愛犬の誘拐を予防する11のポイント
コロナ禍で在宅時間が増えたことにより、世界的にペットを飼う人が増加した。ペットを求める人が増えたことによってペットの販売価格が上がったことも影響し、誘拐されるペットも増えている。
日本では現在ペットは法的には財産や所有物とされているが、イギリスでは2021年11月、飼い主の心理的な苦痛を配慮して、愛情の対象としての存在としてのペットの誘拐が新たな犯罪に定められた。
イギリスでは2020年のペットの誘拐が2000件報告されており、このうち7割が犬の誘拐であったという。この記事ではアメリカのケンネルクラブと迷い犬の保護団体が紹介する、ペットの誘拐を予防するため・万が一誘拐された場合の11のTipsを解説しよう。
目を離さない
外出の際は常にリードをつけて、愛犬が視界に入る距離を保とう。こうすることで迷子になったり、誘拐犯のターゲットにならずに済む。
庭で遊ばせるときは必ず付きそう
表通りに面していてもそうでなくても、庭でリードを外して自由に遊ばせていると誘拐犯の目を引きやすい。特に表通りから見える庭は、格好のターゲットになりうる。庭で遊ばせるときには必ず、誰かが一緒に付きそうこと。
人通りのない道は避けて
早朝や夜、暗くなってからの散歩ではできるだけ人通りのない道を避けよう。周りに人がいる場所では誘拐される確率は低くなる。もし誘拐されたとしても目撃者がいる可能性が上がるからだ。
個人情報をオープンにしすぎない
散歩中に見知らぬ人がかわいい犬に惹かれて近づいてくることはよくあることだろう。けれどあなた自身についても犬についてであっても、あまり多くの情報を開示してしまうとリスクにつながることもある。特に愛犬の値段や住んでいる場所などについて口にするのは控えよう。
散歩ルートに変化を持たせる
いつも同じ道を散歩するのは良いことに思えるかもしれないが、散歩のルートに変化がないということは、犬を誘拐しようと考える相手に自分たちの行動が読まれてしまうことになる。ときどきは散歩ルートに変化を持たせて、愛犬の安全を守ろう。
店の外につないで待たせるのは禁止
窓越しに見える場所であっても、買い物中に店の外で愛犬を1人にするのは非常に危険な行為だ。ほんのわずかな時間、愛犬から注意がそれたすきにリードを外して愛犬が連れ去られる事件は起きる。店内に入る必要がある場合には、ペット連れで入れるショップにするか、愛犬には留守番してもらおう。
車内で1人にするのもNG
店の外につないで待たせるのが危険なのと同じく、車内に愛犬を1人にするのも危険な行為である。愛犬が誘拐される可能性があるだけでなく、窓が割られたり、車ごと盗まれる危険が増すことになる。
入念に探そう
万が一、愛犬がいなくなったときは、可能なかぎりあらゆる場所に最近の愛犬の写真をポストしよう。SNSをはじめ、自宅近くのコミュニティページ、掲示板など。地元の保護施設や動物病院、保健所などに届けられてないか確認も忘れずに。情報が入ったらいつでも連絡をもらえるようにしておこう。
マイクロチップを活用
首輪や迷子札は役に立つが、残念ながら簡単に取り外しが可能である。もしマイクロチップが埋め込まれていれば、見つかったときにすぐ飼い主に連絡をもらうことができる。
必ず警察に連絡を
ペットの誘拐は犯罪だ。警察に届ければ助けてもらえる可能性がある。もし誘拐されたのなら当局に情報を入れることで注意を払い、逮捕してもらえる可能性がある。誘拐されたときにはまた、マイクロチップの管理会社にも連絡すること。
マイクロチップの情報更新を
マイクロチップの情報は常にアップデートしておこう。同時に、迷子札の内容も最新のものであることを確認すること。
イギリスと同様、残念ながら日本でも犬の誘拐は増えている。誘拐の目的は転売のほか、繁殖、虐待、動物実験、謝礼に加えて自分の飼い犬にしてしまうケースも。自宅から外に出たら、飼い主には愛犬を守る意識が求められている。
New offence to tackle dog theft moves step closer | GOV.UK
文/森野みどり