仕事でExcelを使っていても、ショートカットキーを使いこなしている人はどのくらいいるでしょうか。ショートカットキーの使い方をマスターすると、仕事の効率が格段にアップします。今すぐ使えるExcelのショートカットキーを8選紹介します。
利用頻度が高いショートカットキー
Excelのショートカットキーのなかでも、とくに利用頻度が高いものを三つ紹介します。Excelに詳しくない人でも、一度は使ったことがあるかもしれません。どのキーを押せばよいかあやふやだった人は、この機会にしっかり覚えて活用しましょう。
コピー&ペースト「Ctrl+C」「Ctrl+V」
Excelのショートカットキーのなかでもよく使われるのが、「コピー&ペースト」です。マウスで操作するときは、コピーしたい範囲を選択し、ツールバーのホームタブから「コピー」を探してクリックしなければなりません。
ショートカットキーを使うと、範囲を選択したあと「Ctrl」と「C」を同時に押すだけでコピーできます。ペーストするときは、貼り付けしたい場所にカーソルを合わせ、「Ctrl」と「V」を押せば完了です。
この方法はWindowsの場合なので、Macでコピー&ペーストをするときは、「Ctrl」の代わりに「Command」キーを押しましょう。
上書き保存「Ctrl+S」
作成途中のデータを上書き保存したいときに便利なショートカットキーが、「Ctrl+S」です。面倒な表作成の途中で突然パソコンがフリーズしてしまい、それまで作っていたデータが消えてしまったという苦い経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
動作が不安定になっても、慌てずにこのショートカットキーを押せば、データが消えてしまうことなくしっかり上書き保存されるので安心です。
ツールバーのファイルタブからマウスでクリックするより圧倒的に簡単なので、こまめに上書き保存しながら入力すれば、うっかりデータが消えてしまうトラブルも防げます。
Macを使っている人は、「Command+S」で保存できます。
ファンクションキーのみでショートカットキー
Excelではファンクションキーにもさまざまな機能が割り当てられています。ファンクションキーとは、キーボードの一番上に並んでいる「F1」「F2」などのキーのことで、通常「F1」から「F12」まで並んでいます。
ファンクションキーをショートカットで使うときは、「F1」や「F2」などのキーを押すだけです。
【覚えておくと便利なキー】
F1:Excelのヘルプ画面を表示させる
F2:選択しているセル内の文字列の末尾にカーソルを移動させる
F5:「ジャンプ」のダイアログを表示する
F12:「名前を付けて保存」のダイアログを表示する
MacでもWindowsでもデフォルトではファンクションキーに画面の明るさや音量調節の機能が割り当てられています。そのため、Excelのショートカットに使うには、システム環境設定でキーボードの設定を変更しておくことが必要です。
「関数」Excel独自のショートカットキー
Excelの大きな特徴は、「関数」と呼ばれる数式で手間がかかる処理を簡単に行えることです。Excelの関数入力に便利なショートカットキーを二つ紹介します。
関数の挿入ダイアログ表示「Shift+F3」
Windowsで関数名の挿入や検索のダイアログを表示させるときは、「Shift」を押しながら「F3」を押します。Excelには全部で486種類もの関数があるので、すべての関数名や書式を覚えるのは不可能に近いことです。
「Shift+F3」のショートカットキーを使えば、画面上に関数検索できるダイアログが表示されるので、欲しい機能を見つけてセルに挿入できます。関数名がわからないときも、機能や説明などでの検索が可能です。
Macでは、「Shift+F3」を押すと関数の挿入や検索を行える「数式パレット」がブックの右側に表示されます。
数式バーの切り替え「Ctrl+Shift+U」
「Ctrl+Shift+U」は、Excel画面のリボンの下に設置されている数式バーの展開と折りたたみを切り替えできるショートカットキーです。
数式バーには、選択しているセル内に入力されている数式や文字列が表示されます。セルのなかに複数行の数式や文字列が入力されているときにこのショートカットキーを使うと、数式バーのスペースが広くなり、2行目以降の値や文字列も確認できます。
Macでは、「Control+Shift+U」で数式バーの切り替えが可能です。
「差が付く」マニアックなショートカットキー
Excelには、あまり知られていないショートカットキーもあります。もっと早く知りたかったと思うようなマニアックで便利なショートカットキーを二つ紹介しましょう。
フラッシュフィル機能「Ctrl+E」
フラッシュフィルとは、法則性に沿ってデータを自動入力してくれる機能のことです。フラッシュフィル機能を使うには「Ctrl」と「E」を同時に押します。
例えば、氏名を姓・名で分けたデータを作りたいときは、氏名を入力したセルの横に姓・名それぞれを入力したセルを作り、カーソルを合わせて「Ctrl+E」を押すと、そこから下のセルにも同じ法則で姓・名が自動で入力されていきます。
ほかにも、メールアドレスをユーザー名とドメイン名に分けたいときや、姓・名に分かれているデータをフルネームにしたいときなども、フラッシュフィル機能を使えば一つずつ手入力する手間がかかりません。
フラッシュフィル機能のショートカットキーはWindowsもMacも「Ctrl+E」と共通ですが、Excel2013以降のバージョンでのみ利用可能です。
セル・行・列の挿入「Ctrl+Shift++」
表作成の途中でセルや行・列を挿入したいときは、「Ctrl+Shift++」(テンキーを使わない場合)または、「Ctrl++」(テンキーを使う場合)のショートカットキーが便利です。
行や列を選択してショートカットキーを押せば、下に一行、または右に一列ずつ挿入されます。セルを選択してショートカットキーを押したときはダイアログが表示されるので、挿入したい方向を選んで「OK」をクリックすればセルを挿入できます。
また、セル・行・列を削除したいときは、削除したい行や列・セルを選択して「Ctrl+-」を押せばOKです。Macの場合は「Ctrl」の代わりに「Command」キーを押しましょう。
可視セルの選択「Alt+;」
「可視セル」とは、Excelの画面上に表示されているセルのことをいいます。「Alt+;」は、この可視セルだけを選択してコピーするためのショートカットキーです。
Excelで作成した表は、意図的に行や列を非表示にできます。そのままコピー&ペーストすると、非表示になっている列や行もコピーされてしまうので、ペーストしたあとに削除しなければなりません。
非表示の行や列を含めずにコピーするときは、範囲を選択したら「Alt+;」を押し、そのあとで「Ctrl+C」を押せば見えているセルだけコピーできます。
マウスで操作するより簡単で正確なので、覚えておくと便利なショートカットです。Macの場合は、「Command+Shift+Z」で可視セルの選択ができます。