近頃は本体のみで販売されている超小型デスクトップPCが人気だ。JEITAが公開したPCの出荷実績によれば、ここ数か月は対前年同月比超えの出荷台数を記録している。そんな超小型デスクトップPCの魅力とともに、格安なWindows機が欲しいMacユーザー向きのおすすめ機種を紹介しよう。
低価格!Celeronタイプは格安なWindows機が欲しいMacユーザー向き
格安なWindows機が欲しいMacユーザー向き
ここに紹介する機種はエントリー向けCPUのCeleronを搭載している。性能は高くないものの、例えばMacユーザーがWindows限定アプリを利用する時のために買うのはアリだ。リビングにあるテレビの〝テレパソ化〟やファイルサーバー目的にもおすすめ。
カードスロットなどインターフェイスが充実
天空『TENKU BOX PC PRO 2022』Celeron N5105モデル
4万9500円(直販価格)
サイズ:W125×H45×D125mm
従来比で性能が約30%高い「Jasper Lake」世代の4コア/4スレッドのCeleron N5105を搭載。大型ヒートシンクを備え、ファンレス仕様を実現した。microSDカードスロットを搭載するなどインターフェイスは豊富だ。価格はメモリー8GB、SSD 256GBの場合。
●主な入出力端子:HDMI×1、USB Type-A×6、microSDカードスロット×1、LAN×1
品質試験に合格!低価格でも安心
ASUS『Mini PC PN41-S1』Celeron N5100モデル
オープン価格(実勢価格約4万2120円)
サイズ:W115×H49×D115mm
4コア/4スレッドのCeleron N5100を搭載。無線LANはWi-Fi 6(11ax)、有線LANは2500BASE-Tに対応し、ファイルのやりとりが快適。ASUSの振動、落下、温度、湿度などの品質テストをクリアしていて信頼性も高い。価格はメモリー4GB、eMMC 64GBの場合。
●主な入出力端子:HDMI×1、USB Type-A×3、USB Type-C×1、LAN×1
4万円を下回る超低価格モデル
リンクスインターナショナル『ECS LIVA Z2-4/64-W10Pro(N4120)』Celeron N4120モデル
オープン価格(実勢価格約3万6900円)
サイズ:W118×H56.4×D132mm
1世代前(Gemini Lake)の4コア/4スレッドのCeleron N4120を採用。今回紹介している機種の中で、最も低価格だ。SATA接続の2.5インチSSDやハードディスクを増設できることから、安心して使い続けられる。価格はメモリー4GB、eMMC 64GBの場合。
●主な入出力端子:HDMI×2、USB Type-A×5、USB Type-C×1、LAN×1
コスパ重視ならコレ!ジャイアン鈴木さん推奨の半完成品のベアボーン機
インテル『Intel NUC 12 Proキット NUC12WSHi7』第12世代 Core i7-1260Pモデル
オープン価格(実勢価格約10万3800円)
サイズ:W117×H54×D112mm
第12世代Core i7-1260Pを搭載するベアボーンキット。メモリー、ストレージ、ACコード、OSは別売りで、思いどおりの1台を高コスパに仕上げられるのがポイント。内蔵グラフィックスが「Intel Iris Xe Graphics」なので〝軽めの3Dゲーム〟ならOKだ。
●主な入出力端子:HDMI×2、USB Type-A×4、USB Type-C×2、LAN×1
サブ機としてMacを持ちたい人は『Mac mini』もチェック!
アップル『Mac mini』Apple M1チップモデル
14万8800円(直販価格)
サイズ:W197×H36×D197mm
処理性能と低消費電力性に優れるApple M1チップを搭載。動画を編集しても問題ないレベルだ。Apple M1チップ搭載の『Mac mini』はメモリーとSSDの増設・換装は不可。購入時に多めの容量を選ぼう。価格はメモリー16GB、SSD 512GBの場合。
●主な入出力端子:HDMI×1、USB Type-A×2、USB Type-C×2、LAN×1
超小型PCのメリットと購入時のポイントは?
超小型デスクトップPCのメリットは、省スペース性に加えて、自分の利用スタイルにピッタリなサイズの外付けモニターを選んで使えること。例えば、21型または27型の外付けモニターを組み合わせれば、目の疲れは格段に軽減されるし、複数のウインドウを表示したマルチタスクも効率的だ。
また、ノートPCに比べて端子の種類や数が充実しているのもポイント。USB、映像、有線ネットワーク端子、SDカードスロットなどが豊富に装備されている。USBハブは不要だ。
機種選びの際に注目したいのがCPUの世代。最新の第12世代(コード名はAlder Lake)のCPUは、高性能な「Pコア」、高効率な「Eコア」が組み合わされており、処理性能の向上が図られている。動画編集などの高負荷な作業なら、コア数、スレッド数(同時に処理できる仕事の数)が多いほど有利だ。
このほか、メモリー、SSD、HDDを増設できるかどうかも、購入前にしっかりチェックしよう。
PCライター ジャイアン鈴木さん
「超小型」の言葉に弱いIT系ライター。超小型デスクトップPCをリビングのテレビに接続して使用中。音声認識しにくい複雑な検索キーワードを入力するのに重宝しているとか。
超小型PCのメリット(1)リビングのテレビをPCの画面に使える!
リビングのテレビにHDMI端子があれば、超小型デスクトップPCを接続可能。最低限の出費で大画面のテレワーク環境を構築できる。
超小型PCのメリット(2)VESA規格対応機なら画面裏にセットできる!
モニターやテレビ背面にはVESA規格に準拠したネジ穴を用意。超小型デスクトップPCの多くは、これを利用して取り付けられる。
取材・文/ジャイアン鈴木 イラスト/スーチー(asterisk-agency)
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年9月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。