YouTubeでは一般的な「ゲーム実況」や「トーク配信」のほか、VTuberだからこそ特色を出しやすい「ご当地系」や「実学・トレンド解説」などがコンテンツのトレンドだ。複数にわたって活躍するケースも多いが、今回は〝特に推せるジャンル〟にて紹介する。
ご当地
ご当地VTuberとは、特定の地域に根差して活動するVTuberのこと。地域情報に特化した動画投稿やPRを主な活動内容にしていることから地域振興系VTuberとも呼ばれ、地元メディアや地場産業と協業し、独自の文化圏を創生している。
VTuberは地方創生の要になるか?
町おこしの手段として生まれた「ゆるキャラ」「ご当地萌えキャラ」の文化は、今なお経済効果を生んでいる。ご当地VTuberは、その流れをくむと同時に、キャラクター性を持った〝人格〟として、交流を深められることが最大の強みだ。自治体がご当地VTuberを起用するメリットは大きい、とニッセイ基礎研究所の廣瀨涼さんは解説する。
「ご当地VTuberの多くは、地域に根差した活動目的を持ちます。よりコンセプトが明確なアバターというイメージでしょうか。エンタテインメント性を追求する一般的なVTuberと違い、地元に目を向けているからこそストーリー性が生まれ、ブランディングしやすいのです」
すでにほぼすべての都道府県にご当地VTuberがおり、地元企業と協業するなど地域創生の一助として見逃せない存在になりつつある。地方経済の柱になるようなVTuberが登場しそうだ。
おきなわ部 根間うい
初配信 2019年3月/チャンネル登録者数 8.21万人
沖縄県内の情報を配信する「おきなわ部」部長。プロ野球チーム「琉球ブルーオーシャンズ」のバーチャル応援大使、第19回琉球海炎祭PR大使に就任するなど積極的に活動中!
オタク系ライター/たまごまごさんの推しポイント
地元沖縄県内の知名度は何と66%!
〝根間うい〟のココがすごい!
根間ういは沖縄県民の66%が認知しているといわれる、Webとリアルの垣根を越えた存在。地方のゆるキャラと同じノリで「沖縄といえば根間ういだよね」と呼ばれるようになってほしいです。
2022 ©okinawa club.
越後屋ときな
初配信 2020年8月/チャンネル登録者数 5.23万人
県内のグルメを頻繁に扱う。ほかのご当地VTuberとのコラボ「ご当地親睦会」を頻繁に行なっているのも特徴的で、透明感のある歌声を生かしたカバー曲やオリジナル曲も人気。
編集部/テラダの推しポイント
新潟県と名産品の米と芋愛にあふれる歌姫です
〝越後屋ときな〟のココがすごい!
新潟県のアイドルユニットの「RYUTist」や「Negicco」とのコラボ楽曲のほか、1stアルバムを発売するなど、ご当地VTuberとしてはかなり異色。バーチャルシンガーとしても大注目のひとりです。
©2020 越後屋ときな.
春日部つくし
初配信 2018年2月/チャンネル登録者数 5万人
デビュー当時からPR活動を行なっており、2021年に埼玉バーチャル観光大使へ就任。ちょこたび埼玉公式チャンネルに観光動画をアップしている。彼女がCVを務める合成音声ソフトも人気!
編集部/ワタナベの推しポイント
3D技術にも定評のある埼玉バーチャル観光大使
〝春日部つくし〟のココがすごい!
十数人以上のVTuberのモデルを手がけているスゴ腕3Dモデラ―! 観光大使としての配信動画や3D衣装作りの技術も一級品。その才能にどんどんスポットが当たってほしい!
画像提供/埼玉県
舞鶴よかと
初配信 2018年8月/チャンネル登録者数 4.12万人※
福岡市中央区舞鶴生まれのバーチャル博多っ子。冠番組『舞鶴よかとの「ここが!福岡!よかろうもん⁉」』(RKBラジオ)や、『エンタテ!区』(RKB毎日放送)出演など、地元メディアでも活動中。
編集部/ハラグチの推しポイント
見れば一発で元気になる博多っ子
〝舞鶴よかと〟のココがすごい!
視聴者にひたすら挨拶をする朝配信『あさの15分あいさつ運動!!!』は見ているだけで気持ちが明るくなります。チャット欄に「おいっさー!」と書き込んで挨拶しよう!
©2010-2022 MAIZURU YOKATO.
※登録者数は「福岡グルメ三昧 よかとちゃんねる」(1.41万人)と「福岡バーチャルぶらり旅よかとプロジェクトR」(2.71万人)を合算。
青森りんこ
初配信 2019年11月/チャンネル登録者数 1.33万人
県内の観光情報やグルメの話題を中心に発信しているVTuber。コロナ禍での津軽鉄道グッズコラボで売り上げ全額支援を行なうなど、地元企業やメディアとの協業も非常に多い。
編集部/チバの推しポイント
青森県へ行きたくなるユニークな活動内容!
〝青森りんこ〟のココがすごい!
「青森りんこデジタルスタンプラリーin津軽半島」や青森競輪のPRを行なうなど、実際に現地へ足を運びたくなるような活動内容がユニーク。ご当地VTuberとしてのポイントが高いです。
©2022 青森りんこの『あおもりもりだくさんっ!』.
文/たまごまご
※チャンネル登録者数は2022年9月末時点。