した31の習慣を解説した著書が世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみたです。

本稿ではこの本から一部を再編集、「世界で通用する、本当に賢い人たち」が実践している少し意識を変えるだけで、誰にでも今日からできるコツをお届けします。

中野信子著/アスコム
世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた

一緒に話しているだけでこっちまで賢くなった気になる

フランスの研究所時代の同僚のFさんは、若手の中ではかなりの注目を集めている研究者です。3ヶ月に一本という信じられないスピードで論文を発表し続け、31歳の若さで自分の研究室を持ったほどです。現在は、母国オランダでも屈指の研究施設で、准教授として活躍しています。

研究施設に入るにあたり、彼は5つもの研究所から「ポストを用意するから来てほしい」というオファーを受けました。どこか一つを選ばなければならないので、「断るって、本当に神経を使うよね……」なんていう贅沢な悩みまで口にしたほどです。こちらは研究所での任期のことで悩んでいたというのに! 私にも神経を使ってほしい……。

それはさておき、Fさんはパリ出身でもないのにパリのことをよく知っています。いろいろと面白いお店や、マイナーな美術館やギャラリーなんかに案内してくれたりもしました。映画や音楽にも、ものすごく詳しい人でした。好奇心が本当に旺盛なんです。

さらに重要なポイントとして挙げたいのが、Fさんには研究室のムードをポジティブにする雰囲気があったという点です。彼と話をしていると、何だか自分の頭まで明晰になったような感じがして、気分がとても晴れ晴れとしてきて、やる気が出るのです。

さて、このFさん、どうしてこんなにデキる奴なんでしょうか。

研究が大好きだからでしょうか? そもそも、Fさんの頭のつくりが違うのでしょうか?

自分ができることとできないことを知ろう

確かにFさんは、頭のいい人です。でも、私たちがいたのはフランスでもトップレベルの研究所でしたから、Fさん以外にも頭のいい人はたくさんいたのです。というよりむしろ皆、その国を代表するような頭のいい人たちでした。その中でもFさんが際立っていたのは、一体なぜなのでしょう?

Fさんが他の人と違っていたポイントは、自分の実力を客観的に評価できることでした。

いわゆる優秀な人というのは、周囲からすぐに褒められます。それで自信過剰になったり、逆に「安心してはいけない」と思うあまりに焦って、ストイックになりすぎてしまいがちなのです。

そんな中でFさんは、自分の能力を、冷厳なまでに正確に把握していたのでした。

オランダ人らしい合理主義の賜物ともいえるかもしれません。

「自分に何ができるのか」はさておき、「自分に何ができないのか」をきちんと見積もることは、意外に難しいもの。それは、皆さんにも経験があるのではないかなと思います。

Fさんの、自己に対するそうしたクリアなまなざしは、友人として見ていてもとても気持ちのいいものでした。同僚たちは皆、そう感じていたと思います。またそれが、Fさんの人柄の魅力でもあったのです。

自信をつけることでマイナス部分も受け入れられる

彼の、自分自身のマイナス部分を受け止める力は、仕事をこなす技術とはまったく関係のない「人間としての自信」に由来しています。ゆるぎない自己肯定の基盤を持っているからこそ、自分のマイナス部分も悠然と受け止め、分析することができます。そして彼は、そこからいくらでも成長していくことができたのです。

ということで、自己分析を始める前に、自分のプラス部分とマイナス部分を正確に把握するための、「人間としての自信」を築いていくことを提案したいと思います。

自信を築くためによく効く方法を紹介しましょう。まずは、自分の最も嫌いな部分、それも思い出したくもないような後悔している出来事を、どんどん挙げていきます。次に、それらを徹底的にポジティブに捉え直していくのです。

この方法は、臨床心理における認知行動療法でよく使われる「系統的脱感作」に近いものです。精神的にしんどい作業かもしれません。

でも、この作業によって、プラスがゆるぎないものになったら、あなたはもうどんなことにも動じません。時間はかかるかもしれませんが、この先いくらでも飛躍していける、成長の基盤を手に入れたも同然なのです。

☆ ☆ ☆

脳のパフォーマンスは使い方や習慣次第で大きく変わります。「世界で通用する、本当に賢い人たち」が実践している『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』を参考に脳の上手な使い方を学んでビジネスに活用してみてはいかがでしょうか。

中野信子(なかの・のぶこ)
1975 年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。現在、東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授。著書に『脳はなんで気持ちいいことをやめられないの?』『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『サイコパス』(文藝春秋)、『空気を読む脳』『ペルソナ脳に潜む闇』(講談社)、『キレる!』『「嫌いっ!」の運用』(小学館)など多数。また、テレビコメンテーターとしても活躍中。

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