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「糊口を凌ぐ」ってどういう意味?意外と知らない言葉の由来と正しい使い方

2022.12.16

「糊口を凌ぐ」はどのような状態を表し、何を意味する言葉なのでしょうか。意味や類義語に加え、言葉の由来から具体的な使用例までを解説します。日々の生活の中で使用する際の参考にしてください。

「糊口を凌ぐ」の意味は「ギリギリの生活」

「糊口を凌ぐ」とは、食事もままならない程にギリギリの収入でなんとか生計を立てて生活している状態を意味して用いられる言い回しです。

「糊口を凌ぐ」の読み方

「糊口を凌ぐ」の読み方は「ここうをしのぐ」です。「糊口」とは「粥を食べる」という意味から転じて、貧しく粗末な食事を意味します。

「糊口」は、「口を糊す(くちをのりす)」と言い換えることも可能で、「糊す」という言葉だけであっても「粥をすする」という意味で用いることができます。

「糊口」「口に糊す」「糊す」のいずれの言い回しであっても、貧しい食事を意味する点では共通しているため、使い方においてそれぞれに違いが生まれることはありません。

「糊口を凌ぐ」の類義語

生きていくのがやっとという程に貧しい状態を表す「糊口を凌ぐ」と似た意味を持つ言い回しは、以下のようなものがあります。

  • 飢えを凌ぐ(うえをしのぐ)

「飢えを凌ぐ」は、食料がほとんどない状況下でなんとか空腹を耐えてやり過ごすことを表す言い回しで、「凌ぐ」とは、困難な状況や苦難に耐え忍んで乗り越えることの意味です。

  • 口凌ぎ(くちしのぎ)

「口凌ぎ」とは、その日一日の暮らしをなんとか切り抜けることを意味する言い回しで、「口凌ぎの仕事」といった形で用いられます。同じ「口凌ぎ」でも、「一時的に空腹をまぎらわす」という意味合いで、その場をやり過ごす際に用いられるケースもあります。

  • 食うや食わず(くうやくわず)

「食うや食わず」は、十分な食事が取れないほど困窮した様子を表す言い回しです。

「糊口を凌ぐ」の英語表現

貧しくて十分な食事が取れない状態を表す言い回しは、英語においても以下のような似た表現が存在します。

  • bare subsistence

「subsistence」は「必要最低限の生活」という意味がありますが、その状況をさらに強調する意味合いで「最低限の」「最小限の」という意味を持つ「bare」を用います。「bare subsistence level」で「最低生活水準」を意味し、糊口を凌ぐ状態の生活水準と同レベルの状態を表します。

  • barely make a living

「make a living」の「living」 は「生活」「生計」という意味ですから、「make a living」で「生計を立てる」という意味になります。そこに「辛うじて〜する」「どうにかこうにか〜する」という意味を持つ副詞「barely」を加えることで、「ギリギリの状態で生計を立てる」という意味になります。

  • scrape by

「scrape」は「削る」「ごしごしと擦る」という意味を持ち、「scrape by」で「なんとか切り抜ける」「ギリギリの生活をする」ことを意味するフレーズとなります。「scrape by」の後に「 on〜」をつけることで、「〜でなんとか生活する」という意味になり、会話の中で用いられることが多い言い回しです。

「糊口を凌ぐ」の語源は「障子張り」

障子と畳のアップ

(出典) photo-ac.com

ここからは、「糊口を凌ぐ」という言い回しが貧しい生活を表すことになった経緯を見ていきましょう。

粥は糊としても使う

「粥を食べる」ことを指し、総じて「粗末な食事」のことを意味する「糊口」に、接着剤の「糊(のり)」という字が用いられている背景には、日本独自のコメ文化があります。

コメは古くからでんぷん糊の原料として、日本人の生活の中で日常的に用いられる接着剤の役割を果たしてきました。特に粥状になったコメは障子張りに最適な接着剤で、ガラス戸のない時代においては各家庭の必需品であったといえます。

そのような文化的背景から、「障子張りに使う接着剤(粥)を食べて飢えを凌ぐほどに貧しい状態」を意味するメタファーとして「糊口」と書くに至ったのです。

かさ増し粥で空腹を凌ぐ

粥は、コメや雑穀を水で煮ることで穀類が水を吸って量が増します。使用する穀物の量は少なくても、水で膨れ上がることで食後の満足感を得ることができるうえに、少しずつ使うことで在庫を長くもたせることができるため、高い節約効果が生まれます。

少しのコメしか買えない状態であっても、粥にすることでなんとか生き延びられることから、「粥=貧しい食事」というイメージが定着したのです。

「糊口を凌ぐ」の使い方と例文

辞書と鉛筆

(出典) photo-ac.com

「糊口を凌ぐ」は、現代の生活の中でも使う場面に遭遇することが少なくありません。用いる際のポイントと具体的な例文を挙げて解説していきます。

「糊口を凌ぐ」の使い方

「糊口を凌ぐ」は、ギリギリの状態でなんとか暮らしている状態を表す際に用いることができる表現です。前項でも述べたとおり、「糊口」が「貧しい食事」を意味することから、「糊口」単体でも「生活が困窮している状態」を表すことができます。

ただし、「口」という字がついているからといって、「糊口をすすぐ」や「糊口をそそぐ」といった言い回しはできないため、注意しましょう。

「糊口」を使った例文

「糊口を凌ぐ」に加え、使用頻度が比較的高い「糊口」を用いた言い回しについて、例文を挙げていきます。

  • 夢が叶うまでは、糊口を凌ぐ生活が続いた
  • 奨学金を返済しながらも、糊口を凌ぐ生活を送っている
  • リストラにあってしまい、糊口の道を絶たれた
  • この夏の台風被害によって農作物が壊滅状態となり、糊口にも窮する状態が続いている
  • 勤務先で副業が解禁になったため、糊口の質を得るために何か始めようと思う

構成/編集部

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