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カメラの腕が上がる!?雰囲気のある写真が自然に撮れる富士フイルムの単焦点レンズ「FUJINON XF56mmF1.2 R WR」

2022.11.16

■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所

撮影が楽しくなる極薄ピント

FUJIFILMの交換レンズに新たな単焦点が加わった。35mm換算で85mm中望遠相当の「FUJINON XF56mmF1.2 R WR」である。撮影には4000万画素を誇るFUJIFILM「X-H2」を使用、高精細EVFで開放絞りF1.2を堪能できた。このレンズの特長は50mmF1.0よりも大きなボケと開放からシャープな描写。85mmという焦点距離は馴染みが薄く、ポートレート専用レンズに思われているが、風景から被写体を切り撮るにはちょうどいい画角で、iPhone14 Proの望遠レンズが77mm相当であることから分かるように、現代の望遠レンズと言える。

X-H2とちょうどいいバランスの大口径レンズ。立派なフードが付属する

夜の撮影にも威力を発揮

銀塩カメラ時代に明るいレンズが活躍する場は、暗い場所だった。望遠系ならスポーツの室内競技とか、標準や広角なら夕闇のスナップ、自然光を活かした撮影など。そこで今回は写真家、小平尚典氏の花火の撮影にFUJINON XF56mmF1.2 R WRを加えてもらい、何点か作例に使わせてもらった。カメラはX-T2を使用。小平氏によれば、通常のレンズでは暗すぎてAFが使えなかったが、56mmではピントが合う確率が増えたとのこと。いくら高感度が使えても、ピントが来なければ写真は撮れない。大口径のメリットはそんな所にもあるのかもしれない。また、ストロボやLEDライトを使わず雰囲気のある写真が撮れるのも大きなメリットと言える。

手持ちで打ち上がった花火をスナップ。長時間露光しなくてもここまで撮れる
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-T2 1/13sec、F1.2、ISO4000

花火に照らされて赤く染まった人物のスマホにピントを合わせた
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-T2 1/10sec、F1.2、ISO4000

こちらもスマホで花火を撮影中の親子、正面にあるライトの明るさを使って撮影
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-T2 1/15sec、F1.6、ISO4000

絞り開放F1.2固定で撮り歩き

舞台を阿佐ヶ谷に移して、いつもの散歩コースで被写体を探した。カメラはX-H2で絞り優先オートで、なるべくF1.2で撮影した。背景に何が写っているか分からないほどのボケもいいが、段階的にボケることで自然な遠近感がでる描写が良かった。これはスマホの賢いボケ機能を使っても得られない本物のボケ味だ。少し絞った方がシャープな描写が得られるのではないかと思うことがあったが、本当にF1.2でもピントの合ったところはカリッとシャープなので絞る必要はない。普段は標準ズームを使っているので絞りたくなるが、FUJIFILMの単焦点レンズでは余計な心配だった。

いつもは見逃してしまいそうな被写体も56mmF1.2を通すと、そのボケ味で魅力的に見えてくる。まさに腕が上がったように錯覚させてくれる魔法のレンズだ。絞りリングとフォーカスリングのしっとりとした回し心地もよく、フルサイズの85mmF1.2ほど重くないので散歩が苦痛にならなかった。ちなみにレンズの重さは445gである。

フォーカスリングと絞りリングの動きがなめらかで、レンズの重量バランスも良好

知っている人なら一目で分かるベスパのバーエンドウインカー。最短撮影距離50cmで撮影
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-H2 1/600sec、F1.2、ISO125

クラシッククロームで撮影、手前と奥のボケの描き分けが、よく分かる
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-H2 1/550sec、F1.2、ISO125

コーヒーカップを中心に前後にボケがあり、自然な遠近感が生まれた
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-H2 1/450sec、F1.2、ISO125

水面に映る紅葉がモネの睡蓮っぽいと思って撮った。85mmの画角が活きる構図だった
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-H2 1/1600sec、F1.2-0.67、ISO125

逆光で葉の葉脈が透けて見えた。絞り開放でキッチリ解像力の高さを見せてくれた
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-H2 1/640sec、F1.2、ISO125

木漏れ日の中を歩く人物が浮かび上がる、確かにポートレートを撮りたくなるレンズだ
FUJINON XF56mmF1.2 R WR FUJIFILM X-H2 1/600sec、F1.2、ISO125

写真・文/ゴン川野

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