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悪党ハッカーからインターネット社会を守る世界最強のホワイトハッカー16人

2022.09.03

画像はイメージです

「国際電気通信連合(ITU)」の発表によると、コロナパンデミックの影響で世界のインターネット利用者数は、“49億人”を超えたという。同時にサイバー犯罪の被害額は、世界のGDPの1%超に相当する「1兆ドル(約104.6兆円)」であることもわかっている。

悪人だけじゃない、実はハッカーには8つのタイプがある

VPNサービスプロバイダーであるNordVPNのデジタルプライバシー専門家、ダニエル・マークソン氏は「ハッカーには、被害を与える“悪党ハッカー”と、利益を与える“正義のハッカー”を含む、8つのタイプがあります」と述べている。

また、彼は次のように続ける。「ハッカーと聞くと、他人のコンピューターに不正アクセスする人といった悪いイメージがあるかもしれませんが、実際には、すべてのハッカーが悪党ということはなく、高度な知識やスキルを活かした正義のハッカーも存在します」

ここでは、過去に大きな貢献をした世界最強のホワイトハッカーを16名紹介したい。インターネット社会のヒーローとも言える彼らの業績をみていこう。

16人の最強ホワイトハッカーたち

1.ティム・バーナーズ=リー

ティム・バーナーズ=リーは、「WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)」の発明で知られる英国のコンピューター技術者。WWWシステムの発明により、伝説のエンジニア・ホワイトハッカーとして世間に広く名が知られるようになった。

2.スティーブ・ウォズニアック

スティーブ・ウォズニアックは、「もう一人のスティーブ」で知られるアップル社の創業者。彼はスティーブ・ジョブズとともに「Apple I」を開発したが、実は彼らの出発点はホワイトハットハッキングだった。

3.ジェフ・モス

ICANNの最高セキュリティ責任者や、米国国土安全保障省のアドバイザーを務めた経歴を持つジェフ・モスは、コンピュータセキュリティ専門家が参加しているカンファレンス「BlackHat」、ハッカーカンファレンス「DEFCON」の創設者・運営者だ。

4.ヨン・レック・ヨハンセン

ヨン・レック・ヨハンセンは、15歳の時にハッキングの技術を使って「DVDのデジタルコピーを防止する暗号技術のCSS」を解除するソフトを開発したハッカー。現在は、デジタルメディア企業「double Twist」で最高技術責任者(CTO)を努めている。

5.リチャード・ストールマン

リチャード・ストールマンは、数多くのフリーソフトを開発した、ソフトウェア活動家。彼はハーバード大学で物理学を学び、マサチューセッツ工科大学のAI研究所でプログラマーとして活動した後、「GNUプロジェクト」を立ち上げた。

6.チャーリー・ミラー

チャーリー・ミラーは、国家安全保障局で5年間「コンピューターハッカー」として働いた後、TwitterやUber ATCのコンピューターセキュリティチームでセキュリティ専門家として活躍した経験豊かなホワイトハッカーだ。

7.グレッグ・ヘグルンド

グレッグ・ヘグルンドは、CenzicやHBGaryなどの創業者および作家、研究者として知られるサイバーセキュリティ界の連続起業家。ソフトウェア悪用やバッファオーバーフロー、オンラインゲームハッキングの分野において、初期の研究に貢献した。

8.ダン・カミンスキー

ダン・カミンスキーは、セキュリティカンファレンス「BlackHat」の場で、DNSに潜む脆弱性を発表したことで知られるセキュリティ研究者。IT企業のアドバイザーとしてキャリアを積み、Microsoft社のVistaやServer 2008、Windows7のリリースにも携わった。

9.H・D・ムーア

侵入テストソフトウェア「Metasploit Framework」の開発者として知られるH・D・ムーアは、ネットワークセキュリティの専門家兼ハッカーとして知られている。セキュリティ企業「Rapid7」にて最高研究責任者を努め、Rapid7退社後は、ソフトウェア会社であるRumble, Inc.を設立している。

10.マルク・マイフレ

マルク・マイフレは、セキュリティとコンプライアンスの管理会社「BeyondTrust」の最高技術責任者で、脆弱管理およびWebアプリケーションファイアウォール製品のひとつを開発した。

11.リーナス・トーバルズ

Linuxの開発者として知られる、ソフトウェアエンジニアのリーナス・トーバルズ。彼の偉業は広く評価され、ミレニアム技術賞やIEEE Computer Society Computer Pioneer Awardなど、さまざまな章を受賞している。

12.下村 努

下村努は、全米史上最悪のクラッカーであるケビン・ミトニックの逮捕に貢献したことで知られる日本人ハッカー。彼の偉業は、『Takedown』で小説化され、その後に『Track Down』として映画化されている。

13.ユージン・カスペルスキー

グローバルIT企業であるKasperskyの共同創設者および最高経営責任者(CEO)のユージン・カスペルスキーは、世界有数のサイバーセキュリティ専門家として知られており、世界各国の主要カンファレンスで講演をしたり、大学でサイバーセキュリティに関する講義を行ったりしている。

14.ヨアンナ・ルトコフスカ

ヨアンナ・ルトコフスカは、ポーランドのコンピュータセキュリティ研究者。特にセキュリティ研究とマルウェアに関する研究で名の知れた彼女は、セキュリティに特化したデスクトップOS「Qubes OS」の創設者でもある。

15.ディノ・デイ・ゾビ

ディノ・デイ・ゾビは、CanSecWest 2007の第1回PWN2OWNコンテストで優勝したことで知られる情報セキュリティ業界のベテラン。現在は、モバイル決済サービス「Square」のセキュリティ責任者を務めている。

16.ゼイン・ラッキー

ゼイン・ラッキーは、Etsy社のCISOとしてセキュリティチームを率いた経験を培った後、Signal Sciencesの共同設立者、および最高セキュリティ責任者として活躍。また、彼はサイバーセキュリティ関連の新興企業への投資家としても、知られている。

善意をもったホワイトハッカーが存在する一方で、悪意のあるハッカーも多く存在する。中でも、ブラックハットハッカーやスクリプトキディは、非常に危険な存在だ。

そんな悪党ハッカーから身を守るためには、オンラインセキュリティを強化することが重要だと言える。

関連情報:https://nordvpn.com/ja/blog/white-hackers-heroes/

構成/オニザワミカ

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