自室でジム並みの筋トレに励みたいという人にピッタリ
近年の「おうちトレーニング」の人気で、自宅で本格的に筋トレできる環境へのニーズが高まっている。
とはいえ、ケーブルマシンのようなジムにある用具を揃えるとなると、かなりのスペースと費用がかかってしまい、現実的ではない。
今回紹介するスペイン生まれの「Handy Gym」は、自室でジム並みの筋トレに励みたいという方にピッタリの逸品。自重712gと超軽量ながら、最大100kgの負荷と200種類以上トレーニングメニューがあるという、夢のような製品だ。実際に試用したので、レビューしてみよう。
ある日、筆者のもとに届いたのは、小ぶりのバックパック。開けると、部品らしきものがいくつも入っている。
バックパックの中身
それとは別便で、ポータブルプラットフォームなる1枚の板、そして筋トレ愛好家にはおなじみのトレーニングベルトが届いた。
これが「Handy Gym」の1セット。部品点数が多いので「少々めんどくさいモノが来てしまったか」と一瞬思ったが、実はとてもシンプルでとっつきやすい。まず最初の準備作業として、本体から全長3mほどのロープを全部引き出しておく。
はじめての使用では、背中と肩を鍛えるアップライトローをおすすめしたい。というのも、購入時に本体とカラビナで接続している、汎用のエクササイズハンドル(把手)を、そのまま使えるからだ。で、やり方としては、まずエクササイズハンドルに片足を通す。
次にロープの長さを調節。つまり、本体を胸の高さへ引っぱりあげた時に、ロープがピンと張るようロープ調整器でロックする。
本体横のつまみをくるくると回し、ロープを本体内部に巻き取る(床から膝下までの長さのロープは外に残しておく)。
これで準備OK。本体のハンドルを両手で握り、上に持ち上げると、先ほど巻き入れたロープが本体からするすると出る。この時に負荷が生じ、それから元へ巻き戻ろうとする力がかかるはずだ。元に戻ろうとする負荷は、そのまままかせ、本体をスタートポジションへ。これを繰り返す。
メーカーの公式YouTubeチャンネルによる解説
次は、フロントレイズやスクワットなど多彩な鍛錬を可能とするプラットフォームに、本体を据え付ける方法について。まず、本体前後に1つずつ付いているセキュリティボタンを同時押しして、把手を外す。
再び、セキュリティボタンを同時押しした状態で、プラットフォームの固定具にスライドしてはめ込む。
輪に結ばれたひもを本体の突起の穴に通し、ロープに通したカラビナと一緒に、プラットフォームの金具に固定する(これは危険防止のダブルセーフティのため)。この後は、実施したい種目に応じて、2~3の準備作業を行って、トレーニングスタンバイとなる。
負荷を調節したい場合は、本体の両側面についているディスクを、ほかの色に取り換えればよい。左右色違いのディスクにしてもよく、最大100kgの負荷(赤+赤)まで設定可能。
このディスク自体に重さ(ウエイト)があるわけではない。「Handy Gym」が負荷を生み出す仕組みは、慣性トレーニングの原理による。
これは、ウエイトが意味をもたない無重力環境で宇宙飛行士がトレーニングできるようにと、NASAの要求に応じて誕生した技術。ディスクの回転に伴う慣性が負荷になる。
フリーウエイトに比べ、ケガの予防やリハビリの効果が高く、実際「Handy Gym」はリハビリの現場でも導入が進んでいる。もちろんアスリートの注目も浴びており、テニス界のカロリナ・プリスコバ選手らが本製品を用いてトレーニングする姿が、メーカーの公式YouTubeチャンネルで視聴できる。
プリスコバ選手が「Handy Gym」を使っているトレーニング風景
この記事1本では、魅力の全容を伝えきれないが、長年様々な筋トレ用具に手を出してきた筆者の視点では、その価格に見合う価値があると実感している。
本製品は、合同会社Tokyo Brain Studioが日本における正規代理店となり、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」にて予約販売中。販売がスタートして最初の1分で、目標金額に到達したという。9月初旬の現在、約880万円を超える額となり、トレーニーの注目の的であることがうかがえる。興味のある方は早めにチェックしておこう。
編集部注:記事掲載時には、記載のリターンが売り切れてしまっている場合があります。立案会社の問題でプロジェクトが頓挫する可能性や支援金が戻らなくなるリスクも稀にあります。出資に当たっては、お客様ご自身でご判断いただきますようお願い致します。
文/鈴木拓也(フリーライター)