クラス最高の健康と安全のための機能を身近な価格で提供
Appleから同社を代表するスマートウォッチに画期的なテクノロジーとパフォーマンス、重要で革新的な安全機能を搭載したApple Watch Series 8と新しいApple Watch SEが発表された。
Apple Watch Series 8は、大きな常時表示Retinaディスプレイと強くて耐亀裂性の高い前面クリスタルを搭載し、人々に愛されているApple Watchのデザインを採用。
Apple Watch Series 8は、一日中使える18時間のバッテリー駆動時間を提供し、心電図アプリケーションや転倒検出などのクラス最高の健康と安全のための機能に加えて、皮膚温測定機能や過去の排卵日を推定する機能、衝突事故検出、国際ローミングを導入することで性能がさらに強化された。
新しいApple Watch SEは、アクティビティの記録、高心拍数と低心拍数の通知、緊急SOSなどの主なApple Watchの体験に加えて、新しい衝突事故検出機能や3つのクラシックなケースの仕上げに完璧に合う完全に再設計されたバックケースを搭載し、37,800円(税込)とより身近な価格で提供される。
どちらのモデルもwatchOS 9を搭載し、「ルナー」「メトロポリタン」などの新しくよりカスタマイズ可能な文字盤、強化されたワークアウトアプリケーション、睡眠ステージ、これまでにない心房細動履歴機能、そしてまったく新しい服薬アプリケーションも登場する。
watchOS 9を搭載した新しいApple Watch SEは、さらにカスタマイズ可能な文字盤や強化されたワークアウトアプリケーションなどを備えている。
今回の発売に際して、Appleの最高執行責任者であるジェフ・ウィリアムズ氏は次のようにコメントしている。
「大切な人とつながり続け、よりアクティブに過ごし、より健康的な生活を送るためにApple Watchが役立っているとお客様から聞いています。Apple Watch Series 8は先駆的なテクノロジーを採用して、これらの分野における私たちの取り組みを強化し、Apple Watch SEは先進的な主な機能を新しい価格でお届けします。watchOS 9を搭載した最高のスマートウォッチは、かつてないほど多くの機能を提供します」
Apple Watch Series 8とApple Watch SEは9月8日より注文受付がスタート、9月16日(金)より販売が開始される。
女性の健康のための手首皮膚温測定
月経周期は健康の重要な指標であり、多くの医師がバイタルサインとして捉えている。Apple Watch Series 8は、ほかのすべてのヘルスケアデータと同様にプライバシーが保護される設計のもと、健康についてより詳しい情報を女性に提供する革新的で新しい皮膚温測定機能を搭載している。
Apple Watch Series 8は2センサーデザインを採用し、皮膚温測定のための独自のアプローチを導入している。肌に最も近い本体の背面にセンサーを1つ、そしてディスプレイのすぐ下にもう1つセンサーを搭載することで、外部環境による偏りを減らすと、同社ではアナウンスしている。
夜間の手首皮膚温は、全身の体温のよい指標になり得る。Apple Watch Series 8のセンサーは睡眠中に5秒おきに手首の皮膚温を計測し、0.1°Cのわずかな変化まで測定。ユーザーはヘルスケアアプリケーションの中で、運動や時差ボケ、病気によって起こり得る夜ごとの基準値からの変動を確認できる。
Apple Watch Series 8の新しい皮膚温測定機能により、ユーザーは推定される過去の排卵日の通知を受け取ることが可能だ。排卵がいつ起きたか知ることで家族計画に役立てられ、Apple Watch Series 8がこれらの推定日をヘルスケアアプリケーションで提供することで簡単かつ手軽になる。このように皮膚温測定は月経の予測の精度も向上させる。
Apple Watch Series 8の新しい皮膚温測定機能を利用するユーザーは、推定される過去の排卵日と向上した月経予測の通知を受け取り、家族計画に役立てることができる。
さらに、iOS 16とwatchOS 9では、周期記録を利用するすべてのユーザーは、記録された周期の履歴が、不規則、回数が少ない、または期間が長い月経や不正出血など基礎疾患の症状かもしれない偏差を示す場合、通知を受け取れるようになる。
iOS 16とwatchOS 9では新たに、周期記録でユーザーが記録した周期履歴が不規則、回数が少ない、期間が長いなど偏差の可能性を示している場合に通知を送信できる。
衝突事故検出機能について
衝突事故検出を可能にするため、Appleは、スマートウォッチの中で最も高度なダイナミックレンジ加速度センサーを実現するApple Watchの新しくよりパワフルなジャイロスコープと加速度センサーを活用。先進的なセンサーフュージョンアルゴリズムを開発した。
このアルゴリズムを作るため、専門の衝突実験ラボで一般乗用車を使って正面衝突や追突、側面衝突、横転といった実世界での衝突事故のシミュレーションを行い、これらの新しいモーションセンサーからデータを収集したという。
モーションデータに加えて、衝突事故検出は気圧計、GPS、iPhoneのマイクからの情報を組み合わせ、重大な衝突事故が発生したかどうかを示す独特なパターンを検出していく。
Apple Watchが自動車での重大な衝突事故を検出すると、デバイスはユーザーに確認を取り、10秒のカウントダウン後にユーザーの反応がない場合は緊急通報サービスに電話をかける。
緊急対応者はユーザーのデバイスの位置情報を受け取り、この情報はユーザーの緊急連絡先にも共有される。
Apple WatchとiPhoneの衝突事故検出を組み合わせると、ユーザーが効率的に助けを呼べるようにシームレスに連係していく。
自動車での重大な衝突事故が検出された場合、Apple Watchがユーザーの近くにある可能性が最も高いため、Apple Watchに緊急通報サービスの通話インターフェイスが表示され、一方、iPhoneが最も接続状態の良い通信圏内にある場合はiPhoneを通じて通話が発信される。
衝突事故検出は、先進的なセンサーフュージョンアルゴリズムとApple Watchに搭載された新しくよりパワフルな加速度センサーとジャイロスコープを活用。自動車での衝突事故を正確に検出して通知を届け、10秒のカウントダウン後にユーザーの反応がない場合は緊急通報サービスに電話をかける。
バッテリー駆動時間を最大36時間まで延ばす低電力モード
ユーザーがさらに長時間つながっていられるように、新しい低電力モードでは、iPhoneが近くにある状態のApple Watch Series 8のバッテリー駆動時間を最大36時間まで延ばすことができる 。
この新しいモードは、常時表示Retinaディスプレイ、ワークアウトの自動開始、心臓の健康の通知といった一部のセンサーや機能を一時的に停止または制限するものだ。
ユーザーに新たな体験をもたらすwatchOS 9
最新のソフトウェアは、世界をリードするウェアラブルオペレーティングシステムに新機能と強化された体験をもたらす。その概要は以下のとおり。
この秋の後半に登場する国際ローミングによって、ユーザーは海外旅行中も携帯電話回線につながり続けることができるようになる。低額な追加料金または追加料金なしでiPhoneからApple Watchにプランを拡張でき、世界中の30を超える通信事業者で利用が可能だ。
心房細動と診断されたユーザーは、FDA認可の心房細動履歴機能を有効にし、心拍リズムに心房細動の兆候が現れたおおよその頻度などの重要な情報にアクセスすることで、健康状態についてより詳しい情報を得られる。
前週からの推定を通知で受け取ったり、iPhoneのヘルスケアアプリケーションの中で、心房細動に影響を及ぼす可能性がある睡眠、アルコール摂取量、運動などの生活習慣関連因子を含む詳細な履歴を確認できるようになる。
さらに、ユーザーは心房細動や生活習慣関連因子の情報の履歴が記載されたPDFをiPhoneのヘルスケアアプリケーションからダウンロードして、医師や医療従事者と簡単に共有し、より詳しい情報にもとづいた会話に役立てることもできる。
watchOS 9のこれまでにない心房細動履歴機能は、世界中の保健当局の許可や承認を取得し、米国、オーストラリア6、カナダ、ヨーロッパ、香港、メキシコ、南アフリカ、英国など100を超える国と地域で利用が可能だ。
完全に再設計されたwatchOS 9のコンパスアプリケーション は、より詳細な情報と3つの異なる表示方法を備えている。このアプリケーションは、アナログのコンパスダイヤルとデジタル表記の方角が両方同時に見える新しいハイブリッド表示を提供していく。
Digital Crownを回すと緯度、経度、高度、傾斜が見える表示に切り替わり、さらにDigital Crownを回すと目的地を目指すために「コンパスウェイポイント」と「バックトレース」が見える表示に切り替わる。
「バックトレース」は、GPS情報を使ってユーザーが移動した経路を表示するので、迷ったり方向を見失ったりして足取りをたどる助けが必要な時に便利な機能だ。ルートから外れた時は自動的にバックグラウンドで起動できる。
「コンパスウェイポイント」は、アプリケーション内で直接、場所や特定の地点をすばやく簡単にマークする方法。「コンパスウェイポイント」のアイコンをタップすると、「ウェイポイント」が配置される。「ウェイポイント」を選択すると、その「ウェイポイント」を目指すための方向とおおよその距離を示してくれる。
watchOS 9のワークアウトアプリケーションにはセグメント、スプリット、高度などの新たなセッション中の表示が追加され、より正確なワークアウトデータを提供していく。
ユーザーは心拍数範囲、カスタムワークアウト、ペース、そして今年後半に登場する「レースコース」などの高度なワークアウト体験によりトレーニングを向上させることができる。
トライアスロン、またはスイミング、サイクリング、ランニングを任意の順序で行うアクティビティ向けの新しいマルチスポーツワークアウトは、自動検出を使用してワークアウトを簡単に切り替え、トランジションタイムを記録。
watchOS 9では、ユーザーがどれだけ効率的に走れているかを測定するために役立つ、さらに多くの情報と機能が追加される。歩幅の長さ、接地時間、上下動などの新しいランニングフォーム指標のすべてをワークアウト表示に追加することができる。
watchOS 9では睡眠記録に睡眠ステージが登場し、より詳しい情報も提供される。Apple Watchは加速度センサーと心拍数センサーからの信号を使い、ユーザーがいつレム睡眠、コア睡眠、または深い睡眠の状態にいるかを推定。
睡眠ステージの情報はApple Watchの睡眠アプリケーションで確認でき、ユーザーはiPhoneのヘルスケアアプリケーションでインタラクティブな睡眠ステージのグラフや睡眠時間、心拍数、呼吸数を含む比較チャートなどのさらに詳細な情報を確認できる。
Apple WatchとiPhoneの新しい服薬の体験では、ユーザーが服薬リストを作成。さらに服用スケジュールとリマインダーを設定し、薬の情報をヘルスケアアプリケーションで確認することによって、薬、ビタミン、サプリメントの管理と記録ができる。
FDA認可の心房細動履歴機能によって、心房細動と診断されたユーザーは心拍リズムに心房細動の兆候が現れたおおよその頻度を知り、健康状態についてより詳しい情報を得ることができる。
Apple Watch Series 8のラインアップ
Apple Watch Series 8は、様々なパーソナルなスタイルに合うように、幅広いレンジのケースの仕上げやカラー、バンドの種類が提供される。Apple Watch Series 8にはアルミニウムとステンレススチールのケースで41mmと45mmの2つのサイズで展開され、すべてのバンドに対応する。
Apple Watch Series 8のアルミニウムケースのカラーには、スターライト、ミッドナイト、シルバー、(PRODUCT)REDがあり、ステンレススチールケースにはシルバー、グラファイト、ゴールドを用意。Apple Watch Studioを使って、Apple Watch Series 8は同じコレクションで提供されているどのバンドとも組み合わせることが可能だ。
Apple Watch Series 8は、スターライト、ミッドナイト、シルバー、(PRODUCT)REDのアルミニウムケースと、ステンレススチールのシルバー、グラファイト、ゴールドの仕上げが用意されている。
Apple Watch NikeとApple Watch Hermèsにも、この秋、新しいバンドと文字盤が登場する。Nikeには、あざやかな新色のスポーツバンドと「Just Do It」ロゴがバンドに織り込まれた新しいスポーツループがラインアップ。
この秋から、watchOS 9を実行するすべてのApple Watchユーザーは、Nikeモデルを持っていなくても、新鮮なカラーが登場する「バウンス」文字盤を含めたすべてのNike文字盤を利用できる。
Apple Watch Nikeに、あざやかな新色のスポーツバンドと「Just Do It」ロゴがバンドに織り込まれた新しいスポーツループが登場する。
Apple Watch Hermèsには、数百もの微小の穴を開けてHermèsの「H」をスポーティなパターンで表現したHディアゴナルと、磨き上げられたステンレススチールのチェーンと黒のレザーを組み合わせて手首を二重に包み込むグルメットメタルの2つの新しいストラップが登場する。
一風変わった新しいHermèsの文字盤「ラッキーホース」は、新しいストラップを美しく引き立て、手首を下げるとスリープし手首を上げると動き出す馬のアニメーションによって、馬具工房としてのメゾンのルーツを表現しているという。
Apple Watch Hermèsに、この秋、ステンレススチールのチェーンと黒のレザーを組み合わせて手首を二重に包み込むグルメットメタルを含めた新しいストラップが登場する。
Apple Watch SE
新しいApple Watch SEは先進的な機能を新たな低価格で提供し、ユーザーがApple Watchを使い始めたり、ファミリー共有設定を使用したり、大切な人に贈るのに最適。
Apple Watch Series 8やApple Watch Ultraと同じ先進的なS8 SiPデュアルコアプロセッサ搭載で前世代よりも20パーセント高速になっているほか、衝突事故検出や国際ローミングによって、パワフルにアップグレードしている。
新しいApple Watch SEは、ミッドナイト、スターライト、シルバーで提供され、色を合わせて再設計されたナイロン複合材を素材とするバックケースを採用している。
Apple Watch SEは従来と同じケースデザインを採用しているが、色を合わせて再設計されたナイロン複合材を素材とするバックケースにより、これまでよりも軽量化がなされている。
watchOS 9により、Apple Watch SEのユーザーは、強化されたフィットネスとウェルネスの機能と新しいコンパスアプリケーションを利用できる。Apple Watch SEは40mmと44mmのアルミニウムケースで、ミッドナイト、スターライト、シルバーの仕上げで提供され、すべてのバンドに対応する。
ファミリー共有設定を使うと、自分のiPhoneを持っていない家族のメンバーもApple Watchの機能や利点を楽しめる。
Apple Watchと環境
Apple Watch Series 8とApple Watch SEは、環境に及ぼす影響を最小限に抑えるように設計されている。どちらのモデルもケースには100パーセント再生アルミニウムを使用し、Taptic Engineには100パーセント再生タングステンを、すべてのマグネット部品には100パーセント再生希土類元素を使用。
Apple Watch Series 8の複数のプリント基板のメッキと新しいApple Watch SEのSiPのメッキには、Apple Watchでは初めて100パーセント再生金を採用している。
どちらのモデルも水銀、BFR 、PVC、ベリリウムを使用していない。どのApple Watchのパッケージでも外側のプラスチック包装は使用せず、パッケージの94パーセント以上は繊維ベースの素材で作られている。これにより、Appleは、2025年までにパッケージからプラスチックを完全に取り除くという目標に一歩近づいたと言えるだろう。
プライバシー保護について
ユーザーのiPhoneがパスコードやTouch ID、またはFace IDでロックされている場合、ヘルスケアアプリケーションにある健康とフィットネスのデータは、メディカルIDを除いてすべて暗号化される。
iCloudにバックアップされたヘルスケアアプリケーションのデータはすべて、送受信中もAppleのサーバ上で保存されている時も暗号化される。
2ファクタ認証とパスコードがデフォルトになっているiOSとwatchOSを使用している場合、iCloudに同期されるヘルスケアアプリケーションのデータはエンドツーエンドで暗号化される。これは、Appleがデータを解読する鍵を持たず、したがって、データを読み取ることができないことを意味している。
価格と販売について
9月8日よりApple Watch Series 8とApple Watch SEの注文受付を、9月16日(金)から販売が開始される。
Apple Watch Series 8の価格は59,800円(税込)から、Apple Watch SEの価格は37,800円(税込)から。