KDDIは、携帯電話向けの通信サービス、3G(3rd Generation)を2022年3月31日にサービス終了しました。
ただし、厳密には、auの場合はCDMA 1X WIN(その後改名にて〝au 3G〟)のサービスのことを指すので要注意です。
ちなみにiPhone 5/5s/5cは4G LTEには対応しているものの、VoLTE(4G LTEを利用した音声通話サービス)非対応のため、3Gサービス終了に伴いauでは利用できなくなってしまったのは残念です。
ちなみにドコモやソフトバンクも今後、3Gを終了する予定になっています。
3Gは4Gや5Gに比べると通信速度を上げにくいこともあり、通信量が増えた今では時代遅れのネットワークになってしまいました。
しかし、3Gケータイは今でも侮れません。丈夫で小型軽量な長所は健在です。それは当時から最新の技術力を最大限に生かしたモデルが多数、ラインアップしていたからです。
3Gケータイの時代が終わりを迎える中、一陣の旋風を巻き起こした特徴的な端末の紹介で、まったり「あの頃」を懐かしんでいただきたいと思います。
今回は、当時大流行した、auのデザイン系フィーチャーフォンを2機種、ご紹介したいと思います。
au「INFOBAR」は美しさと使いやすさを追求した「au design project」のファーストモデル・ケータイ!
このau「INFOBAR」は、2003年10月31日にKDDIのブランドであるauから発売されました。みなさんご存じの「au design project(エーユー デザイン プロジェクト)」による、印象的なパッションが弾けるデザインです。
au design projectは、2003年から2007年まで実施されていた、auのデザインを超格好良くするためのプロジェクトです。
当時の携帯電話には「性能の向上」が求められた結果、どれも画一化された見た目になっていました、その状況を打破するためにau design projectが始まったのです。
本機はコンセプトモデル「info.bar」を元としたデザインで作成され、au design project第1弾として登場し、世間をあっと言わせました。筆者もその時あっと言いそうになった記憶があります。
その後、2009年4月にKDDIは「iida」という新たな派生ブランドを立ち上げたため、au design projectと「NEW STANDARD」がiidaブランドに統合されたのは記憶に新しい所です。
パッと目を引く筐体は、マグネシウム製のストレート式のデザインであるのは見逃せません。外部メモリーは非対応でカメラは31万画素CCDと、筆者にとっては多少心もとない仕様ではあったものの、カラーバリエーションはNISHIKIGOI(赤とベージュ)・ICHIMATSU(黒と白)・BUILDING(藍と銀)の3色を揃えたオシャレさんでありました。
さらに2004年4月よりANNIN(白)が発売され、爆発的な人気を得ることになりました。
直近では、2018年に本機種をモチーフとした「INFOBAR xv」が発売されました。OSにAndroidを用いていました。
au「INFOBAR」の主な仕様
サイズ:約W42×H138×D11mm
質量:約87g
画像サイズ:2.0インチ
メインカメラ画素数:約31万画素CCD
au「MEDIA SKIN」は新しい感触と美しい映像をまとったエモーショナルなケータイ!
こちらのau「MEDIA SKIN」、2007年3月23日にauから発売されました。
MEDIA SKINは、情感に訴える新しい〝触感〟を用いたフィーチャーフォンです。
au design projectの第6弾で、デザイナーの吉岡徳仁氏によるフリップカバースタイルが特徴です。
実はカラーによって独特の触感があり、例えばオレンジとホワイトはファンデーションに利用されているシリコン粒子を配合した塗料を用いさらっとした触感、ブラックは特殊ウレタン粒子を含んだソフトフィール塗料を用い、しっとりした触感となっているのには驚きです。
ここだけの話、おサイフケータイやワンセグ機能を搭載していました。また、世界初の26万色QVGA有機ELメインディスプレイを採用。画面がとても美しかったのです。
コンパクトながらハイスペックなMEDIA SKINは、これまた大ヒットして一世を風靡するのでありました。
au「MEDIA SKIN」の主な仕様
サイズ:W50×H110×D13.1mm
質量:約105g
画面サイズ:約2.4インチ
メインカメラ画素数:約131万画素
ここ最近のスマホは、様々な機能が進化しておりますが、そろそろデザイン性に思いっきり針を振りきった機種が現れてきても良い時期なのではないでしょうか。もしそんな機種が登場したら……! それを思うと今日もまた寝不足になりそうです。
取材・文/FURU