キャンプブームの今、山林を購入する人が増えている。その多くはプライベートキャンプ場を持ちたいというキャンパーだが、中には〝投資〟を目的にしている人も。何と1円から始められるという山投資のメリットや方法を聞いた!
山を手放したい人から安く買って活用する
「山の処分に困っている持ち主が多数いるのをご存じですか?」
こう語るのは、「山王」と呼ばれ、日本全国に1000を超える山を所有する投資家の永野彰一さん。
「正確に言えば山というのは山林の土地ですが、持ち主の多くは高齢で管理がままならない、相続が発生する前に手放したいなどと悩んでいます。そういった方から山を1円で購入するか、手間賃をもらい引き取る。この積み重ねによって山の数が1000に到達し、現在は年間数百万から数千万円の利益を上げています」
さらに山への投資には別のやり方も。
「山を借り、土地を活用して収入を得るのもひとつの方法です」
と話すのは、富士山の裾野でキャンプ場を運営する志村尚太さん。
「イチ押しはキャンプ場です。私の場合、もともとあったキャンプ場をそのまま借り、自分なりに手を加えて経営しています。今年の夏は大盛況で、月の売り上げが2000万円を超えました」
新たな投資ジャンルの基礎知識をまずは学習。そのうえで、ふたりの山投資スタイルを見てほしい。
なぜ儲かる?山投資の基礎知識
Study 1|山を買う方法と借りる方法の2つ
山投資には大きく2つのスタイルがある。ひとつは山を購入して収入を得る方法。
「私の場合は1円で買うのが基本です。山に立つ電柱などからの定期収入や、山の転売収入が儲けになります」(永野さん)。
もうひとつは山を借りて、土地を活用して収入を得る方法。
「キャンプ場がおすすめです。小規模なものなら100万円で始められますよ。何よりキャンプブームが追い風に」(志村さん)
Study 2|購入や賃貸に免許は不要
山の取引は不動産業者を介して行なうのがベストだ。
「売買でいえば業者を介したほうが価格交渉しやすく、売買契約書の作成や所有権の登記など必要な手続きをスムーズに進められます」(永野さん)。
業者を介せば購入や賃貸にあたって特別な免許は必要ない。ただし、山の敷地を切り拓いてキャンプ場にする場合は異なる。
「自治体に開発許可申請などの提出が必要になります」(志村さん)
Study 3|条件を満たせば、固定資産税は0円!
山を所有すると原則、固定資産税を毎年支払わなければならない。
「ただし、同じ市区町村に自宅などがなく、不動産評価額の合計が30万円未満なら固定資産税はかかりません。維持コストの負担なく山を持ちたい人は、自宅などがない自治体で、概ね3ha以下の山林を選びましょう」と永野さん。
なお山を借りる場合は所有ではないため、固定資産税はかからない。
Study 4|山の物件情報は不動産情報サイトでチェック
山の物件情報は『アットホーム』などの不動産情報サイトでリサーチできる。根気よく探し、気になる山を見つけたら業者に問い合わせるのがセオリーだ。
「安く買うためには交渉は不可欠。ひとつ山を購入して実績を作れば、次の山につながります」(永野さん)。
「キャンプ場の場合、レアケースではありますが、後継者に悩むキャンプ場オーナーから経営を引き継ぐという手も」(志村さん)
取材・文/百瀬康司 イラスト/川崎タカオ
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