DIME MAGAZINE
いざ外貨預金を始めるにあたって、一番気になるのはやはり為替レートだ。今が円安のピークなのか、それともまだまだ円安は継続するのか。買いタイミングの判断は非常に難しい。そこで米国株の賢人に米国ドルの買い時を尋ねると意外な答えが返ってきた。「為替レートは気にせず購入したほうがいいですよ」──そこには為替初心者が陥りやすい間違いに気づかせてくれる、為替の鉄則が詰まっていた。米国株投資YouTuber・ロジャーパパさんが外貨預金を語る。
投資YouTuber
ロジャーパパさん
チャンネル登録者数10.5万人。昨年、10年以上勤務した外資系企業を退職しサイドFIREを達成。今年7月、『月5万円の米国株投資で経済的自立を達成する！ FIRE最強の教科書』（SBクリエイティブ）を出版。
※こちらの情報は取材時（8月末時点）のものです。
日本人は円を持つ必要ナシ！？ドル預金は米国株投資の準備金
米国株投資を専門とするYouTuber・ロジャーパパさんは「基本的にキャッシュのほとんどは米ドルに替えて保有しています」と話す。自らの外貨保有のノウハウについて語ってくれた。
「およそキャッシュの9割は米ドルです。もちろん私も日本で生活をしている以上、日本円は必要になります。しかし一方で生活の中での収入は基本的に日本円で入ってきます。こうした日本円のキャッシュフローが確保されている状態ならば日本円の預貯金は必要最低限で十分であると考えているんです」
外貨を組み込んだポートフォリオを構築する際に、収入が日本円のみだと円：ドルのキャッシュ比率は、日本円に傾く一方になってしまう。
「だから私の場合は、収入はすぐにドル替えするんです。この時、為替レートはあまり気にしていません。事実、この半年で1ドル110円台の時も、130円台の時も変わらずドルを購入しています」
円安局面においてドル替えをすることに割高感はないのだろうか。
「私は、為替差益で利益を狙うということはしていません。為替相場を読むことは非常に難しく、それができるならFXで利益を出すことができているでしょうから。
私がキャッシュをドルで保有するのは、リスク分散と利便性、長期保有のメリットが大きいからです。特に利便性に関しては、私のように米国株に投資している人にとっては、一番意味のあることです。
米国株投資をしていない、もしくはする予定のない人でも今、定期預金などの長期保有資産となっている日本円があるならドルに替えてしまってもいいと思います。ドルという資産の形に不安があるというなら、私とは反対に日本円：ドルを9：1、つまり、資産の10％だけでもいいでしょう。
いずれにせよ、円安が進むと日本円換算で資産が増えますし、金利も付く。ドルに対する信頼が高まれば、次はドル建ての株式や不動産に挑戦する選択肢も出てきます。外貨預金は資産形成の第一歩としてもオススメです」
ロジャーパパさんが提案する日本人向けポートフォリオ
米国株投資に興味がある人はドルの比率は常に変化する。「私も円建て：ドル建ての比率は必ずしも9：1にこだわっているわけではなく、米国株の買いタイミングではドルは米国株や債券といったドル建て資産に変わります」（ロジャーパパさん）。
最新号
