10月11日(火)より全国旅行支援が開始される。日本に在住している人が日本全国へ旅行に出かける際に使える支援策であり、2020年7月~12月に実施された「Go Toトラベル」以来、約1年10ヶ月ぶりの全国が対象となる割引支援策となる。東京都を除く46道府県は10月11日(火)から、東京都は10月20日(木)から開始となる。
今回は全国旅行支援の活用のポイントをテレビの解説でもお馴染みの航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんが解説!
航空・旅行アナリスト
鳥海高太朗さん
旅行の専門家として、自らも現地へ足を運んだ経験をテレビ、ラジオなど各種メディアで発信している。コロナ禍で国外に6回渡航。
※こちらは10月8日時点の情報です。変更の可能性もありますので、最新の情報は旅行会社・旅行予約サイト・宿泊施設、そして旅行先の県の全国旅行支援のホームページをチェックしてください。
40%割引+平日3000円・休日1000円のクーポンを付与! 実は祝日が狙い目!!
今回の全国旅行支援、宿泊代金・旅行代金の40%が割引され、宿泊のみの場合は一人1泊あたり5000円、交通付きの宿泊であれば一人1泊あたり8000円が割引の上限となる。更に宿泊する各都道府県内で利用できる地域クーポンは平日3000円、休日1000円がもらえる。今回、10月11日~12月20日宿泊分(21日チェックアウト)を対象としているが、休日に該当するのは土曜日の夜の宿泊のみであり、11月3日(文化の日)、11月23日(勤労感謝の日)の祝日は3連休にならない平日の谷間の祝日ということで、祝日の前後に宿泊しても平日扱いとなるのだ。祝日も狙い目と言うことになる。
宿泊のみなら一人1泊12500円が最大の割引額に!赤ちゃんも1人にカウント
割引上限額を最大限活用するには、宿泊のみの場合は一人1泊12500円で上限の5000円割引、交通付きの宿泊であれば一人1泊20000円で上限の8000円割引となる。この割引については、複数人で宿泊する場合は一人あたりで上限が設定されることから、宿泊のみの場合は2名利用なら1室25000円、4名利用なら1室50000円の部屋が上限となる。そして、子供については、子供料金などが設定されている場合などでも赤ちゃんも含めて1人とカウントし、地域クーポンも赤ちゃんでも3000円がもらえるのだ。
そして平日であれば5000円強のビジネスホテルや旅館の利用がおすすめであり、5000円の平日宿泊であれば、40%割引で3000円となり、更に3000円の地域クーポンがもらえることで実質0円となる。観光庁も逆ざや(割引相当額がプラスにならない)にならなければ実質0円でも問題ないという方針を示している。今回はリーズナブルな宿泊施設も恩恵を受けることになりそうだ。
クーポンはチェックイン時に原則受け渡し、電子クーポンの県も
気になるクーポンの受け渡し場所であるが、原則宿泊するホテルや旅館でチェックインをする際に紙クーポンで渡されるところがほとんどで、大阪府など一部の県では電子クーポンを採用し、スマートフォン上にアプリをダウンロードして利用するケースもある。クーポンの受け渡し方法は都道府県単位で異なることから県ごとに設置されている事務局のホームページなどを確認するといいだろう。
ワクチン接種3回以上が条件、2回以下の場合は陰性証明書が必要
更に全国旅行支援では、ワクチン接種3回以上もしくは新型コロナウイルスの陰性証明書を条件としている(一部の県では、県内旅行のみ2回でも適用可能な県もある)。3回接種が証明できるワクチン接種証明書の提示が必要となるが、最も簡単なのがワクチン接種後に接種券に接種済みのシールが貼られるが、名前も含めた接種券の紙をスマートフォンで撮影し、宿泊施設にチェックインする際に提示できれば問題ない。またプラスチックカードの「マイナンバーカード」を持っていれば、新型コロナワクチン接種証明書アプリをダウンロードして登録することで、スマホアプリ上でいつでも簡単に接種証明書を提示することが可能だ。
ワクチン接種2回以下の場合は、PCR検査もしくは抗原検査(抗原定性検査)を受け、陰性証明書の取得が必要となる。PCR検査はチェックインする3日前から当日、抗原検査はチェックインする前日・当日に検査したものが有効となる。自宅などでできるセルフでの抗原検査キットは陰性証明書の発行ができないことから認められず、検査機関で行った検査での陰性証明書の取得が必要である。自治体によっては無料検査も行っており、無料で検査できれば費用負担は不要となる。検査結果は紙でなくても、メールで送られた陰性証明書も有効となる。なお、12歳未満は原則、ワクチン接種証明書・陰性証明書の提示は不要となる。
今回は出張での利用も可能に!
今回の全国旅行支援、実は旅行だけではなく、会社の出張での利用も認められる(公費での出張など一部対象外もある)。出張で地方に出かけた場合にも平日3000円・休日1000円の地域クーポンがもらえることから、出張が更に楽しくなること間違いなしだろう。出張先での食事代に使ったり、会社や家族へのお土産代などに充てることもできるのだ。1回あたりの連泊については7泊まで可能となっている。
Go Toトラベルとの違いは?
「Go Toトラベル」との違いについては、今回の全国旅行支援は、各都道府県単位で事業を実施する。Go Toトラベルでは全国を管轄するGo Toトラベル事務局が事務手続きなどを管理していたが、今回は各都道府県で設置する事務局が対応する。東京都を除き、既に県民割を実施していたこともあり、そのまま引き継ぐケースがほとんどだ。東京都の場合は、県民割を実施していなかったことで準備に時間を要することから10月20日からの開始となった。更に新型コロナウイルスの感染が拡大した際には、Go Toトラベル実施時は各都道府県から国に対して一時停止を要請して国が判断していたが、今回は都道府県知事の判断だけで、全国旅行支援での旅行割引を一時停止することが可能となるのだ。
そしてクーポンについても一部ルールが変わる。Go Toトラベルでは旅行する都道府県に加えて、隣接県でのクーポン利用が可能だった。しかし、全国旅行支援で発行される地域クーポンは旅行する県内のみで利用となる。また地域クーポンの有効期限については、ほとんどの県で旅行最終日(チェックアウト日)までとなるが、神奈川県のように旅行最終日の翌日から起算して7日後まで有効(ただし12月21日まで)というケースもあり、訪れる県によって一部異なることから、各都道府県の事務局のホームページを確認しておくとよいだろう。
予約済みの旅行については原則適用可能だが、できないケースもある!
既に予約済みの宿泊や旅行商品については、割引申請の手続きをすることで、現在の予約を適用させることが可能となっているが、取り扱いの旅行会社・旅行予約サイト・宿泊施設、更には県によっては取り直しをしなければならないケースがあるほか、星野リゾートのように10月11日開始は間に合わないことでスタート時期を遅らせるホテルチェーンや宿泊施設、旅行会社も既に出ている。不明点については、予約をしたところに問い合わせをする必要があり、例えば旅行予約サイトでホテルを予約した場合には窓口はホテルではなく旅行予約サイト側になる。
10月11日に開始されることになるが、最新の情報は旅行会社・旅行予約サイト・宿泊施設、そして旅行先の県の全国旅行支援のホームページをチェックして欲しい。
鳥海高太朗/航空・旅行アナリスト、帝京大学経済学部地域経済学科非常勤講師。
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