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プレゼンの勝負どころで必要になる「意外性の最大化」

2023.03.06

「上手な説明には「コツ」があります」26万人超の登録者を擁するビジネス系YouTuberのハック大学 ぺそ氏は言います。
説明が下手な人は、なぜ、同じ失敗を何度も繰り返すのか? それは、根本的な「考え方」「思考」に欠陥を抱えているからで、「ちょっとしたテクニック」を身に付けて、上手に使い分けられるようになれば、誰だって説明力はぐっと上がるそうです。外資系金融機関に勤める現役ビジネスパーソンである同氏がビジネスの最前線で出会った「説明が上手い人」がどんな話し方をしているのかを観察し、導き出した著書『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』から「説明下手な人の特徴」を一部抜粋・再構成してお届けします。

ハック大学ぺそ著/アスコム
『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』

勝負をかけるプレゼンで相手にインパクトを与えられるのは

[×]「当社の商品を採用したある企業はコストを10%圧縮しました。」

簡潔に事実を説明できているが過不足がない反面、意外性もなく、「80点」の説明になっている。

[○]「当社の商品を採用した結果10%コストを圧縮し、そこで生まれた余裕を新商品開発に投資したところ業績がV字回復しました。」

説明したい事実に具体性をつけている。心に響かなければ「50点」、しかし、ハマれば「120点」の可能性も。

勝負どころのプレゼンで必要な「意外性の最大化」

 プレゼンは、発表する内容がたとえ同じでも、手堅く行きたいケースもあれば、多少挑戦してでも攻めに行きたいケースもあります。

 たとえば、同じ製品やサービスのプレゼンでも、

・安定した付き合いがあるクライアント、気心の知れた人たちに向けて行う場合
・まだ実績がなく、しかも他社と競合している状況で行う場合

 では、内容面には大きな違いがなくとも、使う武器は変わってくるわけです。

 前者の場合は、100点満点なら80点程度を平均的に取れるプレゼンを目指します。聞き手のプロフィールや関心度、関係性なども頭に入っていますから、奇をてらわず、正しく、過不足なく内容を伝えることに徹します。

 反面、取れるかどうかわからない場合、しかも相手がどのような人なのか細かくは把握できていない状況ならば、大きく抜きん出た印象を与えないと仕事には結びつかないかもしれません。こうした場合は、ある意味120点を狙いに行くための意外性、挑戦的な要素が必要になります。

■80点狙いのプレゼン……オーソドックスだが手を抜かない

 80点のやり方はごくオーソドックスです。ただ、難しいのは100回プレゼンしたら99回、できれば100回とも、80点前後に収めなければならないこと。平均すれば80点になるが、時には100点もある一方で、60点のこともある……という状況は避けなければいけません。

 必ず80点を取るべきプレゼンでは、本書で見てきた基礎的なテクニックを正しく使うことが大切です。話を振る人、質問を受ける人、資料の好みなどまでよく把握しながら、少しずつでも改善していきましょう。

 むしろ恐れる必要があるのは、「慣れているせいで、なめてかかられている」とか、「どうせこれまでの流れで取れると思っているから、手を抜いているのではないか?」との誤解を受けることです。少しずつの改善、相手にカスタマイズしたひと工夫があれば、そうした印象を避けることができるでしょう。

 ごくシンプルに、正しく内容を伝え、ひとさじ、ふたさじの工夫で変化をつける。こんな感覚が、常に80点前後を取れるプレゼンのポイントです。その結果、信頼感を高められれば、人としての評価も高まり、平均的な点数をより安定的に得られるようになるはずです。

■120点狙いのプレゼン…… どんな武器を使うか?

 ほぼノーチャンスだけれど、100回チャレンジすれば1回くらい取れるかもしれない。そんなプレゼンの場合には、たとえリスクがあっても、「一発狙い」で120点を取りに行くための挑戦が必要です。

 そのためには、相手の頭の中にある「100点」を大きく超えるためのしかけ、武器を準備しましょう。

 武器になるのは、「意外性」を最大化するためのしかけです。具体的には、「驚き、サプライズ」「感動」「刺激」など。こう述べると、「ジョブズになるな」という話と矛盾するようですが、基本は、オーソドックスな筋をいかに展開するか、具体性や論理性で補強するかということです。そのための味付けとして、「サプライズ」や「感動」「刺激」などの方向性を使おうということです。

「当社の商品を採用したある企業は、コストを10%改善した」はオーソドックスな説明です。しかし、「堅実経営で地元でも知られてきたその企業は、コスト改善でできた余裕で人件費削減をせずに済み、むしろ生産性が向上した。地元経済への悪影響も回避できた」というストーリーを加えた場合、もし発表を聞いている企業の経営者や担当者が同じような境遇にあるなら心に響くはずです。相手の関心事、課題などをヒントに、できるだけ確率高く意外性を演出することを考えてみるといいでしょう。

☆ ☆ ☆

自らのビジネスへの向き合い方を再検証し、気づきとともに、正しいテクニックを学べば格段に身に付きやすくなるはず。筆者がビジネスの現場で「説明が上手い人」から学び、実際に試して確実に役に立つことを証明できたスキルだけを厳選した『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』。ぜひ「考え方」と「テクニック」の両方を学んで、ビジネスの荒波を乗り越える力を身に付けてほしい。

ハック大学ぺそ
ビジネス系YouTuber、1988年生まれ。主にYouTubeチャンネル「ハック大学」を通じて、仕事術、キャリア戦略などビジネスに役立つ情報を発信。チャンネル登録者数は25万人を超える。チャンネルにアップされた動画のなかでも、説明に関する動画は人気のコンテンツ。専業YouTuberではなく、普段は外資系金融機関に勤める現役のビジネスパーソンで、年収は約2000万円。著書に『行動が結果を変える ハック大学式最強の仕事術』(ソシム)、『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(アスコム)がある。

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