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どんな状況でもチャンスに変えられるいつも若々しい人の行動原理

2023.01.05PR

東大、フランス国立研究所、MENSA(全人口の上位2%の知能指数を持つ人が入会できる国際グループ)などで世界のさまざまな「頭のいい人」を見てきた脳科学者・中野信子氏。そんな中野氏が「物忘れを防ぐ『検索タグ記憶法』」「『誰かのために』が脳に快感と若さをもたらす」「挫折がなくなる『やらないことリスト』の作り方」など、仕事や勉強、人生がうまくいく脳を活用した31の習慣を解説した著書が世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみたです。

本稿ではこの本から一部を再編集、「世界で通用する、本当に賢い人たち」が実践している少し意識を変えるだけで、誰にでも今日からできるコツをお届けします。

中野信子著/アスコム
世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた

どんな状況もチャンスに変える

知る人ぞ知る財界人のYさんは、御年74歳。政界の実力者といわれるような人たちが頭を下げて、「その生き様を学ばせてください!」と集まってくるようなお方です。

背はそんなに高くなく、男性にしては小柄なのですが、実に迫力のある雰囲気を持っています。各方面に事業を広げて成功を収められていることもあり、ときには視線の鋭い黒服の男性が側に控えているため、ドキドキしてしまいます。

でも実際にお話をしてみると、とても気さくで、話題も豊富。いつも笑顔を絶やさず、頭の回転も速くて、会話が楽しいという素敵なお爺様なのです。

とにかくこの方は、迫力のあるオーラを発散していながらも、年齢相応の「くたびれ感」を一切出していません。いつも攻めの姿勢で、常に新しいことにチャレンジしています。さらにそこで、一定の成果を収めるのです。

Yさんの行動で、特にすごいなあと感じた出来事を紹介します。

東日本大震災直後の話になるのですが、Yさんは真っ先に東北に飛んでいきました。とはいっても、ボランティアをするのでもないのです。一体Yさんは、東北へ何をしに行ったのでしょうか?

実はYさん、「大震災があったことで、仮設住宅の受注合戦や、復興のための建設ラッシュが必ず起こる」と見越したのでした。豊かな人脈を持っているYさんは、不動産や建設の業界にも顔が利きます。並み居る若者に先駆けて、仕事の受注が入るように先手を打ったのです。

誰かの役に立つと脳は快感を覚える性質がある

「震災うつ」などでバタバタと倒れてしまう人も多い中、70歳を超えたYさんの行動力とバイタリティには本当に目を見張るものがありました。Yさんは競争に勝ち、現在はことあるごとに仙台に向かって、精力的に仕事をこなされています。

どんなに大変な状況にあっても、どんなことでもチャンスに変えてしまう。彼こそ、そういう人物なのです。

ではなぜ、Yさんは、こんなバイタリティあふれる行動ができたのでしょうか? Yさんが、特別な人だからでしょうか?

よくよく考えてみると、Yさんの行動はいつも「自分が得をしようと思ってやったことが、誰かの役に立つことにもなっている」というパターンでした。「自分の利益の追求」と「誰かが本当に必要としていることをやってあげること」が、Yさんの中ではまったく同じなのです。

実は脳には、「社会的報酬」が得られると、ドーパミンが大量に分泌されて快感を覚え、やる気が増大するという性質があります。

人間の脳は、金銭的な報酬と同じように、社会的報酬がある場合も快感を覚えます。社会的報酬というのは、誰かから「あなたは素晴らしい!」「君のおかげで助けられた!」などと、褒められたり感謝されたりすることを指します。

一説によれば、性的な快楽よりも、社会的報酬による快感のほうがずっと上だともいわれています。人間が、名誉ややりがいを重要視し、時に金銭的報酬を省みずに行動してしまう傾向があるのは、脳がこのような性質を持つからです。

「いつまで経っても意欲的で、若々しい」というのは、ここに秘密があったのです。

つまり、やり方次第で、「いつまで経っても意欲的で、若々しい『脳』」でいられるのです。

意欲的で若々しい人はいつも新鮮で楽しく見える

「ずっと若々しくいたいから、誰かのためになる大きな仕事をやろう」といっても、Yさんのような大事業ができる立場にある人は少ないと思います。でも、「自分がやりたいことが、人のためになっている」、あるいは逆に、「人のためになることをやると、自分の利益となって跳ね返ってくる」と考えるのは大事です。

そういうことを見つけて、行動してみることは、それほど難しいことではないのではないでしょうか? どんなに小さなことだっていいのですから。

Yさんは、美味しいお店の情報にも敏感で、ガールフレンドを作って食べ歩いたり、飲み歩いたりするのも大好き。また、ファッションにも気を遣っていて、マフラーや帽子など気の利いた小物を取り入れるのが趣味のご様子。

センスの良さもあり、いつも新鮮で、見ているほうも楽しいのです(ちょっと間違うと、イタリアンマフィアにも見えてしまいますが……)。

大きな仕事だけではなく、こんなささいなところにも、「自分がやりたいことをやって楽しむことが、誰かを楽しませることに通じる」という、Yさんの行動原理が貫かれています。

これまであまり、「自分のために何かをすることが、誰かのためにもなる」という発想のなかった方は、積極的にこういう視点を取り入れてみてはいかがでしょうか?

いつまでも意欲的で若々しい脳を保つためには、自分が楽しむのと同時に誰かを楽しませて、脳が感じる快楽を何十倍にもすることが、非常に効果的なのです。

中野信子(なかの・のぶこ)
1975 年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。現在、東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授。著書に『脳はなんで気持ちいいことをやめられないの?』『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『サイコパス』(文藝春秋)、『空気を読む脳』『ペルソナ脳に潜む闇』(講談社)、『キレる!』『「嫌いっ!」の運用』(小学館)など多数。また、テレビコメンテーターとしても活躍中。

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