世界一大きなラバーダックがデトロイドオートショーに登場!
世界5大オートショーのひとつ「デトロイドオートショー」。近年新型コロナの影響で中止になっていたが3年ぶりに開催。バイデン大統領も訪れ、久しぶりのオートショーの会場は盛り上がっているが、Jeepのブースには巨大なダック人形が登場!
実は「ジープとダック」は切っても切れない関係だということを知っているだろうか。
Jeepの野外ブースに登場した巨大ダック
©Detroit auto show
9月14~25日デトロイドで開催されている北米国際自動車ショー。世界最大級で久々の国際的なオートショーということもあり、さまざな新型車が登場。しかし、Jeepブースは車だけでなく、野外会場のデコレーションが話題に!それが、高さ61フィート(約18メートル)、重さ8000ボンド(約3600キロ)ある世界最大のラバーダックの登場だった。
日本の人にとって、「なぜJeepにアヒルのラバーダックが登場しているのか?」と不思議に思う人も多いだろう。しかし、今北米ではJeepとダックは切っても切れない関係になっているのだ。
Jeepとダックとの関係
Jeep、特にラングラーのオーナー同士のコミュニティーは強い。筆者もJeepラングラーが愛車だが、それを乗っているときに、対向車線にJeepラングラーが通ると、手を挙げてあいさつをする。駐車場に停めているときも、他のラングラーオーナーから声を掛けられ「Nice Jeep!」と言われることも多々ある。
JLの古いタイプのJeepラングラーに乗っていたときは、走っているとき警察官に車を停められ「娘が君のようなJeepを欲しがっているけど、どこで購入した?」と聞かれるほど。(正直スピード違反で捕まったと思った)。
それほど、Jeepラングラーのオーナーは他のJeepラングラーのことを気にかけて、お互い褒めあっている。その思いがカタチになったのがJeepにラバーダックを置く「Ducking」だ。
「Ducking」とは?
この「遊び」の始まりは2020年カナダ、オンタリオからだという。明確なルールはなく、気に入ったJeepにラバーダックを置く。置かれた人は、それを他のJeepに置いてもよいし、集めてもよい。
置くゴム製のアヒルもどんなものでもよく、今ではアマゾンやEtsyに「Ducking」用にラバーダックがセットになったモノが販売されており、「You’ve been ducked」や「Cool Jeep」などのラバーダックとともに付けるメッセージも販売されている。
単純な「遊び」だが、ラバーダックを他のJeepにタグ付けするのも楽しいし、タグ付けされるのもハッピーな気持ちになる。なんともほっこりとした「Ducking」という遊びがJeepオーナーの中で流行っているのだ。
この「Ducking」という遊びは、特に東海岸で流行っており、筆者が住む西海岸ではまだ浸透していない。私もJeepオーナーなので、「誰かタグ付けしてくれないかな~」とひそかに期待をしているのだが、残念ながら私が住むエリアでラバーダックがタグ付けされているJeepをまだ見たことはなく、筆者の愛車もまだラバーダックはつけられていないが、根気よく待ち続けたいと思う。
ラングラーの新型EV車も初お披露目
©Detroit auto show
デトロイドオートショーではJeepの巨大ダックが注目を集めているが、新型の『ラングラー・ウィリス4xe』(Jeep Wrangler Willys 4xe)が初公開。ラングラーのサハラ、ルビコン、ハイアルティチュードモデルのプラグインハイブリッド車は発売されているが、オフロード仕様の「ウィリス」モデルにもプラグインハイブリッド車を拡大展開することが発表された。
これからはEV車の時代になるのか
筆者は昨年開催されたロサンゼルスのオートショーに参加したが、例年より参加メーカーが少ないことに驚いた。そして、このデトロイドオートショーも例年より参加メーカーは少ないと聞く。それでも、新型車の展示は注目が集まるが、やはりどのメーカーも電気自動車EVに力を入れているようだ。
筆者が住むアメリカ、カリフォルニア州は2035年以降、ガソリン車やハイブリット車の新型販売の禁止が決定しており、アメリカでは徐々に電気自動車へのシフトが進んでいる。
アメリカではテスラなどEV車を見かけることが増え、都心ではスーパーマーケットやモールに電気自動車のチャージステーションも多く点在している。
現時点ではガソリン車がなくなることが想像できないが、ガソリンステーションが電気自動車のチャージステーションに変わる未来もそう遠くないのかもしれない。
文/舟津カナ
編集/inox.