2019年10月から始まった幼保無償化に加え、2020年4月には高等教育の無償化など、教育資金の支援は拡充されている。
その一方で、高等教育の無償化については所得制限が設けられ、児童手当の特例給付廃止など、所得制限世帯と給付世帯との逆転現象などを指摘する声もある。
そんな何かと気になる教育資金の備え方だが、実際のところ、子どものいる家庭ではどれくらい教育資金を貯めているのだろうか?
そこでデジタル保険代理店「コのほけん!」を運営するSasuke Financial Labは、子どものいる全国の20歳以上60歳未満の男女240名を対象として「教育資金の備え方についてのアンケート調査」を実施。その結果を発表した。
教育資金で貯めたい目標値は「500万円以上」
「お子さんの教育資金を貯めていますか?」と質問したところ、「はい」と回答した人が57.1%いる一方、「いいえ」と回答した人も36.3%に達した。
子どもの教育資金を貯めていない人を対象にその理由について尋ねると、最多は「経済的に貯める余裕がないから」(36.8%)で、次点で「こどもの教育にお金をかける必要性を感じないから」(20.7%)となった。
子どもの教育資金を貯めている人を対象に「お子さんの教育資金プランはどこまでの進学を考えていますか?」と質問したところ、62%の人が「大学卒業まで」と回答した。
子どもの教育資金を貯めている人を対象に「お子さんの教育資金で貯めたい目標値はいくらですか?」と尋ねたところ、「500万円以上」と答えた人が38.7%で最多となった。以下、「200万円」(19.0%)、「300万円」(12.4%)と続いた。
なお、日本政策金融公庫の教育費負担の実態調査結果(2021年12月20日発表)によると、子供1人当たりにかける費用は高校3年間で261.8万円、大学に入学した場合で680.7万円、高校入学から大学卒業までにかける入学・在学費用の合計で942.5万円となっている。
子どもの教育資金を貯めている人を対象に「教育資金の準備方法」について尋ねたところ、回答者が多い順に、「預貯金(銀行・かんぽ銀行等の普通預貯金)」、「学資保険(こども保険)」、「定期・積立預金(満期まで引き出せない)」となっている。
子どもの教育資金を貯めている人を対象に「毎月いくら貯めていますか?」と質問したところ、「1万円以上2万円未満」「2万円以上3万円未満」の順で多く、毎月貯めている人が多い一方で、「定期的には貯めていない(賞与などを充てている)」という人もいた。
子どもの教育資金を貯めている人を対象に「お子さんの教育資金を貯めるにあたって一番重視しているのは何ですか?」と質問したところ、「安全性」と回答した人が46.0%となり、最も多かった。
「『経済格差』が『教育格差』につながるという指摘がありますが、あなたはどう感じますか?」と質問したところ、「そう思う」(43.8%)、「少しそう思う」(31.3%)を合わせると、程度の差はあれど、75.1%の人が経済格差が教育格差につながると感じていることがわかった。
「お子さんの教育資金を貯めていく上で不安はありますか?」と質問したところ、約6割近い人が教育資金を貯めていく上でなんらかの不安を感じていることがわかった。
「教育プランや教育資金について無料で相談ができる場があったら利用しますか?」と質問したところ、不安感を抱えている人が多い一方で、教育プランや教育資金について無料で相談ができる場(サービス)の利用については、「わからない」と回答した人が多い結果となった。
<調査概要>
調査名:教育資金の備え方についてのアンケート調査
調査機関:自社調査
調査対象:インターネットモニター会員を母集団とする、こどものいる全国の20歳以上60歳未満の男女
調査期間:2022年9月12日・13日の2日間
調査方法:インターネットリサーチ
アンケート回答者内訳
出典元:コのほけん!編集部 調べ
構成/こじへい