お金で苦労する親の背中を見て育った子どもたちとそうでない子どもたちの間には、成人後、どのような差が生まれるのだろうか。
serendipityはこのほど、30歳以上60歳未満の子どものいない未婚の男女全国1,688人を対象に「子どもの頃の親の経済状況と自身のお金の悩み」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。
子どもの頃に親がお金で苦労していた姿を見て育った人は、大人になってからお金のことで悩む傾向に
子どもの頃、親はお金に対してどのような様子だったか尋ねたところ、「貧乏だった」(18.5%)が最多。以下、「『お金がない』が口癖だった」(14.6%)、「金銭的な理由で色々と我慢させられた」(14.5%)と続き、子どもの頃に親がお金で苦労していた姿を見た人は41.0%いた。
一方、「親がお金に困ったことはなかった」(13.3%)、「裕福またはどちらかと言うと裕福だった」(7.3%)、「欲しいものは何でも買ってもらえた」(4.0%)など、親がお金に苦労していた姿を見なかった人は18.3%だった。(※1)
※1 「あてはまるものはない」(40.9%)、親がお金に苦労していた姿も苦労していない姿も両方見てきた人は除く。
「子どもの頃、親がお金で苦労していた姿を見た人(以下、「見た人」)」(692人)と「子どもの頃、親がお金で苦労していた姿を見なかった人(以下、「見なかった人」)」(305人)に個人年収を尋ねた。見た人の最多は「100万円未満」(17.6%)、見なかった人の最多は「200万円以上300万円未満」(14.4%)。500万円未満は、見なかった人よりも見た人の方が割合は多く、500万円以上は、反転する傾向にあることがわかった。
続いて、個人の貯金額を尋ねたところ、見た人と見なかった人の最多は共に「貯金はない」(見た人:23.4%、見なかった人:13.1%)。見た人は見なかった人よりも1.78倍多くいた。
最後に、お金に対して感じている課題や悩みについて尋ねたところ、見た人、見なかった人共に半数以上が「老後の生活資金が心配」(見た人:54.3%、見なかった人:51.5%)と回答。「収入が思うように増えない」(見た人:46.0%、見なかった人:27.9%)、「貯金ができない」(見た人:39.0%、見なかった人:24.9%)は、見なかった人よりも見た人の方が1.5倍以上多いこともわかった。
これらの結果により、親がお金で苦労していた姿を見た人は、大人になってからお金のことで悩む傾向にあることがわかった。
<調査概要>
調査期間:2022年10月6日~7日
調査手法:インターネット調査
調査対象: 30歳以上60歳未満の子どものいない未婚の男女全国
有効回答者数:1,688人
調査機関:Freeasy
出典元:合同会社serendipity 調べ
構成/こじへい