株で年収1億円超えのトレーダーに聞く、勝率9割で小さく勝ち続ける4つの秘策

2022.09.25PR

給料はなかなか上がらず、子どもの教育費が重くのしかかってきている。

副業も初めてみたが、なかなか利益につながらない。そこで思いついたのが株である。しかしどうやれば株で利益を出せるのだろう。今回は「株チャート最強の教科書」（SBクリエイティブ発刊、定価1540円）の著者でトレーダーの山下勁先生に株について教えてもらった。

50万円を1億円にするための考え方

――先生は他のトレーダーとは違う、ユニークな株式運用の考え方をしていると伺いました。

山下先生　私の株の取引に関する考え方は「小さな積み重ねで確実な利益を得る」です。

まず、50万円の運用資金があったとして、1億円を目指すとします。あなたならどうしますか？50万円でも買える小型成長株で、値上がりが10倍になる10倍株を買いますか？そんなことができるのは多分、株の天才か非常に運の良い人か、未来から来た人でしょう。私の経験からしたら、そんな人はごく少数です。未来から来た人なんていませんよね？

普通の人に10倍株なんて、達成できないのが普通です。例えば2007年に上場したZOZOTOWN（旧スタート・トゥデイ）という会社があります。当初の株価は約80円ほどでした。2018年には株価が4800円まで値上がりしています。ざっと60倍です。

あなたは50万円すべてをつぎ込んで、この会社の株を買うことができたでしょうか？できた人は天才です。未来から来た人も買っていたでしょう。でも普通の人はそこまで上がるなんて、予想できないはずなのです。

運用利益5％を積み重ねていく

山下先生　つまり、10倍株を目標にするのは間違いなのです。ではどうやって50万円を1億円にしたら良いでしょうか。私だったら、月利5％の運用で1億円を目指します。5％で利益はたったの2万5000円です。でも翌月はさらに5%(26,250円)プラスで55万1250円になるでしょう。こうやって毎月5％ずつ増やしていけば10年後には1億7000万円になっています。

この「小さな積み重ねをやっていこう」というのが、私の株式運用の考え方の基本です。この小さな利益を大切にするやり方で、50万円をコツコツ増やして1億円にしていく。その手法を新刊書「株チャート最強の教科書」で紹介しました。

多くの人は「会社の成長」という視点で株を買うかもしれません。そうすると、上がっても下がっても、成長への期待から株を持ち続けてしまうのです。私のコツコツ積み重ねる買い方だと、上がった時の利益は5％と少ないですが、下がったらさっさと損切できます。多くの人は「今は下がっていても、今後は成長するかもしれない」と持ち続けてしまうのです。

ハイリスクハイリターンではなく、ローリスクローリターンで、着実に増やしていきましょう。

勝率9割を超える4つのポイント

――なるほど！月にたった5％といえども、積み重ねると大きな額になりますね！次はもう少し具体的な方法を教えてください。

山下先生　私が皆さんに提案したい具体的な方法は4つあります。1）プライム市場の安定銘柄を買う、2）ニュースになった銘柄を避ける、3）決算日は持ち越さない、4）根拠のあるエントリーと利益確定をする、です。4つを実現させれば、勝率は9割を超えることも可能です。

私が提案するのは大きく値動きしない安定銘柄の底値を狙うやり方です。安定銘柄とはいわゆるプライム銘柄と呼ばれるもので、2022年4月から東京証券取引所の市場再編で東証一部上場からプライム市場へと移行した銘柄です。

私は、安定した根動きをする株価の中で、毎月5％を狙います。安定しているとはいえ、株価はどれも必ず上下8％は動きますから、その中で確実に5％を狙うのです。

プライム銘柄を選ぶ理由はいくつかありますが、上場廃止や倒産といった危険が少ないのが一番の理由です。私自身は時価総額5000億円以上の安定銘柄を買っています。

2）のニュースはSNSなども含みます。YouTubeチャンネルでも株はよく取り上げられていますが、それは他人の考え方を取り入れているだけです。株式は自分で考えて行うべきなのです。

3）の決算日や年末年始、ゴールデンウイークなどの連休は持ち越さない方が良いと思います。決算では、想定外の動きをしやすいこと。また、休みの間に何が起こるかわかりませんし、選挙の前も手じまいしておくことをおすすめします。どちらも予想外に動くことがあるからです。

4）の「根拠のあるエントリー」については詳しい説明を新刊書でご紹介していますが、ごく簡単に言えば「何となくのトレードはしない。根拠が必要である」ということです。エントリーする時は1つの根拠だけでなく、最低3つの根拠が必要です。

トレードでは、移動平均線の位置、移動平均線と株価の関係、安値、高値、上昇しているのか、下落しているのか、横ばいなのか、チャート上に示された様々な情報をチェックしてからエントリーします。チャートに従った売買を心掛けるのがポイントで、それが「根拠」なのです。

――最後に株式初心者へのアドバイスをお願いします

山下先生　まずは売買せずに、デモトレードをしてみてはいかがでしょうか。デモトレードで8割、9割の勝率になってから、本番に臨んでください。そして自分なりの入り口（買い）や出口（売り）の根拠を考察できるように努めてみてはいかがでしょうか？

トレーダーになるには医師の国家試験や司法試験に受かるよりも、また、MBA（経営学修士）を取得するよりも簡単だと思います。ただし、稼げるトレーダーになるためには、必ず努力が必要だということを申し上げたいと思います。

―－ありがとうございました！

利益は小さくても必ず勝ち続ける……そんな株取引を提案する山下勁先生。株をやるきっかけは「大学生の時、独占欲の強い彼女に軟禁されたのがきっかけ」だったと言う。独自に考案したチャートの見方についての詳細は、ぜひ新刊書「株チャート最強の教科書」で学んでみて。

著者　山下勁(やましたけい)さん
◎1986年神奈川県横浜市生まれ。
◎大学在学中の20歳のときに、株式投資を始める。初めての株式投資で、原資の50万円を600万円に増やすビギナーズラックを経験。ちょうどその頃、20歳からの2年間、束縛の強い彼女に軟禁されながら、「再現性のある儲かる株式投資」を追究。23歳で1200万円の原資を3200万円に増やし、25歳のときには、独自のテクニカル投資を完成させる。
◎8％前後の高利益率が得られそうな場面のみを厳選し、効率よく稼ぐのがモットー。専業主夫の「片手間」に株で「億」を稼ぐ。
◎現在は「副業アカデミー」で株式投資の講師を務めるかたわら、2児の父親として専業主夫となる。趣味は「ポケモンGO」。
◎著書に、『中華屋アルバイトのけいくんが年収1億円を稼ぐ1日1分投資』『見習いカメラマンのけいくんが年収1億円を稼ぐ月3分投資』（ともに小社刊）、『専業主夫けいくんのほったらかし投資で年収1億円』『専業主夫けいくんのほったらかし投資で1億円稼ぐ株ドリル』（ともに宝島社）などがある。

文／柿川鮎子

編集／inox.