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【深層心理の謎】適度にストレスを受けていたほうがタフなメンタルを醸成できる?

2022.09.27

 久しぶりに外でハシゴ酒をしたい気もするし、その一方で読みたい本もあればネットで観たい映画もある。しかし何はともあれ目先の仕事を片付けなければならない。娯楽よりも仕事が優先されるのは当然だが、ほかにもしたいことがあるだけに、ちょっとしたストレスを感じることも否定できない。

足りない時間について考えながら本駒込駅を歩く

 浪費できる時間は1秒たりともないと思っているが、起きてから寝るまでの間、常に全力疾走というわけにもいかない。休憩やリフレッシュに充てるひと時は決して無駄な時間ではないだろう。

 所用を終えて東京メトロ南北線・本駒込駅界隈に来ていた。夜7時半になろうとしている。最近はすっかり日も短くなり日没後の街は暗い。界隈は基本的に住宅街なのでなおさらだ。

※筆者撮影

 どうしても今夜中に片づけてしまわなければならない作業が出てきてしまい、もういい時間なのだか「ちょっと一杯」というわけにはいかなくなった。しかしどうせ何か食べなくてはならないので、電車に乗る前にこの辺で何か食べてから帰りたい。本郷通りの歩道を東大方面に下る。

 フリーで仕事をするようになってからというものの、2、3日完全に休めるのは年末年始など年に数えるほどしかない状況が続いている。年末年始も意図的に休んでいるのであって、正月返上で進めたほうがよい仕事や作業があったりもしていた。

 もちろん仕事以外にも時間を費やしてみたいことはいくつもある。読みたい本もあるし、観たいネット配信の映画もある。行ってみたい飲食店や居酒屋もあるし、久しぶりにサウナや温泉にも行ってみたい。

 無為に時間を過ごしている暇は一瞬たりともないと言えるのだが、そうはいっても休憩したりゆっくり過ごすひと時も必要であるし、日常の雑務やル—ティーンワークに取り組まなければならない時間もある。

 思ったように時間を活用できないのはもどかしいというか、場合によってはストレスにもなるだろう。したいことがすぐにはできないのは歯がゆい思いがしてくる。

 目の前を家族連れが歩いていた。買い物帰りだろうか。2人の男児と女児はまだ小学校低学年くらいだ。

 まだまだ暑い日もあるが、子どもたちの夏休みが終わってもう久しく経つ。小学生の低学年の頃まではとにかく夏休みが長く感じられて、なんだか永遠にずっと休みが続くのではないのかとさえ思えたものだ。

 退屈ともえいる夏休みの日々だったが、今にして思えばなんだか懐かしくもなる。自分にも確かに時間を持て余していた時期があったのだ。忙しない日々を送っている今の自分には心が癒される思い出だ。

適度なストレスにあるメンタルへの“ワクチン効果”

 本郷通りを進む。時間に追われたくはないものだが、かといって今の自分が小学生時代の夏休みの頃のように有り余る時間を無為に過ごす日々を送って楽しいはずはない。

※筆者撮影

 というよりも時間があればあったで、仕事を含めて読書や映画観賞や街歩きなどに時間を割いて、ある程度自発的に忙しく過ごしそうではある。時間を持て余していた時期をノスタルジックに振り返ることはあっても、今の自分がそうなりたいかと問われれば多くは「ノー」なのだろう。

 最新の研究でもある程度時間に追われ、ストレスを感じることは個人の精神的回復力を高め、メンタルヘルスの悪化リスクを軽減するのに役立っていることが報告されている。“ストレスフリー”であるよりも、低レベルから中程度のレベルのストレスを受けていたほうが、将来的によりタフなメンタルが醸成できるというのである。


 新しい研究によると仕事上のストレスとなる迫り来る締め切りなどは実際には脳にとって有益である可能性があります。

 この研究では低レベルから中程度のレベルのストレスが回復力を高め、うつ病や反社会的行動などのメンタルヘルス障害を発症するリスクを軽減するのに役立つことがわかりました。

 低度から中度のストレスは個人が将来のストレスの多い状況に対処するのにも役立ちます.

「ある程度のストレスがある環境にいる場合はより効率的かつ効果的な労働者になり、パフォーマンスに役立つ方法で自分自身を組織化できる対処メカニズムを開発することができます」

※「University of Georgia」より引用


 ジョージア大学の研究チームが2022年5月に「Psychiatry Research」で発表した研究では、実験を通じて低レベルから中レベルのストレスはメンタル面での回復力を促進し、認知機能上のメリットを促す可能性があることを報告している。

 研究チームは生活上のストレスについてのアンケートに回答した1200人以上の若年成人のデータを分析した。

 アンケートではたとえば「先月、予期せぬことが起こって動揺したことがどれくらいありましたか?」や、「先月、やらなければならないことに対処できなかったことがどのくらいの頻度でありましたか?」など、特定の考えや感情をどのくらいの頻度で経験したかについての質問が出されて、参加者はそれに回答した。

 次に認知機能を測定するテストが課され、認知の柔軟性、タスクを切り替える能力、一連のオブジェクトを記憶することを含む画像シーケンスメモリ、作業記憶と処理速度といった神経認知能力が測定された。そして研究チームはこれらの測定結果を参加者の回答と照らし合わせたのだ。

 分析の結果、低レベルから中レベルのストレスは心理的に有益であり、問題のあるメンタルヘルス症状への一種の予防接種として機能する可能性があることがわかったのである。ストレスはメンタルヘルスにおけるワクチンの働きを担っていたのだ。

 もちろんメンタルへの“ワクチン効果”を発揮するのはあくまでも低レベルから中レベル程度のストレスであり、高いレベルのストレスが続けば、メンタルはもちろん肉体的にもきわめて大きなダメージが及ぶ可能性がある。あくまでも適度なストレスがメンタルのタフネスを向上させているのだ。

ラーメン屋のサバ味噌定食を味わう

「駒本小学校前」の交差点にやってきた。相変わらず人通りは少なく、車の交通量もそれほど多くはない。

※筆者撮影

 左側のコーナーにステーキ丼の店が見えて興味を惹かれる。しかし今はあまり肉という感じではなかった。通りの反対側にも飲食店の明りが見えるので、横断歩道を渡ってみることにする。

 本郷通りの反対側に移り、少し歩いたところに遠目からも見えていた店はラーメン屋のようだ。店先の展示を見てみるとサバ味噌定食も推していることがわかる。そういえばサバ味噌を外では久しく食べていなかった。今は肉よりも魚のほうが食べたい気分だ。入ってみよう。

 扉を開けると入口すぐのところに券売機がある。ラーメンのメニューのほうが多いのだが、確かに定食もある。ここは迷わず「鯖味噌定食」のボタンを押した。

 店内はカウンター席のみで、かなり奥のほうまで伸びている。先客はおらず、カウンターの中ほどに着席してお店の人に食券を渡す。見たところワンオペのようだ。

 個人的にサバの味噌煮は間違いなく好物の1つで、一時期は自分でよく作ったりもしたのだが、素人料理のメニューとしては仕込みにも調理にもけっこう時間がかかるし、味もそれなりである。手間をかけて1人前を作るのは割りにも合わないし、スーパーでなかなか美味しいレトルトのサバ味噌煮が売られているので最近はもっぱらそればかりだ。

 料理を待っていると、男性1客に続き女性同士の2人連れが入店してきた。入店時にたまたま先客がいなかったが、それなりに地元で人気のお店であることがわかる。お客のいずれもラーメンを注文しているようで、やはり基本的にはラーメン屋なのだろう。

※筆者撮影

 サバ味噌がやって来た。分厚く輪切りにされたサバの切身が豪快に盛り付けられている。ひと目見て食欲が湧くビジュアルだ。さっそくいただこう。

 まず最初に口を着けたサバ出汁のスープが美味しい。これにカエシを加えてラーメンのスープになるのだろう。そしてコクのある味噌だれで煮込まれたサバはご飯がすすむ味つけだ。休むことなく食べきってしまいそうだ。

 何かとストレスの多い現代の社会生活の中で、もちろん美味しいものを食べることは効果的なストレス解消法になる。しかし食べることでストレスを晴らすことには大きな落とし穴もあるだろう。それは当然食べ過ぎることだ。

 もちろんお酒もそうだ。美味しい料理もお酒も1日の労苦に報いて明日への活力になるが、食べて飲んでばかりいれば生活習慣病へ一直線である。このサバ味噌を美味しくいただいたならば、今日は何も食べずに済ませることにしたい。とはいえ僅かばかりの寝酒の時間を欠かすことはできそうもないのだが。

文/仲田しんじ


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