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米国高配当株に投資するなら個別株とETF、どっちが正解?

2022.08.27

米国株投資の始め方~米国高配当投資の運用プラン~

近年、米国株投資に注目が集まるようになりましたが、その背景には日本経済が長引く不況と超低金利時代に突入したことで、貯金をするだけでは資産形成や資産運用ができない時代が続いていることが挙げられます。

そこで今回は米国株投資の魅力と継続しやすい米国高配当投資について解説していきます。

なぜ今、米国株投資なのか?

特に資産形成を考える読者の方にとって米国株投資は他の投資先よりも魅力的な特徴がたくさんあります。とはいえ株式投資をするなら日本株でいいのでは?と疑問が生じる方もいるかもしれませんが、それは米国と日本の過去の株価を比較することで説明することができます。

米国の株価指数である「S&P500」が、短期で見れば下落して株価もギクシャクする場面があるものの、基本的に右肩上がりで上昇しているのに対して、日本の株価指数である「TOPIX」はバブル全盛期の1989年に最高値を付けて以降、現在まで当時の株価を超えることができていません。

これが何を意味するのかというと、長期投資であればどんなタイミングでも米国株投資によって資産を増やせる確率がとても高いのに対して、日本株の場合、タイミングによっては株価が上がらず、むしろ下降するリスクが高いと考えられます。

また米国企業の多くが株主第一主義であり、株主への連続増配の実績が日本企業とは圧倒的な差があります。実際、2021年4月時点のS&P500の構成銘柄のなかで「配当貴族」と呼ばれる連続増配を25年以上続けている米国企業が65銘柄あるのに対して、日本の場合はTOPIXを含めたすべての上場企業のなかで花王1社のみが配当貴族に該当します。

特に米国企業は株主への配当に対する意識がどの国と比較しても高く、この恩恵を米国株へ投資をすることで享受することができるのです。これが米国株へ投資する際の大きなメリットの一つといえるでしょう。

注目したい高配当投資とは

高配当投資の最大の魅力は配当金を定期的に得られることです。あくまでも配当が目的の投資であり、株価も成長株と比べてボックス圏で安定していることが多いことも特徴です。

その要因となっているのが高配当投資家の多くが株価上昇ではなく配当がメインの投資であるため、株価が混乱するような相場環境でも株を売却するのではなく、むしろ買い増しのチャンスと考える投資家が多いからです。

これが株価上昇を狙う成長株投資家とは大きく異なる特徴です。また高配当投資に該当する銘柄の事業はハイテク産業などの成長セクターではないため、投資先の企業の財務状況やキャッシュ余力があるのか、長期負債の有無についてもしっかりと調べることも大切です。

米国高配当株の投資先としては個別株とETFという2つの選択肢があり、それぞれの特徴についても解説していきます。

高配当個別株のメリットとデメリット

高配当個別株はメリットとデメリットが表裏一体であり、特徴を理解した上で投資を検討した方が良いでしょう。なぜなら配当がメインの投資である限り、運用資産が大きいほどメリットが感じられやすく、運用金額が小さいときはメリットを感じにくいからです。

また高配当個別株の難しさは購入したタイミングによっては含み損を長期間抱えるケースがあり、デメリットとなる可能性があります。これは高配当銘柄の多くが売上高成長率が横ばいか下落傾向にあるため、株価が上昇しにくいからです。

例えば高配当個別株の代表的な銘柄であるAT&T(T)やエクソン・モービル(XOM)の過去のチャートを見てみると、2000年にAT&Tに投資をした場合は現在まで含み損を抱えたことになります。

またエクソン・モービル(XOM)への投資も2014年に投資をした場合は現在まで含み損を抱えたことになります。これが高配当個別株の難しさでもあるのです。

当初は配当がメインと考えながらも含み損が長期化することで、株を売却して損切りする投資家も多く、高配当個別株には高いレベルのマネーリテラシーが求められるといえるでしょう。

高配当ETFのメリットとデメリット

高配当ETFのメリットは高配当個別株よりも投資の難易度がグンと下がることです。個別株の場合、業績が悪化すると減配や無配当になる可能性がありますが、高配当ETFは構成銘柄を定期的に入れ替えするため、個別銘柄の影響を最小限に抑えつつ安定した配当を得ることができます。

高配当ETFのデメリットは高配当個別株と同じく、成長産業ではないため大きな株価の上昇が見込めないことです。とはいえ配当がメインの投資だと考えればドルコスト平均法で積み立てる選択肢もあるため、個別株よりも大きな含み損を抱えるリスクは低いでしょう。

分散投資に定評があるVYM

米国の高配当ETFにもいくつか種類がありますが、そのなかでも「VYM」というETFが構成銘柄数が約400銘柄と最も分散投資が効いており、景気後退局面においても株価の下落が限定的であるため、長期投資や資産運用に向いたETFといえるでしょう。

その他の代表的な米国高配当ETFとしてはSPYD(構成銘柄数は約80銘柄)、HDV(構成銘柄数は約75銘柄)などがあります。

賢明な投資家への道とは

株式投資をするなかで含み益や含み損は必ず経験するものですが、どんな相場環境であっても一定の配当金を得られる高配当投資は投資を継続する上で大きな安定感をもたらしてくれます。

もちろん投資家によって投資のスタイルはさまざまですが、ポートフォリオのなかに高配当投資を組み入れることで、資産を増加させながら定期的に配当を得る楽しさを味わえるはずです。

特に長期投資をするなかで暴落局面に直面することがありますが、どんな状況でも投資を継続できる環境を事前に用意しておくことが賢明な投資家への道ではないでしょうか。

ぜひ本来の投資の目的を忘れずに、投資を通じて自分らしい豊かな生き方を楽しんでほしいと願っています。

文/鈴木林太郎

編集/inox.

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