お月見は日本古来からの文化で、中秋の名月である十五夜に月を眺めて楽しむことだ。そんなお月見シーズンに、大手バーガーチェーン店が期間限定で展開する月見メニューが、いまSNSを中心に「月見対決勃発」と話題になっている。
「美味しい!」と評判の月見メニューだが、それぞれいったいどう違うのだろうか。@DIME編集部では、日本マクドナルド、ケンタッキー・フライド・チキン、ロッテリアの3社の月見メニューを食べ比べてみたいと思う。
今回比較する商品のラインナップはこちら
マクドナルドからは、発売当初から人気のある「月見バーガー」。たまごと、100%ビーフパティ、スモークベーコン、トマトクリーミーソースをゴマ付きバンズでサンドしている。
ケンタッキーからは「とろ~り月見フィレサンド」。国内産チキンフィレ、目玉焼き風オムレツ、レタス、オリーブオイル入りマヨソースを全粒粉バンズで挟んでいる。
ロッテリアからは「半熟月見絶品チーズバーガー」。最大約8mmに粗挽きされた牛肉を塩・胡椒・オレガノでシンプルに味付け、2種類のナチュラルチーズ、ロッテリアオリジナル半熟タマゴをバンズで挟んでいる。
まさに対決! 三者三様の魅力が、拮抗する美味しさとなっている
月見と言えば卵が一番のポイントだ。白身の部分は3社全てプリっとした歯ごたえのあるものになっているが、大きく違うのが黄身。「月見バーガー」の卵はボイルされた弾力のあるものになっていて、黄身の半熟が苦手で卵をさっぱりと食べたいという人はこちらがおすすめ。
この黄身の形態の違いからか、卵自体の厚さや弾力のあるプリっと感は「月見バーガー」がダントツだ。「とろ~り月見フィレサンド」と「半熟月見絶品チーズバーガー」はかじると黄身が半熟でとろりとした食感と濃厚な味が口に広がり、他の食材と絡みあう。特に「半熟月見絶品チーズバーガー」はソース類が使われていないため、この黄身のとろみがソースのはたらきをして口の中で他の食材と上手く絡ませてくれる。黄身の味をしっかり感じたいならばロッテリアがおすすめだ。
包装紙に包まれたサイズ感はほぼほぼ同じだが、気持ち「とろ~り月見フィレサンド」がずっしりしているように感じる。これはチキンフィレの厚みが影響していそうだ。食べ応えという意味でもチキンフィレは歯ごたえもあるため咀嚼数も増える。
「月見バーガー」や「半熟月見絶品チーズバーガー」のパティはほろほろと噛み砕ける柔らかさであるため、その分バクバクと食べやすく、1個では物足りないかもしれない。やはり、食べ応えがあるという面では「とろ~り月見フィレサンド」だろう。ちなみに、ボリュームがありつつも、重さを感じずにぺろりと食べられるのは、3社で唯一入っているシャキシャキのレタスのおかげだ。みずみずしさと甘さがいいアクセントとなっている。
バンズは三者三様、もちもち食感が好きならば「半熟月見絶品チーズバーガー」一択! 噛めば噛むほどパンの甘みを感じることができ、パンの弾力がクセになりそう。バンズに+αの個性を求める人には、「月見バーガー」。唯一ゴマがバンズについており、ぷちぷちとした食感とゴマの香りが楽しめる。「とろ~り月見フィレサンド」は全粒粉を使用。全粒粉ならではの香ばしい香りと軽い食感が特徴的だ。
味付けは全く違う。それが、それぞれの商品の個性をより際立たせている。「月見バーガー」はトマトクリーミーソース、「とろ~り月見フィレサンド」はマヨソース。「半熟月見絶品チーズバーガー」はパティへの塩・胡椒・オレガノといったシンプルな味付けでソースが塗られていない。
「月見バーガー」もケンタッキーもソースがとても濃厚なので、ちょっとくどいなと感じる人には素材の味を生かしたロッテリアがよさそうだ。ちなみに、残念ながら食べにくさは「とろ~り月見フィレサンド」がNO.1。ソースだけではなくレタスの水分もあるため滑りやすく、しっかりと握っていないとポロリとこぼれてしまう。お手拭きは必須だ。
最後に、価格の比較をしてみたい。「月見バーガー」は360円。「とろ~り月見フィレサンド」は460円。「半熟月見絶品チーズバーガー」は530円となっている。金銭的なコスパを考えるとマクドナルドの企業努力は眼を見張るものがある。「月見バーガー」は2個くらいならぺろりと食べられる食べやすさと、シンプルだからこそ飽きのこない商品になっているため、最初から2個頼むのもアリだなと感じた。
さらに、9月14日にはモスバーガーも「月見対決」に参戦! あなたの”食欲の秋”を満たすのはどれだろうか?
文/田村菜津季