何かと不安なVUCA時代を生き抜くために、リスキリングや学び直しをしたいと思っている人が増えています。
そこで、‟ビジネスパーソンのためのライフハック”をコンセプトに、創刊以来36年にわたってビジネススキルに関する情報をお届けしてきた「DIME」が、今こそリアルに学びたいセミナーを厳選してお届けする「DIMEカレッジ」を、2022年6月から開講しました!
「DIMEカレッジ」では、ビジネススキルを磨く、経営者や起業家のリアルストーリーを聞く、今知りたい学問を専門家に学ぶ、などのテーマに沿って、時には少人数でのワークショップス、時には講演会スタイルでお届けし、満足度の高い学びの場を提供していきたいと思っています。
プレゼンテーションクリエイター/書家の前田鎌利さんをお招きして、大好評の中終了したVol.1に続き、Vol.2のセミナーを9月から新たに開講しました。
Vol.2はビジネススキルの根幹ともいえる”話し方“を徹底的に学ぶ3回の講座で、題して「話し下手やあがり症も克服!仕事が円滑に進むコミュニケーション講座」。3回ともプロの講師をお招きし、様々な角度から”話し方“を徹底的に学ぶ内容となっています。
ここでは、先だって9月25日(日)に新宿・四谷にて行われ、大盛況だった第1回めのセミナー『“感じがいい人”と思われる言葉の言い換え方&行動を学ぶ!』の内容を一部ご紹介します!
第1回目講師は…言い換えのプロ・大野萌子さん!
お迎えしたのは、公認心理師/産業カウンセラーの大野萌子さん。大野さんはシリーズ累計50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』の著者で、最新著書『仕事も、人間関係も、驚くほどうまくいく!「感じがいい人」の行動図鑑』が9月30日に発売されたばかりの、大人気講師です。
大野萌子さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演・監修多数。
この日は、仕事の人間関係を円滑にするために必要な「感じのいい人」と思われる言葉や仕草について、ワークを交えながら詳細に教えてもらいました。
仕事のトラブル、そのほとんどは…
まずは、参加者の皆さんに早速質問することから講義が開始されました。
「この数字、なんだかわかりますか?私が日々相談業務を行っていて、実感している数字のひとつ、トラブルの要因についてです。
相談にいらっしゃる方は最初、体調が悪いですとか、やる気が出ませんとか、この仕事が向いていないのではとか、様々なお話をされるのですが、突き詰めていくとその原因の90%は人間関係に行きつくんですね。
主には上司との関係、次に同僚や部下との関係、続いて取引先との関係、という感じでしょうか。身近な人間関係のトラブルが日々のメンタル不調を作ってしまうのではないかと思っています。
ということは、逆に考えてみれば、身近な人間関係さえうまくいけば、仕事もプライベートも充実するということなんですよね。基本的には日々のささいなことの積み重ね、やりとりがうまくいくことで、セルフコントロールができたりモチベーションが上がったりするんです」
うん、うん、と力強く頷く参加者多数。やはりみなさん、何かしらの人間関係に悩んでいるのかもしれません。大野さんは冒頭、人間関係をよくするためのコミュニケーション力を高めることが、もっとも大事なスキルであること、「よいコミュニケーションをとれる=感じのいい人」となって人との関わり方が上手くいくと、仕事もスムーズに進むという好循環が生まれるとお話されました。
感じのいいひとになるポイントとは?
実際の講義では、3つのポイントに絞り、一つずつワークも取り入れながら丁寧に教えてくださいましたが、ここではほんの一部をご紹介します。
まずは自分の気持ちを知ることから始める
コミュニケーションスキルがどんなに高くても、自己コントロールができない、ゆとりのない人には使いこなせない、と大野先生。それを確かめるためのワークを行いました。
「喜怒哀楽です。みなさん日常生活の中で、最近どんな喜怒哀楽がありましたか?まず一つずつ思い浮かべてもらって、隣の人と話してみてください」
参加者同士、様々な話が盛り上がっていましたが…その心は?
「ぱっと思い浮かんだ方、全然思い浮かばない方、いたんじゃないでしょうか。それぞれぱっと思い浮かんだ方は、ご自身の気持ちをちゃんとつかみきれている方だと思います。
思い浮かばなかった、という方は、自分のことなのに自分の気持ちをないがしろにしてしまっているのではないかと思ってほしいです。
日本の教育は他者優先なんですね。迷惑をかけないように、とか、相手がどう思っているのかばかり気にしてしまって、自分の気持ちを押さえたり、耐え忍んでしまいます。
これがいきすぎると、自分の気持ちがつかめなくなるんです」
自分の気持ちがわからない人が、いいコミュニケーションをとろうとしても難しいのだそう。自分の気持ちをまず自覚しないと、相手に何をしてほしいのかが明確にならないからです。そのトレーニング法とは…。
「日々、自問自答してみてください。たとえばTシャツを買う時、青と白どっちにしようと悩んでいたら、なぜ自分は悩んでいるのか、を考えてみます。似合う似合わないのか、TPOで悩んでいるのか。また、何のためにTシャツを欲しいと思っているのかなど、心の動きと自分の行動を答え合わせしてみます。これを繰り返すと自分の気持ちに目がいきやすくなり、自分を大事にするという意識をもつことができてきます」
ネガティブなワードをあまり使わない
その後、セミナーではいくつかのティップスがありましたが、ひとつだけワードに関するお話をご紹介!
「みなさん、結婚式のスピーチを頼まれたら、使う言葉を気にして選びますよね。何かマイナスを感じさせる言葉は選ばないようにするはずです。そういったときは意識しているのに、日常生活はどうでしょうか?そこまで気にしていないですよね。
でも日々の会話は積み重ねなので、ポジティブな言葉を選んで使うことが、人との関係性をよくしていくんですね。こんな言葉使ってませんか?」
「よく使ってるな…と思ったら注意です。これらは逆説の言葉です。例えば口癖で“でもね”という人がいます。“でもさー”で話し始める人もいます。これは今からあなたの話を否定しますよ!と言ってるようなものですよね、印象がよくありません。
また“いいんだけど”って使う人もいますが、これはよくないって言っていることになってしまいますね。これも相手にいいイメージを与えられません」
どうしたらポジティブな言葉が使えるのか…というお話もありましたが、気になる方はぜひ、近著『仕事も、人間関係も、驚くほどうまくいく!「感じがいい人」の行動図鑑』をチェックしてみてください!
『仕事も、人間関係も、驚くほどうまくいく!「感じがいい人」の行動図鑑』(小学館刊)
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第2回「ビジネスシーンでもう困らない!相手に必ず伝わる話し方」は10月30日(日)に実施予定!講師は日本話し方センターの代表取締役・横田章剛さんを迎えて開催します。その模様は@DIMEにて、後日ご紹介します。
「DIMEカレッジ」は今後も様々なビジネスセミナーを開催予定です。ご期待ください。
取材・文/町田玲子(DIME編集部)