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4年後のエースは久保建英?どこよりも早い2026年北中米W杯代表メンバー予想

2022.11.03

4年後の25歳には真のエースになってくれるであろう久保建英(筆者撮影)

1123日に初戦・ドイツ戦(ドーハ)を迎える2022年カタールワールドカップ(W杯)の日本代表。そのメンバー26人が1日に正式決定した。

森保一監督の口から読み上げられた名前は、W4大会出場の川島永嗣(ストラスブール)、長友佑都(FC東京)らベテランから21歳の久保建英(レアル・ソシエダ)まで幅広い世代の26人。9月に負傷して本大会行きが危ぶまれていた浅野拓磨(ボーフム)、板倉滉(ボルシアMG)、10月に離脱した三笘薫(ブライトン)も問題なく名を連ねた。

ただし、長い間チームの大黒柱だった大迫勇也(神戸)、4年間コンスタントに名を連ねてきた原口元気(ウニオン・ベルリン)が落選。「サプライズはない」と言い続けていた指揮官だったが、最後の最後に非情な決断を下すと同時に、成長途上の東京五輪世代を軸に据えて史上初のベスト8進出を狙う構えだ。

カタールで8強入りが叶えばいいが、ドイツ、コスタリカ、スペインと同組という現状を考えると現実はなかなか厳しい。もしかすると「大目標達成は4年後に持ち越し」ということになる可能性も否定できない。

4年後は48カ国出場。8強以上の道はより険しくなる

その4年後の2026年大会はカナダ・アメリカ・メキシコの共催。出場国が48に拡大し、アジア枠も8・5に増える。今回の最終予選のように、序盤からオマーン・サウジアラビアに立て続けに敗れるような波乱は少ないと見られ、出場権獲得のハードルは下がるが、48カ国参加となる分、ベスト8以上に到達する道は険しくなる。

そういったタフなトーナメントを戦える日本代表がどういう編成になるのか。かなり気が早いが、26人が次回も続くと想定したうえで、4年後を占ってみることにする。

まずGKだが、38歳の川島と33歳の権田修一(清水)は去り、世代交代が進むと見られる。現在30歳で4年後には34歳になる欧州組のシュミット・ダニエル(シントトロイデン)が最年長となり、あとは2000年生まれ以下の若手が台頭するだろう。

その筆頭が東京五輪で6試合フル稼働した谷晃生(湘南)。「若かりし日の川口能活(U-19代表GKコーチ)を彷彿させる鋭い反応とセーブ力を誇るイケメン守護神」だ。2026年は25歳。選手としても油が乗ってくる頃で楽しみだ。

もう1人は怪物的なフィジカル能力とキック力を誇るパリ五輪世代のGK鈴木彩艶(浦和)。ガーナ人の父と日本人の母を持ち、アメリカで生まれ、浦和で育った国際派。190センチの高さと努力を惜しまない人柄も魅力的だ。ポテンシャルは間違いなく高いだけに、4年後の正守護神も夢ではない。

冨安は日本の守備陣をリードする存在になるはず(筆者撮影)

守備陣は今回の20代がベースに

DF陣はカタールまで日本をけん引した長友、吉田麻也(シャルケ)、酒井宏樹(浦和)ら30代の面々が外れ、板倉、中山雄太(ハダーズフィールド)、冨安健洋(アーセナル)、伊藤洋輝(シュツットガルト)の20代4人がチームをけん引すると目される。

その中に割って入りそうなのが、今回ギリギリで落選した瀬古歩夢(グラスホッパー)と菅原由勢(AZ)の2000年生まれコンビ。彼らは久保建英(レアル・ソシエダ)の1つ上で、中学生の頃からコンスタントに日の丸をつけ、世界大会に参戦してきた。菅原は2019年から、瀬古も今年1月に欧州挑戦に踏み切っていて、4年後なら国際経験は十分積み重ねているはずだ。

彼らの背中を追いかけるパリ五輪世代のセンターバック(CB)西尾隆矢(C大阪)、右サイドバック(SB)内野貴史(デュッセルドルフ)、さらにJリーグで異彩を放っている左サイドバック(SB)山原怜音(清水)も興味深い存在。とりわけ、山原は清水でタテ関係を形成することが多い乾貴士が「佑都君に似ている」と話すほどの逸材だ。CKやFKも蹴れる器用さ、攻撃力も魅力で、近い将来の海外移籍も現実味を帯びてきている。そういう経験値もぜひ代表に還元してほしい。

中盤は三笘らが残留も、パリ五輪世代台頭も

MF陣に目を向けると、次期キャプテン最有力の遠藤航(シュツットガルト)が33歳でチームをけん引することが濃厚で、今回の主力級である守田英正(スポルティング・リスボン)、鎌田大地(フランクフルト)、三笘、田中碧(デュッセルドルフ)ら20代半ばの選手たちは生き残るだろう。

もちろん東京五輪世代の攻撃の二枚看板である久保と堂安律(フライブルク)も名を連ねるはず。25歳になる久保には真のエースとして日本をけん引してもらう必要がある。期待通りの軌跡を描けるかはカタール、そしてその後のクラブでの活躍にかかっている。

三笘や久保は4年後も健在のはずだ(筆者撮影)

こうした大激戦区に参戦する若手が何人いるかが気になるところ。そこで期待を込めて選びたいのが、パリ五輪世代の欧州組・斉藤光毅(スパルタ)、ジュビロ磐田の星・古川陽介(磐田)、2013年1月からドイツの強豪・バイエルン・ミュンヘンに移籍する福井太智(鳥栖)の3人だ。

斉藤に関しては、同じパリ五輪世代の鈴木唯人(清水)らとの比較で迷ったが、2021年1月から欧州でプレーし、紆余曲折を経験しながらオランダで着実に基盤を築いている経験値を高く評価した。ドリブル突破力と決定力というストロングも伊東純也(スタッド・ランス)の系譜を継ぐだけの資質がある。

古川も今の若手には数少ない生粋のドリブラー。今年1月の高校サッカー選手権で静岡学園のエースナンバー10をつけたテクニシャンで、今季終盤の磐田のキーマンになっている。守備力や持久力、球際の強さなど身につけなければならない要素は沢山あるが、ここ一番の勝負強さは魅力。彼の枠は今季YBCルヴァンカップでニューヒーロー賞に輝いた北野颯太(C大阪)らとの競争になりそうだ。

そして、バイエルンからオファーが届いた福井も見逃せない選手。ボランチやサイドハーフなど中盤をマルチにこなせる彼は攻守両面で存在感を発揮できる。19歳のバイエルン移籍というと、宇佐美貴史(G大阪)を思い出すが、福井は明らかに宇佐美よりは守備力がある。タフな最高峰のサッカーに適応し、ブレイクすれば4年後のエースの座もあり得るのではないか。

瀬古と談笑する前田大然。坊主頭がトレードマークだ。(左=筆者撮影)

4年後も残るFWは前田大然か?町野ら若手の台頭も期待

最後にFWだが、今回の大迫、浅野、前田大然(セルティック)、上田綺世(セルクル・ブルージュ)という4人のうち、残れるとしたら爆発的なスピードと前からのプレッシングがウリの前田くらいかもしれない。それだけFWは浮き沈みの激しいポジションなのだ。

前田にしても、今の走力を4年後も維持できていればいいが、スピード系の人材は25~30歳の壁にぶつかることも多い。そこを乗り越えてくれると信じて、まず前田大然を選出したい。

それ以外で選ぶなら、まず今回ギリギリまで候補に残った町野修斗(湘南)を入れたい。今年7月のEAFF E-1選手権で頭角を現した185センチの長身FWは足元の技術、ボールを収める力、得点感覚に優れ、FKやCKも蹴る器用さも併せ持つ。9月のアメリカ戦(デュッセルドルフ)では不慣れな粘土質のピッチと屈強な相手の寄せに苦しみ、仕事らしい仕事ができなかったが、これも環境適応次第で解決できる問題。彼もいち早く海外へ行った方がいい。成長はその行方次第というところも大だが、素材としてはかなり有望だ。

今季オーストリア1部で公式戦2ケタ得点とノリに乗っている22歳の点取屋・中村敬斗(リンツ)も特筆すべきである。彼もまた1つ年下の久保建英らとともに中学生の頃から日の丸を背負ってきた選手だ。2019年夏にオランダへ渡り、シントトロイデンを経て、2021年2月からオーストリアでプレー。昨季はUEFAカンファレンスリーグも経験した。ここから欧州5大リーグに飛躍することも十分考えられるだけに、4年後が大いに楽しみだ。

U-19日本代表の横山は速さと鋭さが武器(中央=筆者撮影)

最後の1枠は悩ましいところだが、将来性を買ってU-19代表の現エース・横山歩夢(松本山雅)を抜擢したい。「ネクストダイゼン」とも称される彼は切れ味鋭いドリブル突破と鋭いフィニッシュが武器の点取屋。今はまだJ3でプレーしている選手だが、早ければ来年には欧州へ羽ばたくのではないか。そこで実績を作り、パリ五輪出場を果たせれば、2026年W杯も見えてくる。シュミット、前田とともに「元松本山雅トリオ」を結成してほしいというのが、地元出身の筆者の強い願いである。

 4年後のことを今から語るのは早すぎるかもしれないが、選手選考は次期監督次第。カタールの結果いかんで森保監督の続投もないとは言えない状況だが、そろそろ外国人監督の再登板も考えていいのではないか。サンフレッチェ広島を就任1年目でYBCルヴァンカップ王者へと導いたミヒャエル・スキッベ監督などは筆頭候補と目される。果たしてJFAはどのような判断を下すのか。仮に「スキッベジャパン」が実現すれば、満田誠らが代表の主軸入りすることも考えられる。

そういった未来も想像しつつ、まずはカタールでの日本の戦いをしっかりと見極めることが先決。先々への希望を持てるような戦いをぜひとも見せてほしいものである。

<2026年W杯予想メンバー>
GK…シュミット、谷、鈴木
DF…板倉、中山、冨安、伊藤、瀬古、菅原、山原、西尾、内野
MF…遠藤、守田、鎌田、三笘、堂安、田中碧、久保、斉藤、古川、福井
FW…前田、町野、中村、横山

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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