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1ページ目から読み上げるのはNG!プレゼン資料の効果的な使い方

2023.02.14

「上手な説明には「コツ」があります」26万人超の登録者を擁するビジネス系YouTuberのハック大学 ぺそ氏は言います。
説明が下手な人は、なぜ、同じ失敗を何度も繰り返すのか? それは、根本的な「考え方」「思考」に欠陥を抱えているからで、「ちょっとしたテクニック」を身に付けて、上手に使い分けられるようになれば、誰だって説明力はぐっと上がるそうです。外資系金融機関に勤める現役ビジネスパーソンである同氏がビジネスの最前線で出会った「説明が上手い人」がどんな話し方をしているのかを観察し、導き出した著書『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』から「説明下手な人の特徴」を一部抜粋・再構成してお届けします。

ハック大学ぺそ著/アスコム
『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』

聞き手の期待感をあおるプレゼンの始め方は

[×]「それでは、早速始めます。まずはお手元の資料の1ページ目をご覧いただけますでしょうか?ご承知の通り、長引くコロナ禍で〜〜」

資料をいちいちていねいに読むと凡庸な印象を与えてしまい、話も平坦になりがち。

[○]「まずは要点からご説明します。コロナ禍の急激な変化の中で対応が難しい課題のひとつが○○です。細かなデータについては、お時間のある際に資料をご参照ください。」

網羅的な資料を棒読みするのではなく、いきなり核心部分から入ればテンポよく感じられる。

プレゼン資料は1ページ目から読むな

 プレゼンには、ほとんどのケースで資料が伴います。そして、資料をどう作り、どう見せていくかも重要なポイントになります。

 ここで大切なのは、資料の「作り方」と「使い方」には差があることです。

 言い換えれば、作った資料を全て使うわけではないのです。

 せっかく作るのに使わないなんてもったいない、あるいは、そもそもプレゼンで使わない資料をなぜ作る必要があるのか、と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、プレゼンは作った資料を頭からおしまいまで読み下すための場ではないことも、また理解できるのではないかと思います。

 メインの説明は、口頭と、全員が見るスライド等の視覚資料です。そこでは、シンプルなメッセージに徹した方が相手に強い印象を与えられます。「ワンスライド・ワンメッセージ」という有名な原則を聞いたことがあると思います。

 反対に、手元の資料を全て朗読する行為はプレゼンではないとまでは言えないかもしれませんが、それならただ資料を配布すればいいだけです。ずいぶん地味で、退屈なプレゼンになることは容易に想像できるでしょう。

 では、プレゼンにおける実際の説明部分と作成する資料の関係、そして効果的な使い方を考えましょう。

■資料は「飛ばし読み」して構わない

 まず分量の面では、ここまでの説明でもわかる通り、「資料の内容>実際に口頭でプレゼンする内容」が原則です。詳細は後から述べるとして、実際のプレゼンの場では、資料をどう扱えばいいのでしょうか。

 前の項でも述べた通り、プレゼンはしかるべき筋が決まったら、メッセージや論理性で補強しながら進めるわけですが、できるだけ具体的な資料やデータ、論理的な補強要素はあった方がいい一方で、その全てをいちいちプレゼンで説明する必要もありません。特に、当然知られているようなこと、一般的な導入などをプレゼンで説明する行為は、かなり面倒くさい印象を与えてしまいます。たとえば、「2020年以降、コロナ禍で世界経済が大きな打撃を受け……」などという説明は、資料上にはあってもいいのですが、プレゼンではテンポよく省いた方がいいわけです。

 また、説明したい内容に、一般的に解説した内容と、説明している相手にカスタマイズして解説した内容がある場合、資料では両方を載せておいた方が無難だと思いますが、プレゼンではカスタマイズした方をより詳細に述べた方がいいですし、聞き手もそちらに興味を抱くでしょう。

 このように、用意した資料は、あえて「飛ばして」構いません。感覚的には、資料の半分程度をプレゼンで実際に説明している、というレベルで十分です。

 つまり、資料は網羅的であり、発表はその中から結論に持っていく筋をもっとも際立たせる部分をメインに抜き出して構成していいというわけです。

 資料は書けるだけ書く。ただし、プレゼンの内容はその中から厳選している、という印象を与えられればいいでしょう。

■資料にはプレゼンの補足機能を担わせる

 なぜそうした使い分けが必要なのか、理由はいくつかあります。

 まず、プレゼンはその場にいる人にしか訴えられませんが、資料は必ずしもそうではないということ。特に、相手の組織でより立場が上の人が、専門的な事情、細かい最新情報を知らない場合も考えられます。しかも資料だけを見ている状況では、こちらが口頭でフォローを入れることもできません。そんなとき、網羅的な内容が活きます。どう読むかはあくまで読み手次第だからです。

 プレゼンに参加した人が内容を再確認したいとき、または、プレゼンで知った内容や浮かんだ疑問を調べたいときなどに参考になると思われる情報は、あらかじめ用意しておいた方がスマートです。プレゼンでは必ずしも各参加者が自由に質問できる余裕がないこともあり、「相手の聞きたいことを説明する」という原則がうまく機能しない可能性があるからです。

☆ ☆ ☆

自らのビジネスへの向き合い方を再検証し、気づきとともに、正しいテクニックを学べば格段に身に付きやすくなるはず。筆者がビジネスの現場で「説明が上手い人」から学び、実際に試して確実に役に立つことを証明できたスキルだけを厳選した『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』。ぜひ「考え方」と「テクニック」の両方を学んで、ビジネスの荒波を乗り越える力を身に付けてほしい。

ハック大学ぺそ
ビジネス系YouTuber、1988年生まれ。主にYouTubeチャンネル「ハック大学」を通じて、仕事術、キャリア戦略などビジネスに役立つ情報を発信。チャンネル登録者数は25万人を超える。チャンネルにアップされた動画のなかでも、説明に関する動画は人気のコンテンツ。専業YouTuberではなく、普段は外資系金融機関に勤める現役のビジネスパーソンで、年収は約2000万円。著書に『行動が結果を変える ハック大学式最強の仕事術』(ソシム)、『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(アスコム)がある。

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