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50年前の記憶が蘇った武蔵新城の町中華「JT」のワンカップと焼きそば

2022.11.12

■連載/カーツさとうの週刊★秘境酒場開拓団

(写真はイメージです。本文とは関係ありません)

オヤジナリティー ★★
家計貢献度    ★★
エルドラ度    ★★★
コロナ対策度   ★★

生まれてから小学校に入学するまで。当時は目蒲線と呼ばれてた、今は東急目黒線の武蔵小山駅の近くに住んでいた。

その頃、親と一緒によく行った店に『JT(仮名)』という中華料理屋があった。まぁ50年以上前のことである。

なぁんて話を、学生時代に武蔵小山に住んでいたという友人のI氏にしたことがある。

「あ、ボクも何回となく行きましたよ『JT』」

I氏も行ったことがあるという。

そして最近。I氏からこんな連絡がきた。

「閉店したらしいですよ、武蔵小山の『JT』」

それを聞いて、なんで営業してるうちに一回くらい食べに行かなかったんだろうかと後悔しましたよ。『食べに』といいますか、子供の頃に食べた記憶が微かに残る焼きそばを頼んで、それをツマミがてらに酒の1~2杯でもなんで呑んでおかなかったのか?と。

なにしろ武蔵小山の街には、ここ数年何度となく呑みには行っていたのだ。なのに『JT』のそれほど長くない営業時間と、オレが武蔵小山で呑む時間がうまく噛み合わなかった。まぁ、そんなことなるよなと、この話も忘れてきたようなつい先日。I氏から『JT』に関する新情報が届いた。

南武線の武蔵新城駅の近くに、武蔵小山の『JT』の親戚がやってる、まったく同じ店名の『JT(仮名)』があるっつうんですよ。

I氏はたまたま近所を通り掛かって見つけて入店。メニューも味も、

「ほとんど同じ!」

だという。それもここ最近できた店ではなく、もう何十年もやってる佇まいだという。

そして3日後。早くもI氏と一緒に武蔵新城の『JT』のコの字型のカウンターに座ってた。たしか武蔵小山の『JT』も同じようなコの字型のカウンターだった。

「カーツさんは、どんなの頼んでました?」

I氏が聞いてきたので、卓上のメニューをジックリ見てみる。そして改めて気付いた。

どんなのを頼んだもクソも、当時のオレは幼稚園児だったんで、頼んでたのは親じゃん!何も頼んだことはないッ!さらにいえば、幼稚園児のオレはまだ字が読めなかったはずで、メニューを見るのも今が初めてじゃん!

たださっきも書いたけど、焼きそばを食べた記憶はなんとなくある。あとタンメンも食べたような記憶がおぼろげにある。

当然酒も呑みたいので、その食べた記憶のある焼きそば……メニューでは『やわらかい焼きソバ/750円』をまずは注文。それと、メニューを見て、「あ、もしかして食べたことがあるかも…」と思った『シューマイ(5個)/600円』もオーダーする。

お酒は『ビール(大)/650円』と『お酒/550円』の2種のみ。ここらへんがまた、今でいうところの街中華でイイ。まぁそんな言葉よりオレは単純に『中華屋』って呼んでるけど、それはともかく『お酒』を頼む。

「お酒はワンカップですけど…」

お店の人が教えてくれる。ますますイイ!!

注文終えて一息着いて、店内を見渡す。すると!!

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