『バミューダトライアングルの日』は12月5日です。バミューダトライアングルの概要に加え、この日が制定されるきっかけとなった事件について確認しましょう。さらにバミューダトライアングルの謎に対する仮説や、バミューダトライアングルを扱った作品も紹介します。
バミューダトライアングルの日の由来は?
毎年12月5日はバミューダトライアングルの日です。バミューダトライアングルの概要とともに、この日が制定された由来について紹介します。
バミューダトライアングルは大西洋の領域
バミューダトライアングルとは、アメリカ合衆国のフロリダ半島南端と、大西洋上にあるプエルトリコ・バミューダ諸島を結んだ大西洋上の三角形の海域です。この地域では昔から、船・飛行機などが消失する伝説が継承されてきており、『魔の三角地帯』とも呼ばれています。
この地域は霧やハリケーンの多発地帯としても知られており、消失事件の多くの原因として考えられているのは、悪天候による遭難です。周辺地域には目印になるような島や構造物がないことも、遭難後の救助を難しくした要因と考えられています。
1945年12月5日に起こった事件の概要
1945年12月5日にフロリダ州のアメリカ海軍基地から飛び立った雷撃機5機が、バミューダトライアングルの区域で消失する事件が起きました。雷撃機には、隊長のチャールズ・テイラー中尉以下総勢13人が搭乗していましたが、多数の艦船や飛行機による捜索が行われたものの、遺体はおろか一つの破片さえ発見されませんでした。
この区域では数々の飛行機・船が消失したとされていますが、特にこの事件が有名です。本件の発生が12月5日であることから、12月5日がバミューダトライアングルの日とされました。
バミューダトライアングルの謎に迫る仮説
今なおバミューダトライアングルの謎は、完全には解明されていません。数々の仮説の中で、ある程度の科学的根拠がある二つの仮説について解説します。
海底のメタンハイドレートから発生する気泡
海底で活発な地震活動が起きると、海底に埋蔵されているメタンハイドレートが掘り起こされ、主要成分であるメタンの一部が気化されて、気泡として水面に上昇する場合があります。
気泡が水面に到達したところに船舶が通りかかると、船舶は浮力を失い石のように海底に沈められる可能性があるのです。また飛行機が通りがかると、メタンガスが燃焼・爆発を引き起こす可能性も否定できません。
このように、海底のメタンハイドレートから発生する気泡が、バミューダトライアングルで起こっている海難事故の原因と考える仮説があります。バミューダトライアングル海域でメタンハイドレートのサンプルが発見されていることも、この説を裏付ける一つの要因です。
マイクロバーストによって作られる空気爆弾
コロラド州立大学のステイーブ・ミラー博士によると、衛星画像の分析結果から、マイクロバーストによる空気爆弾が原因である可能性が考えられるそうです。マイクロバーストとは、急激に発達した雷雲や積乱雲の下で発生する気流のことで、海面に向けて破壊的な強風を巻き起こします。
衛星画像では雲が六角形になっている場所が見られ、海上でこのような六角形が見られるときは実際には空気爆弾が発生していることを意味するというのが、ミラー博士の主張です。理論上、船や飛行機を消滅させてしまうほどの威力を持っており、バミューダトライアングルで起こった消息不明事故の原因ではないかと考えられます。
バミューダトライアングルを題材にした作品
バミューダトライアングルはそのミステリアスな特徴から、いくつもの作品の舞台として採用されてきました。バミューダトライアングルを題材としたドキュメンタリー作品と、おなじみのアニメ映画を紹介します。
謎に迫るドキュメンタリー3作品
『バミューダトライアングルの謎とは?』は、アメリカ国内のトップ研究機関から集まった科学者たちが、メタンハイドレードから発生する気泡説やマイクロバーストによる空気爆弾説などについて、科学的に検証する姿を描いた作品です。
『解明!バミューダ・トライアングルの謎』では、高性能のソナーや水中カメラなどを使い、バミューダトライアングル海域のデータを収集し、そのデータをもとに海域で起こった事故の謎に迫っていきます。
『古代の宇宙人シーズン2』の第8話『別世界への入り口』が紹介しているのは、バミューダトライアングルから発せられる不思議なエネルギーによって、未知の生物を呼び寄せたのではないかという奇想天外な仮説です。
映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城
1983年に公開された『映画ドラえもん』の第4作にあたる『映画ドラえもん のび太の海底鬼岩城』では、人知の及ばない海底世界が舞台となっています。偶然出会った海底人とのび太たちとの交流の様子や、鬼岩城によって人類が滅ぼされてしまう危機を救うべく奮闘する様子を描いた作品です。
物語の中では、宝物を積んだ沈没船や海に沈んだとされるアトランティス大陸伝説などとともに、バミューダトライアングルに関する要素も盛り込まれています。
その他のオカルト・超常現象の記念日
『バミューダトライアングルの日』以外にも、オカルト要素や超常現象に由来する記念日があります。世界で有名な出来事と、日本での文化的な出来事に由来する記念日を確認しましょう。
UFOの日(6月24日)
6月24日は『UFOの日』です。1947年6月24日に、アメリカ人のケネス・アーノルドが世界で初めてUFOを目撃したことに由来します。この日、ケネス・アーノルドは自家用機で飛行中に、ワシントン州のレーニア山頂付近にある9個の謎の飛行物体を目撃しました。飛行物体は三日月型をしていて、高速で移動したそうです。
そしてこの事件の後にも、正体不明の飛行物体の目撃情報が相次ぎます。このような正体不明の飛行物体をアメリカ空軍が『UFO(Unidentified Flying Object=未確認飛行物体)』と名付け、それ以後この呼び方が世界的に定着しました。
幽霊の日(7月26日)
7月26日は『幽霊の日』です。幽霊(お岩さん)が登場する歌舞伎演目として有名な『東海道四谷怪談(通称・四谷怪談)』が初めて公演された日が1825年7月26日であることに由来します。『東海道四谷怪談』は江戸三座の一つであった中村座にて、四代目鶴屋南北作の歌舞伎として公演されました。
江戸を舞台に、悲劇に遭遇した結果、自ら命を絶ち幽霊となった『お岩さん』を題材とした『東海道四谷怪談』は、初演から早々に人気の演目となり、現代にも引き継がれています。
構成/編集部