AIや第三者の意見が介在することで「意外な人」との出会いが実現するバチェラーデート
2019年からサービスを開始した「バチェラーデート」も第4世代の自動マッチ型。登録時に希望条件と自身の情報を入力すれば、希望条件をもとにAIが自動で相手選びからデートの時間、場所までセッティングしてくれる、メッセージのやり取りなしで毎週デートに行けるシンプルなサービスだ。
デート後には、ふるまい、外見、コミュニケーションなど相手を評価して、その評価を基にAIが学習するため、デートを重ねるごとにマッチ度もアップして相手を探しやすくなる。
「ベータ版をリリースした際、恵比寿駅で仕事している男性、女性に声掛けし、恋愛、婚活の課題をヒアリングしました。一番多かった声が『出会いがない』ということ。すでにマッチングアプリを使っている方からは、『メッセージをやり取りしてもデートにまで行けない』『忙しい中で段取りを重ねるのは面倒』『苦労してデートしても好みの相手ではなかった』いう不満が聞かれました
マッチングアプリ疲れと言われる課題を解決し、きちんと出会える究極のマッチングアプリを作りたいと、自動マッチ型のアプリを立ち上げました。
AIを搭載しているサービスは他にもありますが、マッチングからデート設定まですべてAIで自動化しているのはバチェラーデートのみです。
AIが介在することで、自分では選ばないタイプの方とデートをすることもできるというのも特長です。会ってみると意外とよかったということも多く、出会いのチャンスが広がります。マッチングで終了ではなく、デートまでできる設計にしていますので、なるべくみなさんがデートまで実施できるような特別なアルゴリズムを使っています。
場所は気軽に安心して会えるカフェデート。推奨は1時間ですが、もし波長が合う方同士だったら2軒目にお食事という場合もあります。バチェラーデートのAI自動セッティング、カフェデートは『コスパがいい』と、アプリを併用していた方が最終的にバチェラーデート1本にされる方もいます。
写真、名前は公開されないため、友人や知人にバレることもなく恋活ができ、登録時の審査に加え、2回目以降はデートごとの評価も加わるので、問題があると判断された人物は再審査の対象となり利用停止の場合もありますので、ユーザーの方からは『治安がいい』というお声をいただいています」(祖山氏)
業界初のAIが作成する恋愛の成績表「恋活レポート」も特色のひとつ。デートでの評価をもとにAIが恋活レポートを作成。第三者からの意見を反映した自身の長所や短所が可視化、数値化される。
「婚活を続けていると、何をしたらよいのかわからなくなるという声をよく聞きます。気づかないうちに一方的に話してコミュニケーションが成立しなかったり、店員さんへの態度がぞんざいだったりと、客観的に長所や短所が可視化、数値化されることで自身の恋愛力が向上して理想の相手との出会いが近づきます。とくに男性ユーザーは、ゲーム感覚で短所を攻略していこうと恋活レポートを参考になさっているようです」(祖山氏)
ユーザーの男女を対象に同社が実施した「交際と別れの理由」についてのアンケート調査では、交際時に価値観を重視すると回答した人のうち約7割が価値観の不一致を理由に別れるという矛盾した結果が出ており、事前の価値観の確認が不十分であるということがわかった。
専門家によると、自分の主観で選ぶと都合の良い情報ばかりに目が向けてしまう「確証バイアス」が働き、適切な相手を選ぶことが出来ない可能性があるとのこと。第三者の意見やAIは価値観の事前確認をする上で有効であり、持続可能な関係を築きやすくなるという。
バチェラーデートでは持続可能な関係を築くために特に重視される価値観である、「連絡の頻度/会う回数(恋愛観)」「結婚観」「趣味」にフォーカスし、従来のAIマッチング機能と掛け合わせた「価値観マッチング」の機能を追加。これにより、事前にお互いの価値観を重要視したマッチングが可能となる。
【AJの読み】マッチングアプリ疲れを払拭するAIを活用した新世代の恋愛婚活アプリ
バチェラーデートでは相手と会ってみると満足度は90%という結果が出ており、自分だけで相手を決めていると絶対に出会えないタイプの人との出会いも多く、主観に捉われない幅広い出会いの場を提供している。
第三者の意見やAIを参考にして事前に価値観の確認をすることも、持続可能な恋愛をするために有効だと考えられ、交際相手選びで同じ失敗を繰り返してしまう、マッチングアプリ疲れを感じるようになったという人には、AI の活用と価値観を重視したマッチングアプリを試してみるのも良いかもしれない。
文/阿部純子