近年、自然災害の増加により損害保険会社各社の保険金の支払いが増加している。それに伴い、火災保険の保険料の目安となる「参考純率」の引き上げが続き、2022年10月には全国平均で10.9%と大幅にUPする。
こうした中、保険選びサイト「コのほけん!」を運営する Sasuke Financial Labはこのほど、全国の20歳以上の男女240名を対象に「2022年10月の火災保険値上げに関する意識調査」を実施。その結果をグラフにまとめて発表した。
火災保険に加入している人は51.3%
「火災保険に加入しているか」と質問したところ、「はい」が51.3%で最多だった。一方で、火災保険に加入していない人が3割いることもわかった。
「火災保険に加入している」と回答した人を対象に、火災保険を何にかけているのかについて質問したところ、「建物と家財の両方」という回答が58.5%で最多となった。
自然災害の増加による火災保険の保険料の値上げについて
火災保険の保険料は、損害保険各社でつくる「損害保険料率算出機構」が定める「参考純率」を目安として各損害保険会社が決定する。その「参考純率」は近年の自然災害の増加による保険金支払いの増加に伴い、年々引き上げされている。
この点について「知っている」「知っているが詳しくは知らない」という人が45%いる一方、55%の人は知らないという実態がわかった。
火災保険の保険料の基準となる参考純率の引き上げについて、新聞やテレビニュースなどのメディア各社で報道されている。しかし、大多数はいつ値上げになるのか等も含めて把握していないことが明らかになった。
今回の参考純率の引き上げ以外にも、契約年数の見直し(現状最長10年から5年への短縮)が実施される見込みだが、この点についてもほとんどの人が知らなかった。
火災保険は契約期間が長いほど保険料の割引率が高くなる傾向がある。つまり、「長期契約は保険料が安くなる」傾向にある。この点について、「知っている」「知っているが詳しくは知らない」を合わせても認知度は33.4%にとどまった。
火災保険への申し込みもしくは見直しを考えている人の割合は?
火災保険への申し込みもしくは見直しを考えているかと尋ねたところ、「考えている」という人は11.7%にとどまり、2022年10月の火災保険の値上げに対しての関心度の低さが垣間見える。
火災保険の申し込みもしくは見直しについて相談できる相手はいるかと尋ねたところ、「いない」(42.9%)が最多に。相談できる相手がいると答えた人は全体の25.4%にとどまった。
火災保険について相談会があったら参加したいかと尋ねたところ、「いいえ」が50.8%で最多に。
火災保険を選ぶ際に重視する(した)ことについて聞くと、「保険料の安さ」が49.6%で最多となった。以下、「補償の充実度」「保険会社などのブランド」「安心感」「簡便な手続き方法」と続いた。
<調査概要>
調査機関:自社調査
調査名:2022年10月の火災保険値上げに関する意識調査
調査対象:インターネットモニター会員を母集団とする全国の20歳以上の男女
調査期間:2022年8月1日
調査方法:インターネットリサーチ
出典元:コのほけん!編集部 調べ
構成/こじへい