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【深層心理の謎】〝弱いつながり〟のほうが仕事に結びつきやすいのはなぜ?

2022.11.14

 街中で芸能人や有名人を見つけるのが得意な人々がいるが、自分はさっぱり無頓着だ。そもそも外を歩いていて知っている人を見つけようという気持ちがまるでない。それだけにひょっとすると自分はいろんな意味で“チャンス”を逃しているかもしれないのだが――。

近くにいるが出会わない人物について考える

 前を歩いていた中年女性が知り合いと出くわしたようで、同じくらいの年恰好の女性と笑顔で挨拶を交わし、道端に止まって立ち話をはじめていた。街中で見かけるありふれたワンシーンだが、ここ数年は自分の身にはついぞ起こっていない現象だ。

※筆者撮影

 某所での用件を終えて山手線に乗り高田馬場に戻ってきた。夜7時半になろうとしている。部屋に戻ってからまだ少し作業が残っているが、午後から何も食べていないので空腹だ。どこかで食べてから帰ることにしよう。駅の早稲田口から「さかえ通り」へ足を向ける。

 仕事でもプライベートでもあまり人と関わることなく孤独に過ごすことが長らく常となっている身ではあるのだが、もちろん知人がいないわけではない。10年くらい前までだったら、この界隈を歩いていて仕事関係の知り合いに出くわしたりするのは珍しいことではなかった。しかし最近はすっかりそういうこともなくなっている。

 その理由はある意味では単純で、仕事をしていたこの近くの会社の編集部が雑誌の廃刊と共になくなってしまったり、近くに住んでいた仕事関係者や同業者の幾人かが引っ越していなくなったりしているからだが、そういえばまだこの近くに仕事場を構えている知人の同業者がいるはずだった。しかしその人物をかれこれ10年以上見かけていない。

 駅の利用はもちろん、買い物したり外食をしたりという行動範囲はかなり重なっているに違いないのだが、その人物に10年以上出くわしていないというのは、考えてみればけっこう奇妙なことのようにも思える。それ以前は路上で見かけたり、偶然に飲食店で出くわしたりすることもあった。

 駅前の歩道を進み。早稲田通りを渡る横断歩道の赤信号を待つ。夜の人出はコロナ禍前の9割くらいといったところだろうか。

 今までこんなことに考えをめぐらすことはなかったが、近所にいるのに10年以上も接触したり目撃したりすることがないというのはけっこう不自然なことだ。そこで考えられるのは1つしかないようにも思える。何らかの理由でその知人は自分を避けているということだ。

 外に出た際、確かに自分はあまり周囲の人々に注目するほうではない。もちろん人が歩く進行方向や動線などの動きには気を配っているが、その人物の属性というか人物像についてあまり気を払うことはない。したがって自分は偶然に知人が近くにいてもきっとその多くは気づかずに見過ごしていそうだ。

 自分のような鈍感な人間がいる一方で、周囲にいる人物の把握が得意な人が存在しているのも事実だ。昔、渋谷にある会社(今はもうない)で働いていた時期があったのだが、その時の同僚の一人が渋谷の街で芸能人の誰某を見たというような話をよくしていたのを思い出す。その同僚はけっこう頻繁に街で芸能人や有名人を目撃しているらしいのだ。つまり周囲に敏感なのである。

 近くにいる同業者もまたおそらく街で自分の姿を何度となく目にしているのだろうが、見つけた際には極力近づかずに気づかれる前に離れたり気配を消したりしていると考えられなくはない。その理由が何であるのかはわからないが、要するに自分とは関わり合いたくないということなのだろう。残念だが仕方がない。

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