「江戸時代から続く味は本当に変わっていないのか」「チェーン店は同じ味を提供できているのか」「スーパーの商品は誰が保証しているのか」。食に関する情報は不透明なものが多いが、Web3でこれらをすべて解決できるかもしれない。
フードNFTコンソーシアム共同会長
後藤博之さん
同コンソーシアムに参画するDX推進企業「Atomos-Seed」代表。ブロックチェーンやAI、XRなど最先端のテクノロジーを活用したサービスやプラットフォームを提供する。
世界的フランチャイズが NFTから誕生
私たちの生活にとって身近な〝食〟においてもWeb3により新たな可能性は広がるかもしれない。
NFTの食文化への活用を推進するフードNFTコンソーシアムはブロックチェーンにおける「耐改ざん性」と「透明性」、トークン活用による「価値の拡張性」に注目した取り組みを進めている。
「例えば150年続く味と言われても現在はそれを証明することはできません。私たちも漠然とそれを信じているにすぎない。ですが、レシピ・味をブロックチェーンにのせることにより、これが150年先でも証明可能となります。もっと身近な例を挙げると〝おふくろの味〟や〝ふるさとの味〟といった簡単になくなってしまう味も残すことができます。
また、レシピ・味データをNFT化することにより、全く同じ味を世界中どこでも誰とでも共有できるようになります。ゆくゆくは名前も知らない個人やお店、企業などが生み出した料理が世界中のレストランが共有される、いわば〝NFTフランチャイズ〟のようなビジネスが生まれる未来がすぐそこまで来ています」(フードNFTコンソーシアム・後藤博之さん)
一方で、NTTデータはブロックチェーンの持つ「追跡性」に着目し、食の安全性を保証する取り組みに力を入れている。
「産地偽装問題はいつの時代も起こります。商品と同時にブロックチェーンの情報も流通していく仕組みを構築できれば、消費者が商品を購入する際に本当に信頼できる商品か確認できるようになるでしょう」(NTTデータ・山下真一さん)
【 現在運用中の関連サービス(1)】
味とレシピのデータを組み合わせる「フードNFT」
食品をNFT化するベースとなったのは、味香り戦略研究所による「味」をデータベース化する技術だ。これによりレシピ以上の情報をデータにのせることができ、資産価値が生まれた。第1弾として、2022年4月に健康チョコレートブランド「メディカレート」がNFTとして発行され、活用が期待されている。
フードNFTの特徴
【 現在運用中の関連サービス(2)】
Web3時代のトレーサビリティーで「食ブランドをより正当に評価する」
NTTデータではブロックチェーン上に産地から流通経路までのすべてを記録した情報をやりとりできる「スマートフードチェーンプラットフォーム」の構築が進められている。特にブランド牛やブランド野菜など、世界中に発信したい食品の信頼を担保することで、生産者の利益向上を目指している。
レシピ・味データがNFT化されることで「おいしいもの」がそのままの形で未来へ受け継がれていく。生産者はブロックチェーンにより、食ブランドの価値保証を実現する。
取材・文/峯亮佑 イラスト/石山好宏
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※保温中および使用後しばらくは、付録の本体中心部が 大変熱くなりますので、やけどなどにご注意いただき、絶対に触らないようにしてください。また、使用後は、必ず、USBケーブルをポートから抜くようにしてください。
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